『反省だけなら猿でもできるので、王子は王家を追放されました。』

しおしお

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第5章-1:クレハの“仮の住まい”に到着

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第5章-1:クレハの“仮の住まい”に到着

王都を見下ろす丘陵地帯。

その一角に、まるで別世界のような白亜の大邸宅が建っていた。

それは、クレハ・アルフェリア・ラファール王女が留学期間中の住まいとして建てた“仮邸”――

だが、その規模も格式も、王都のどの貴族邸宅をも上回る堂々たる威容を誇っていた。


「……これが“仮住まい”かよ……」

エルマー・フォン・アインヘリヤルは、馬車の窓からその屋敷を見上げ、思わず息を呑んだ。

彼の目の前にあるのは、塔を有する主館、左右に伸びる回廊、見事な調和で設計された庭園、そして中央の噴水広場――

それは、まさに“王宮”だった。


「……いったい、いくらかけたらこんなものが建つんだ……?」

「留学期間中だけの住居とは思えませんな」

隣に座るユリウスが苦笑気味に答える。


「しかも、これをすべて王女殿下の私財で建てたと聞いております」

「……つまり、あれか。
あの人、冗談抜きで俺の十倍以上稼いでるってことだな」


「そう思われても、反論できませんね」


馬車が正門に到着すると、門番たちが整列し、同時に白手袋を胸に当てて一礼する。

その統率された動きは、まるで王族を迎えるそれだった。


扉が開き、エルマーは重い足取りで馬車を降りた。

出迎えたのは、以前学園でも一度顔を合わせた老執事、バルド。


「お待ちしておりました。エルマー殿下。ようこそ、ラファール王女殿下の仮邸へ」

「……ああ。今日は、正式に謝罪を伝えに来た」

「承っております。姫は執務中ですが、ご来訪を前提にご指示を預かっております。
どうぞ、応接間にお通し致します」


広大な館内へと足を踏み入れる。

一歩進むごとに、床に敷かれた絨毯の感触、壁に飾られた名画、天井のシャンデリアが視界を圧倒する。

エルマーは正直、緊張で汗がにじんでいた。


(……俺、ここに“客”として来てるけど、本当は“罪人”だよな)

自嘲の念が胸を過る。

学園で軽率に口にした言葉。

「鼻持ちならぬ高慢ちきな女」――

あれが、実はクレハ王女本人への侮辱であったことを知って以来、彼は一度も心の安らぎを得られていなかった。


応接間に通されると、すでに完璧なセッティングが施されていた。

銀のティーセット、ラファール式の茶器、そして見慣れぬ焼き菓子。

「姫は、しばらく執務室にてお仕事中でございますが、殿下のためにお茶の準備は手配済みです」

バルドが静かに説明する。


「……すごい、配慮だ」

エルマーは思わず呟いた。

ただの形式的な謝罪をする相手には、ここまでのもてなしは用意しない。

これは、明確な“対話の意思”だ。

そして同時に、“誠意の程度”を試されていることの証でもある。


「姫は、謝罪の受け入れについて一つの条件を提示されております」

「……聞いている。
あの館……いや、この館を、俺に買い取らせるっていう話だろ」


「はい。すでに売買契約書の雛形も準備されております」


バルドが差し出した文書に、エルマーは再び目を通した。


王国の貴族領ひとつ分にも匹敵する額。

だが、ここまで来て後には引けない。


「……わかった。買い取ろう」

その一言を口にするのに、思いのほか時間はかからなかった。

自分の過ちを、せめて形で償えるのならば。


「姫には、その旨を必ずお伝えいたします」

バルドは深々と頭を下げた。


「また、明日の昼、姫が応接間にて直接お会いになるとのことです」


「……やっと、本人に……会えるのか」


緊張と安堵が入り混じった声が漏れた。

そしてその夜。

エルマーは用意された客間で、誰よりも質素なベッドに横になった。


だが、眠れなかった。

重圧が、胸の上にずっと乗っているような感覚。

明日、彼はどんな言葉をもって、クレハに謝罪を伝えるのか。

それが、王子としての人生を左右することになると、本能的に理解していた。



第5章-2:本人は現れず、執事が対応

翌朝。

館の一室にて、エルマーは早朝の光を受けながら、深く息を吐いていた。

昨日の仮契約から一晩。

心はざわついて眠れず、結局夜明けと同時に起き出してしまった。


彼は、備えられた執務用の小書斎に座っていた。

机には昨晩、バルドから渡された契約書の正式写しと、書きかけの謝罪文。

幾度も書き直したその紙の山が、彼の苦悩を如実に物語っていた。


「……文章ひとつ満足に書けない俺が、王子名乗ってたとか笑えるな」

独りごちたその声は、自嘲に満ちていた。


そこへ、ノックの音が響く。

「エルマー殿下、失礼いたします」

入ってきたのは、老執事バルド。


「姫からのご伝言をお伝えに参りました」

エルマーは顔を上げ、深く頷く。


「……来ていただけるのか?」


バルドはわずかに微笑みながら、首を横に振った。


「申し訳ありませんが、本日も姫はご多忙につき、直接のご面会は難しいとのことです」


「……そうか」

心のどこかで、うすうす予感していた。

それでも、“今日こそ”と信じていた自分がいた。


「ですが姫より、“誠意を見極める最終段階”に入ったとのお言葉もいただいております」


「……最終段階?」

バルドは手にしていた封筒を差し出した。


「こちらは、姫が昨夜記された手紙です。殿下に直接お読みいただきたいとのことでした」


エルマーは受け取り、ゆっくりと封を切る。

中には、丁寧な筆致で書かれた数行の文。


『謝罪とは、言葉の美しさではなく、行動と覚悟の深さに宿ると、私は信じています。
あなたがこの邸を手にし、そこに住むと決めたとき——
私は初めて、あなたを“向き合うに値する相手”と認めましょう。』


読み終えた瞬間、手が微かに震えていた。

クレハの文面は、どこまでも冷静で理知的だった。

だが、その裏には確かな怒りと、期待が見え隠れしていた。


「……俺が“この館に住む”覚悟を見せるってことか」


「はい。姫は“ただ買い取る”のではなく、“責任をもってそこに住まうこと”を条件として望まれております」


「……冗談だろ……」

エルマーは天井を仰いだ。


だが、すぐに自分の言葉に苦笑する。

「違うな。これこそが、姫の“本気”だ」


ユリウスが背後から声をかける。

「殿下。今までの殿下であれば、この条件に怒ったか、逃げたか、どちらかだったでしょう」


「……そうだな」

「ですが、今の殿下は違う」


エルマーは苦笑しながら立ち上がり、窓の外を見やる。

そこには、昨日自分のものになったとは思えないほどの壮麗な庭園が広がっていた。


「住む、か……」


この館を“買う”ということは、確かに財力で解決できる。

だが“住まう”となると、それは“居場所を得る”ことと同義だ。

そしてこの場所は、かつて自分が侮辱した相手が築き、誇りとしてきた邸宅。


それを継ぐということは、自らの過去すら受け入れ、そこに立つという覚悟だ。


「よし、わかった。
……ここに住もう」


エルマーは静かに言った。


「今日から、この屋敷は俺の城だ。そしてその事実に、責任を持つ」


バルドは深く一礼した。

「姫にそのままお伝えいたします。
明日の昼、姫は殿下に“初めての面会”の機会を設けると申しておられます」


「……ようやく、直接……会えるんだな」


その時、エルマーの目には迷いはなかった。

かつての彼であれば、身分をかさに着て誰かに責任を押しつけていた。

だが今の彼は、己の行動を省み、正面から向き合う覚悟を固めていた。


王子という称号ではなく、一人の人間として。

ようやく、謝罪の“本番”が近づいていた。


第5章-3:提示される“買い取り条件”

応接間には、清らかなハーブの香りが漂っていた。

それはクレハが好んで調合させているという、ラファール王国産の芳香草だと聞いている。

香りすらも、彼女の存在を感じさせる……が、肝心の本人は、やはり今日も姿を現さない。


「エルマー殿下、こちらが“正式な買い取り条件”の明細となります」


バルドが差し出した革張りのファイルを受け取り、エルマーは一つ一つページをめくった。


「……この屋敷一帯の敷地面積と管理費、維持費、今後のリフォーム予算まで?」


「はい。姫がこれまでに投じた資金、資産評価額、今後発生する税額まで、すべて明記されております」


エルマーは、口をつぐんだままページをめくり続けた。

その額は――国家の中小都市一つを買い取るほど。


「こ、これ……払いきれるのか、俺……?」


心の声が思わず口から漏れた。

ユリウスが隣で肩をすくめる。


「王子の年間歳費では足りませんが……王室特別口座と私費を組み合わせれば、なんとか可能です」


「冗談抜きで、“身ぐるみ剥がされる”って、こういうことか」


だが、エルマーの表情に、かつてのような苦笑はなかった。

真剣に、静かに、己の覚悟を試している男の顔がそこにあった。


「……俺が、この館を引き継ぐことで、姫は何を見ようとしてるんだろうな」


「恐らくは、“責任の受け継ぎ”ではないかと」

バルドが静かに答える。


「この館は、姫がただの王女としてではなく、一人の“人間”として築いたもの。

それを貴方様が引き継ぐということは、彼女の誇りと記憶をも受け継ぐということです」


「……そうか」


自分の過ちを、ただ金銭で清算するだけでは足りない。

この場所を守り、住まいとし、そこに込められた想いまでも背負っていく。

それが、クレハの出した“謝罪の条件”。


「この館は、俺にとって……戒めであり、贖罪でもあるんだな」


「はい。ですが同時に、それを超えた先にこそ、姫と向き合う“資格”があると」


エルマーは、書類の最後のページにある“署名欄”に視線を落とす。

金色のインクで縁取られた“譲渡同意書”。

それは、かつて自分が無自覚に傷つけた相手が、もう一度だけ向き合うために差し出した“最後の扉”。


「……サインするよ」


一言。

迷いのない声でそう言うと、エルマーは羽ペンを手に取った。

名前を書き終えるまでの十数秒――

その時間が、彼にとってどれほど重い意味を持つか。


ようやくペンを置いた時、彼の中にひとつの区切りが生まれていた。


「これで、ようやく“スタートライン”に立てた、ってところか」


「お見事です、殿下。
姫もきっと、そのお覚悟を受け止めてくださるでしょう」


バルドが深く一礼する。


その瞬間、応接間の扉がわずかに開いた。

中庭の光が差し込む中、細身の影が一瞬、廊下に映る。


「――!」

エルマーは反射的に振り返る。


だが、その影はすぐに消えた。

姿を現すことなく、ただ、“誰かが見ていた”という気配だけが残る。


(……今のは、まさか)


確信はない。

だが、クレハが――いや、クレアとしての彼女が、あの場にいたと、直感は告げていた。


自らの手で署名した書類を胸に、エルマーは静かに息を吐いた。

明日。

ようやく、あの“最初の過ち”の向こう側にいる彼女と、
真正面から向き合う日が来る。


### 第5章-4:地に落ちるプライド

翌日の昼。

エルマーは、邸宅の中でも最も格式の高い応接室へと案内された。

広々とした空間の中央には、シルク張りの椅子が向かい合わせに置かれ、その周囲には控えの席、給仕台、香炉まで設えられている。

だが、彼が座る椅子の向かいは、まだ空のままだった。

(……来るのか、本当に)

心の準備はしていたはずだったが、こうして待たされていると不安と焦燥が胸を掻き立てる。

ようやく扉が静かに開いた。

現れたのは、白銀の刺繍が施されたドレスをまとい、気品ある立ち姿を見せる一人の女性――クレハ・アルフェリア・ラファール王女。

エルマーは即座に立ち上がり、深く一礼した。

「この度は……私の軽率な言動により、姫に対し多大なるご無礼を働きましたこと、心よりお詫び申し上げます」

クレハは無言のまま椅子に腰掛け、まっすぐに彼を見据えた。

その目には、怒りも喜びも浮かんでいない。ただ冷静に、淡々と相手の姿を観察する視線だけがあった。

「では、まず、貴方の言葉で説明をいただけますか。
何を誤り、何を謝罪したいのか」

「……私は、貴女のことを何も知らぬまま、傲慢な態度で婚約を拒絶し、学園内でも侮辱的な言葉を向けました。
それがどれほど無礼な行為であったか、今では深く理解しております」

「理解、ですか」

クレハはその言葉だけを復唱し、小さく首を傾げる。

「貴方は“顔を知らない相手との婚約など馬鹿げている”と仰いましたね。
私もまた、貴方に特段の感情を持っていたわけではありません。
けれど、我が国と貴国との外交上の意味、そして王族としての立場、それを貴方はまったく理解せずに踏みにじった」

エルマーは唇を噛みしめる。

「……はい、その通りです」

「私は、貴方を試すために学園に留学したわけではありません。
あれは、あくまでも私の自主的な選択であり、その中で起きた一つの“事実”に過ぎません」

「……」

「ただし、私は“結果”として、貴方の判断力、態度、責任感、その全てを間近で見させていただきました。
そして、その評価を貴国に対し提出する必要があったため、事実のみを報告させていただきました」

「報告……ですか?」

「ええ。貴方はアインヘリヤル王国の第二王子であり、外交の対象です。
無関係な個人というわけにはまいりませんから」

クレハの態度には終始、私情がなかった。

冷ややかでも、怒っているわけでもない。

ただ、必要な処理として対応しているだけだった。

「……姫にとって、私は“報告対象”だったのですね」

「ええ。ですが、貴方がこの邸宅の買い取りを受け入れ、自ら謝罪に訪れた行動については、記録として好意的に記述いたしました」

「それは……ありがとうございます」

「ですが、誤解しないでください」

クレハは静かに言葉を重ねる。

「私は貴方を赦したわけではありません。
ただ、ひとまず“外交儀礼”として処理がなされた、というだけです」

「……はい、そのこと、肝に銘じます」

エルマーは深く一礼した。

プライドはとうに捨てた。

捨てざるを得ないほどの失敗を犯したのだ。

「この邸宅は貴方の所有となりました。
今後、どう使おうと貴方の自由です。
私がこの場所に戻る予定はありません」

「……はい」

クレハは立ち上がり、出口へと向かう。

「それでは、これにて謝罪の件、確認いたしました」

そう言い残し、扉の向こうへと姿を消した。


エルマーは一人、静かに立ち尽くしていた。

彼は赦されたわけではない。
ただ、責任を果たすという最低限の役目を果たしただけ。

それでも、彼の心の中にあった“王子”としての誇りは、
今や完全に崩れ去っていた。

そしてそこには、新しく芽吹いた“ただの人間としての自覚”が、静かに根を張り始めていた。



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