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第4章「反撃の誓い」
4-4 決起
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4-4 決起
夜空に、無数の焚き火が灯っていた。
砦の中庭は兵と民で埋め尽くされ、誰もが息を呑むように中央の高台を見つめていた。
そこに立つのは――かつて“氷の姫”と呼ばれた女、ルナリエ・フロステリア。
白銀の外套が風に揺れ、松明の光を反射して輝く。
その姿は、神々しくも、人間らしく温かい。
「……王国の地に、春は戻っていません」
彼女の声が、夜空に響く。
「民は飢え、兵は疲れ、貴族は争い、そして――
無実の者たちが“粛清”という名のもとに消えていく。
この国は、誰のものなのでしょうか?」
ざわめきが広がる。
彼女は静かに、胸に手を当てた。
「かつて私は、王家の娘として生まれました。
でも、あの王宮で見たのは“誇り”ではなく、“冷たさ”でした。
……そして今、わたくしは知りました。
本当の温もりは、民と共にあるのだと」
彼女の言葉に、老兵が涙をぬぐう。
孤児が両手を合わせ、若き騎士が剣を掲げた。
「我らはもう、誰かに支配される民ではありません!」
「戦うのです! 我らの手で、未来を取り戻すのです!」
ルナリエは頷き、両腕を広げた。
「王都奪還――それは復讐のためではありません。
この国を、再び“生かす”ための戦いです」
その瞬間、地面が淡い光に包まれた。
氷の魔力が静かに溢れ出し、砦の中心に巨大な“氷の紋章”が浮かび上がる。
「これは誓いの印。
――誰も、独りでは戦わせない」
彼女の言葉と共に、氷の光が仲間たちの足元へ流れ、
全員の剣と盾を輝かせた。
「見ろ……姫様が、我らの力を繋いでくださった!」
「これが……氷の誓い……!」
歓声が轟く中、オルヴィンが一歩前に出る。
彼の黒髪が風に揺れ、真剣な眼差しでルナリエを見上げた。
「ルナリエ・フロステリア。
俺は、これまで剣としてあなたを守ってきた。
だが今は、誓いを新たにしたい」
彼は片膝をつき、剣を地に突き立てる。
「これより先は、主と従者ではなく――共に歩む者として、命を懸ける」
ルナリエは驚きのあと、静かに微笑む。
「……ならば、わたくしも誓います。
あなたを守り、共に笑い、共に未来を作ることを」
そして、彼女はオルヴィンの手を取り、立たせた。
「誓いは、一方的なものではありませんわ。
あなたの剣がわたくしを支え、わたくしの氷があなたを守る――
それが、私たちの“共闘”です」
二人が向き合うと、砦中から歓声が上がった。
「氷の姫に栄光を!」
「ルナ様に――自由の風を!」
「オルヴィン将軍、ばんざい!」
叫びが波のように広がり、誰もが高く剣を掲げる。
焚き火の炎が一斉に揺れ、空を焦がすように舞い上がった。
ルナリエはその光景を見渡しながら、ゆっくりと息を吸い込む。
その瞳には、もはや迷いはない。
> 「この命、凍てついた王国を溶かすために。
この心、あなたたちと共に燃やすために。
――行きましょう、王都へ!」
その叫びが夜空を貫いた瞬間、砦全体が歓声と雄叫びに包まれた。
氷と炎が交わるような熱気。
それはまるで、長く閉ざされていた冬が終わり、
“春”が今まさに訪れようとしている瞬間のようだった。
オルヴィンが隣で囁く。
「ようやく、ここまで来たな」
「ええ……ここからが、本当の始まりです」
彼女は微笑み、夜空を仰いだ。
雪が静かに降り始める。
だが、それはもはや寒さをもたらす雪ではなく、
希望を告げる“白銀の花”のように――
人々の肩に、優しく降り注いでいた。
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夜空に、無数の焚き火が灯っていた。
砦の中庭は兵と民で埋め尽くされ、誰もが息を呑むように中央の高台を見つめていた。
そこに立つのは――かつて“氷の姫”と呼ばれた女、ルナリエ・フロステリア。
白銀の外套が風に揺れ、松明の光を反射して輝く。
その姿は、神々しくも、人間らしく温かい。
「……王国の地に、春は戻っていません」
彼女の声が、夜空に響く。
「民は飢え、兵は疲れ、貴族は争い、そして――
無実の者たちが“粛清”という名のもとに消えていく。
この国は、誰のものなのでしょうか?」
ざわめきが広がる。
彼女は静かに、胸に手を当てた。
「かつて私は、王家の娘として生まれました。
でも、あの王宮で見たのは“誇り”ではなく、“冷たさ”でした。
……そして今、わたくしは知りました。
本当の温もりは、民と共にあるのだと」
彼女の言葉に、老兵が涙をぬぐう。
孤児が両手を合わせ、若き騎士が剣を掲げた。
「我らはもう、誰かに支配される民ではありません!」
「戦うのです! 我らの手で、未来を取り戻すのです!」
ルナリエは頷き、両腕を広げた。
「王都奪還――それは復讐のためではありません。
この国を、再び“生かす”ための戦いです」
その瞬間、地面が淡い光に包まれた。
氷の魔力が静かに溢れ出し、砦の中心に巨大な“氷の紋章”が浮かび上がる。
「これは誓いの印。
――誰も、独りでは戦わせない」
彼女の言葉と共に、氷の光が仲間たちの足元へ流れ、
全員の剣と盾を輝かせた。
「見ろ……姫様が、我らの力を繋いでくださった!」
「これが……氷の誓い……!」
歓声が轟く中、オルヴィンが一歩前に出る。
彼の黒髪が風に揺れ、真剣な眼差しでルナリエを見上げた。
「ルナリエ・フロステリア。
俺は、これまで剣としてあなたを守ってきた。
だが今は、誓いを新たにしたい」
彼は片膝をつき、剣を地に突き立てる。
「これより先は、主と従者ではなく――共に歩む者として、命を懸ける」
ルナリエは驚きのあと、静かに微笑む。
「……ならば、わたくしも誓います。
あなたを守り、共に笑い、共に未来を作ることを」
そして、彼女はオルヴィンの手を取り、立たせた。
「誓いは、一方的なものではありませんわ。
あなたの剣がわたくしを支え、わたくしの氷があなたを守る――
それが、私たちの“共闘”です」
二人が向き合うと、砦中から歓声が上がった。
「氷の姫に栄光を!」
「ルナ様に――自由の風を!」
「オルヴィン将軍、ばんざい!」
叫びが波のように広がり、誰もが高く剣を掲げる。
焚き火の炎が一斉に揺れ、空を焦がすように舞い上がった。
ルナリエはその光景を見渡しながら、ゆっくりと息を吸い込む。
その瞳には、もはや迷いはない。
> 「この命、凍てついた王国を溶かすために。
この心、あなたたちと共に燃やすために。
――行きましょう、王都へ!」
その叫びが夜空を貫いた瞬間、砦全体が歓声と雄叫びに包まれた。
氷と炎が交わるような熱気。
それはまるで、長く閉ざされていた冬が終わり、
“春”が今まさに訪れようとしている瞬間のようだった。
オルヴィンが隣で囁く。
「ようやく、ここまで来たな」
「ええ……ここからが、本当の始まりです」
彼女は微笑み、夜空を仰いだ。
雪が静かに降り始める。
だが、それはもはや寒さをもたらす雪ではなく、
希望を告げる“白銀の花”のように――
人々の肩に、優しく降り注いでいた。
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