あのとき僕は心が壊れた

はり

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1.春の訪れ、はじまり。

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 俺は過去に縛られている。人々は笑うだろう。

「俺ならこうするね!」
「そんなことしないで、○○みたいにすればいいじゃんww」

 そんなことが出来たら、俺だって後悔などせずに済んだのかもしれない。でも、もうその選択をしてしまった。

 「俺が悪いのかもしれない。」

 そんなのは分かってる。俺にはこうすることしか出来なかった。だから今もずっと苦しみ続けている。自業自得だ。

 同じ状況に陥った時、あなたならどのような選択をしましたか?


──春、俺は高校2年生に進級した。

(一年間なんてあっという間だったなぁ。)

なんて机に肘なんかついて、窓を眺めている俺は橋本 蓮はしもと れん。このK高校に入学して、モテるために軽音楽部に入った。だからいまは青春・真っ只中!なんてことは無く…。毎日つまらない授業を聞いて、放課後は部活に顔を出して、音楽を聴いて帰る…。こんな毎日を続けてる。

(あーあ…なんか面白いことねえかなぁ…)

「おい、橋本!!ちゃんと私の話を聞け!!」
「は、はい!すいません!!」

(外なんか眺めてたら怒られちまった…。)


キーンコーンカンコーン──

「…で明日から授業が始まるから、しっかり筆記用具とか教科書を忘れないようにね!」

あ、そうそう、紹介し忘れてたけど、このおばちゃん先生は俺の担任の田川先生。怒ると怖いけど、すごく優しい先生だ。


「さて…と、部活行くかぁ…。」

 ロッカーから荷物を取り出し、教室を出た。いつものように部室に顔を出す。
 2年の教室は三階なんだけど、部室は五階にあってさ~、毎回上るのが面倒臭いんだ。まぁ運動になるからいいんだけどね。

 部室に入ると、先輩・同級生・後輩がそれぞれ話していた。俺はというと、いつものように窓枠に座り外を眺めているだけだ。

(今日もやることねえなぁ、音楽聴くか…)

ピロリンッ

(ん?なんだろう、メッセージが来てる…。)

俺はSNSを開いた。

『こんばんは、初めまして。』

(誰だこれ、プロフィール見た限り同い年…?しかも他校じゃん。こんなやつ知らねえぞ…?)

『初めまして。あの、どちら様ですか?』
『お!わざわざ返事ありがとうございます!私、はやし優里ゆりの親友で藤山ふじやま 智美ともみって言います!』
『あー…そうなんですね。僕は橋本 蓮って言いますけど…。』
『あ、知ってます。』

(え…?なぜ林の親友?が俺にメッセージを送ってくるんだ?しかも俺を知っている…。)

『あの…優里のこと振ったんですよね?』
『え?あ、はい。』
『なんで振ったんですか?』
『え?はい?』

(何故そんなことを聞いてくるのかマジで分からねえ…。)

『優里、めっちゃ良い子なんですよ!?あんな子振るなんて有り得ません!!』
『そんなこと言われても…良い子なのは分かりますけど、恋愛的に好きでもないのに付き合うのは失礼じゃないかな…?』

(マジで何だこの子ー、もう訳が分からねえよーー…)

「橋本~、もうみんな帰っちまったぞ~、お前も早く帰れー」
「あれ!?もうそんな時間ですか?じゃあ帰ります。さようなら先生~」
「はいよー、気をつけるんだぞ~」

 わざわざ声をかけてくれた今の先生は、軽音楽部の顧問である、市原先生だ。困っていると助けてくれて、いろんな生徒から慕われてる。


──帰宅途中、自転車で坂道を下り、いつもの田舎道を通る。しばらくすると赤信号に捕まってしまった。

(また、メッセージ来てる…)

ふとスマホの画面を見ると、SNSにメッセージが来ていた。

『橋本さんって優しい人なんですね!あの、もしよければなんですけど、このメッセージ機能めんどくさいので、LIME!交換しません?』

(あー、まじかぁ…まぁこの人悪い人じゃなさそうだし、交換してもいいか~)

『いいですよ、じゃあQRコード送りますね。』
『ありがとうございます!早速、LIMEしますね!』

こうして、俺と藤山さんはLIMEを交換することにした。

(はぁ…家に着いたらゲームしよ)

とか呑気なことを俺は考えていた。
もうすぐ家に着く、俺は自転車を走らせた。

ピロンッ

『こんばんは、藤山 智美です。』
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