止まる日常

チリヒゲ

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自分の事

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仕事や、やらないといけないと思い込んでいる事で忙しくさせていた自分。


敢えて予定を作ったり、
誰かに連絡したり、
イベントを企画したり。


「あえて」忙しくしていた自分。




日常が止まって、見えてきた。



忙しく過ごす事で「見ないようにしていた」のではないか?


見たくないものを見ないようにする為に

聴きたくないものを聴かないようにする為に

考えたくないものを考えないようにする為に



全部を受け止めざるを得ない今、
逆になぜあれ程までに忙しくしたかったのかがわからない。




誰かに褒めて欲しいから。

誰かに認めてもらいたいから。

誰かに称賛されたいから。

誰かに声をかけて欲しいから。


寂しい、怖い、ひとり、孤独、不安、自信がない、認められていない、悲劇のヒロインな自分が見えてきました。


それは自分の生育歴が関係しているとか、本か誰かの話で聞いた事がある。


真面目で賢い子。
リーダーシップがある子。
彼が言うなら間違いない。
いわゆる優等生。

周囲が作ったレッテルに染まるようにならなければいけない。
期待に応えないと。
私は出来るのだ。
私はすごいのだ。


そう言い聞かせてきたのは、
そうではない自分がいたからなのかもしれない。

周囲の期待に応えられないとダメな人。
期待に応える事に存在意義がある。

だから、期待に応えられない人はダメな人。


私の思考もそうなっていったのかもしれない。


小さな小屋に1人、
小さくかがみ込んで、
不安で怖くて仕方なくて頭を抱え込んで、失敗する事を全力で怖がっている私が居ました。



暗くて、寒くて、ジメジメしていて、重い場所。


必死に自分を守ろうとしている。


誰が敵?
足を引っ張ろうとしているのは誰?
お前か?
いや、お前か?


誰も信じないで自分だけを信じる。
だって自分でやる方が早いから。


怖い。怖い。

優しくするのは裏があるからだろう。

お前の魂胆はバレバレ。

お前なんか頼らなくても大丈夫。


私の判断と決断に間違いはないから。




すっごいちっぽけな自分。

小さな点。


おっきな画用紙のど真ん中に、
とんがらせた鉛筆の先っぽを、
ちょんって点けた感じ。



ちっさ。



私が描きたかった私は、



こんな小さな私だったのか。


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