死にたがり令嬢と魔の王

鈴音シエル

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序章

6話

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日が上がったとき屋敷は大騒ぎになっていた。
メイドのアンナから起こされて、何があったのかを訪ねてみると
「実はお嬢様と婚約者のイーサン様の件で…」
ときっとなにかがあったのねとのんきなことを考えていて
自分がそう言えば飛び降りたことすっかり抜けていた。

「そういえば私どうやってベットへ?」
「お嬢様は私が部屋に来たときはもうベットで寝ておりましたよ?
それとこんなブレスレット持ってましたっけ?」
そう言って見せてくれたのは黒い石のブレスレットだった。
私は持っていない色だった。
「じゃこれは回収してしまっていいのですか?」
とアンナが言うけれど、この色に似た人が昨晩私飛び降りるときに聞こえた声の主似ていた。
「ううん腕につけるわ」
ととっさに言っていた

「珍しいですね。
青いものがお好きでしたのに」
「いいの
なんかそういう気分なの」
死のうとしたこともきっとアンナは気づいているけれど責めたりはしなかった。

「さぁ準備して旦那様の下へ行きましょうか。
きっとお待ちしてると思います。イーサン様とのことだと思います。
イーサン様もいらっしゃっておりますよ。」

「大変急がなきゃだわ。」
そして急いで準備をして父の待つ書斎へ急いだ。



「シャルティナ様がいらっしゃいました。」
そうドアをノックしてそうドアの奥の主へ伝える
「通せ」
それだけ伝える父の声がなんだかいつもより冷たいような気がした。

「お父様、シャルティナです。
遅くなってしまい申し訳ありません。」
そう言って頭を下げていたら、父の声ではなく
「まぁいいご身分ですわね。
レーガン家のご子息が来ているというのに」
そういう義母そしてイーサンの隣には当然のように座るルナ
そしてその肩を組むイーサン
得意げにこちらを見る二人。

「急でしたので、支度が遅くなってしまいましたの
突然の訪問レーガン様はどうされたのでしょうか。
今まで見ぬふりをしておりましたが、妹と仲良くしていただけるのはありがたく思いますが、見る感じ仲の良い仲を超えているように見受けます。」

「本当にシャルティナは堅い
街へ行くたびにお前は私との交友関係を気にしていたな。
その目が気に食わん
しかもルナに強くあたっているようではないか。」
何を言うのでしょうか?
馬鹿なのでしょうか?
交友関係に口は出さずにいたことがこうもアホな考えに至るのでしょうか?
「そうなの
私はただお姉様にイーサン様とのこと伝えようとしたのに、婚約者なのは自分なのにって怒鳴るの…しかもイーサン様からもらったドレス破かれてしまったの」
と目元を手で隠して泣いてた。
いいえ、泣くフリをしていた。
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