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第11話 宮廷舞踏会の誘い
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「リオン、次の月末に盛大な舞踏会が開かれるそうだ。お前も出席してみたらどうだ?」
父アルベールがそう声をかけてきたとき、リオンの胸は一気に高鳴った。王宮で定期的に催される大規模な舞踏会。貴族階級がこぞって参加し、煌びやかな装いで踊りを楽しむ場だ。これまでリオンは人目が多い宴が苦手で、積極的に参加したことはなかった。
「舞踏会……ですが、僕なんかが行っても場違いですし……」
リオンはためらうように言うが、アルベールは苦笑して首を振る。
「いいや。お前にも社交の場を経験してほしい。それに……王子殿下も来られるだろう。お前の気持ちは、まだ変わっていないのだろう?」
そう問われ、リオンは素直に頷く。エデンへの想いは日に日に募っている。少し前なら、ただ話すだけで胸がドキドキした。今はもう、自分にできることなら何でもして、彼のそばにいたいと思うほどだ。
「……はい。分かりました、出席させてください」
舞踏会といえば、男女がペアを組んで踊るのが普通だ。だがリオンが頭に思い描くのは、エデンの姿だけ。王子と一緒に踊るなど夢のまた夢だろうが、無意識のうちに期待してしまう自分がいる。
数日後、王宮の中庭でエデンに会ったとき、リオンは意を決してその話題を切り出した。
「殿下、月末の舞踏会には出席されますか?」
「……ああ。王族としての義務みたいなものだからな」
エデンは面倒そうに言葉を返す。すると、リオンは思い切って踏み込んだ。
「もし……差し支えなければ、僕と踊っていただけませんか?」
一瞬、エデンの目が驚きに見開かれる。男同士で踊るという非常識な申し出を、リオンは真顔で言ったのだ。
「……お前、正気か?」
エデンの言い方は冷たく聞こえるが、その瞳には困惑が混じっているようにも思える。リオンは少し顔を赤らめながら、しかし強い意志を込めて続ける。
「正気です。もちろん、場の空気や礼儀もあるでしょうから、難しいのは承知しています。でも……もし殿下がよろしければ、僕は……」
言葉を詰まらせるリオンに、エデンは短く息をついた。普通なら、そんなことはあり得ない。けれど、まっすぐな瞳で見つめてくるリオンを前にすると、なぜか強く拒否する気にもなれない。
「……考えておく」
それがエデンの精一杯だった。半ばあきれながらも、リオンへの好感を否定できない自分に戸惑う。
「ありがとうございます……! 殿下」
リオンの瞳が一気に輝き、嬉しさを露わにする。その姿は、見ているエデンの胸にささやかなぬくもりを呼び起こすのだった。
父アルベールがそう声をかけてきたとき、リオンの胸は一気に高鳴った。王宮で定期的に催される大規模な舞踏会。貴族階級がこぞって参加し、煌びやかな装いで踊りを楽しむ場だ。これまでリオンは人目が多い宴が苦手で、積極的に参加したことはなかった。
「舞踏会……ですが、僕なんかが行っても場違いですし……」
リオンはためらうように言うが、アルベールは苦笑して首を振る。
「いいや。お前にも社交の場を経験してほしい。それに……王子殿下も来られるだろう。お前の気持ちは、まだ変わっていないのだろう?」
そう問われ、リオンは素直に頷く。エデンへの想いは日に日に募っている。少し前なら、ただ話すだけで胸がドキドキした。今はもう、自分にできることなら何でもして、彼のそばにいたいと思うほどだ。
「……はい。分かりました、出席させてください」
舞踏会といえば、男女がペアを組んで踊るのが普通だ。だがリオンが頭に思い描くのは、エデンの姿だけ。王子と一緒に踊るなど夢のまた夢だろうが、無意識のうちに期待してしまう自分がいる。
数日後、王宮の中庭でエデンに会ったとき、リオンは意を決してその話題を切り出した。
「殿下、月末の舞踏会には出席されますか?」
「……ああ。王族としての義務みたいなものだからな」
エデンは面倒そうに言葉を返す。すると、リオンは思い切って踏み込んだ。
「もし……差し支えなければ、僕と踊っていただけませんか?」
一瞬、エデンの目が驚きに見開かれる。男同士で踊るという非常識な申し出を、リオンは真顔で言ったのだ。
「……お前、正気か?」
エデンの言い方は冷たく聞こえるが、その瞳には困惑が混じっているようにも思える。リオンは少し顔を赤らめながら、しかし強い意志を込めて続ける。
「正気です。もちろん、場の空気や礼儀もあるでしょうから、難しいのは承知しています。でも……もし殿下がよろしければ、僕は……」
言葉を詰まらせるリオンに、エデンは短く息をついた。普通なら、そんなことはあり得ない。けれど、まっすぐな瞳で見つめてくるリオンを前にすると、なぜか強く拒否する気にもなれない。
「……考えておく」
それがエデンの精一杯だった。半ばあきれながらも、リオンへの好感を否定できない自分に戸惑う。
「ありがとうございます……! 殿下」
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