【完結】傲慢王子エデンと内気男爵リオンの恋模様

えるろって

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第47話 愛を宣言する時

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「殿下、おめでとうございます。隣国との条約更新が正式に締結されたとのこと、まさに殿下の尽力の賜物です」

  
数日間に及ぶ交渉がついに終結し、双方が納得できる条約が結ばれた。王宮は祝賀ムードに包まれ、エデンの評価は一気に高まる。宰相や貴族たちの多くも、エデンの手腕を認めざるを得ない状況だった。

  
「これで国境の緊張も緩和されるだろう。イーサン、お前たちもよく動いてくれた。ありがとう」

  
エデンは騎士たちや役人をねぎらいながら、微かな疲れをにじませる。だが、その表情はどこか晴れやかだった。交渉が成功したことで、彼の立場は以前にも増して揺るぎないものとなり、リオンを守る後ろ盾にもなり得るのだ。

  
廊下の先で、待ちわびたようにリオンが小走りで駆け寄る。大勢の人前だが、リオンは歓喜を隠せない様子で笑顔を向ける。

  
「殿下、本当におめでとうございます。僕は……ただただすごいとしか言えません」

  
リオンの瞳には尊敬と喜びが溢れていた。エデンは周囲の視線を意識しながらも、あえてリオンに近づき、小さく笑う。

  
「お前が支えてくれたおかげだ。書類の整理から雑事まで、俺に余計な心配をさせないようにしてくれただろう」

  
「そんな、僕は大したことは……」

  
リオンが照れくさそうに言葉を濁すと、エデンはわずかに声を潜めて続ける。

  
「……とはいえ、ここがゴールではない。俺は今こそ、はっきり周囲に示すべきだと思っている」

  
「示す……何を、ですか」

  
リオンが首を傾げる。エデンは視線をまっすぐリオンに向け、はっきりと告げる。

  
「俺がお前を愛しているという事実を、だ。宰相や貴族たちが何を言おうと、俺はお前を手放すつもりはない。この条約の成功を機に、堂々と宣言したい」

  
そのあまりに直球な言葉に、リオンは息を飲む。王族が同性を愛すると宣言するなど、前代未聞だろう。だが、エデンの瞳は強く揺るぎない意志を宿している。

  
「殿下……僕は、嬉しいです。でも、本当に大丈夫ですか。まだ反対する方たちも多いのでは」

  
リオンの不安もよく分かる。だが、エデンは毅然と首を振る。

  
「反対はあるだろう。だが、王族として成果を示した俺に、簡単に口出しはできないはずだ。ましてや、父上もセシリアも、俺の気持ちを尊重してくれている。……お前が嫌でなければ、俺は宣言する」

  
その問いに、リオンは一瞬戸惑うが、すぐに力強く頷く。胸の奥が熱くなる想いを抑えきれない。ずっと求めていたのは、この瞬間かもしれない――エデンが自分を選んでくれるという証だ。

  
「嫌なわけありません。……殿下がそう思ってくださるなら、僕は何だって受け止めます」

  
二人の周囲には王宮の人々が往来しているが、誰もがエデンに敬意を払い、遠巻きに見守っている。エデンはリオンの手を軽く取り、共に歩き出す。

  
「よし……では、近々開かれる晩餐会の場で公表しよう。お前を“特別な相手”だと、正式に皆に伝えるんだ」

  
リオンは思わず目を見開く。晩餐会とは、国王主催の公の場。それほど大きな舞台で、自分との関係を宣言するなど想像もしていなかった。

  
「殿下、本当に……すごいことになりそうですね」

  
言葉が見つからず、リオンは笑いながら呟く。エデンは自信に満ちた目を向け、迷いなく頷く。

  
「そうだ。だからこそ俺は隣国との条約を成功させた。もう誰にも、俺の愛を否定できない」

  
愛を宣言する時が来た――リオンの胸は不安と期待でいっぱいだが、エデンの存在がその半分以上を安心に変えてくれる。王族の壁を超え、ついに二人は真実の愛を世に示すのだ。
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