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ヨーロッパ某国の教会 -白川 華ヰ子-
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「お兄ちゃん…怖いよ。ママとパパは何処に行ったの?」
「わからないけど、俺らは売られたんだよ。」
とても怯えて泣き出しそうな私を、お兄ちゃんは抱きしめてくれたけど、その手がとても震えていたのを覚えてる。
この時はまだ、お兄ちゃんも私の家族だった。
大きな車の中には、私達以外にも沢山の子供達がいた。皆んな怯えてたし、泣いてる子もいてたっけ。
どれぐらいの時間が経ったか分からないけど、とっても綺麗なお城みたいな教会に私とお兄ちゃんだけ、車から降ろされた。
他の子は確か、怖いおじさん達が『中身を売る』って言ってた。幼過ぎる当時の私には理解が出来なかったけど、今は予想が付く。
「ようこそ!いらっしゃい!私の可愛い子供達。これから私のこの教会で、楽しく過ごそうね!」
最初やけに、元気で綺麗なお姉さんだと思ったのを覚えてる。ずっと、私を抱きしめてくれてたお兄ちゃんが、顔を赤くして見てたのも。
それから、そのお姉さんは、真っ白な地下にある部屋に、私達を案内して着替えて来る様に言って、終わり次第声を掛けてと優しく言った。
だけど、私はあのお姉さんが笑う度に、真っ黒な靄が掛かってて、気味悪かった。背筋が凍る気分だった。
「着替えが終わりました!」
お兄ちゃんは、嬉しそうにお姉さんに着替えた事を報告してた。お兄ちゃんにはきっと見えてないんだろう。
お姉さんは私たちを大きな食堂に案内した。そこには沢山の黒髪黒目の私達と同じ大勢の子供達が食事をしていた。
久々の温かい食事と大人の優しさに、今思うと浮かれていたのかも知れない。
「さぁ、皆んな今日から家族になる2人よ。仲良くしてあげてね。」
お姉さんはとても慈悲深く優しい笑顔で、他の子供達に話す。ただ、他の子供達は声色や口元はとても笑っているのに、皆んな目は虚で光がない様に思えた。子供ながらに何かがおかしいと思ったが、お姉さんが怖かったから何も言えなかった。
「これからは毎日、お腹一杯に温かいご飯が食べられるから安心してね。」
今思えば、お姉さんは全く嘘は言っていなかった。毎日温かい食事をお腹一杯に食べる事は出来たから。
お兄ちゃんと私は、用意されていた席に座り、生まれて初めてとても豪華で美味しい料理をお腹一杯食べた。
食事後は、お兄ちゃんと私は別々の部屋に案内された。正確に言えば、男子女子で部屋が違う為だった。
私は不安のまま、寝床に案内されて他の子達と一緒にベットに着き眠った。
「わからないけど、俺らは売られたんだよ。」
とても怯えて泣き出しそうな私を、お兄ちゃんは抱きしめてくれたけど、その手がとても震えていたのを覚えてる。
この時はまだ、お兄ちゃんも私の家族だった。
大きな車の中には、私達以外にも沢山の子供達がいた。皆んな怯えてたし、泣いてる子もいてたっけ。
どれぐらいの時間が経ったか分からないけど、とっても綺麗なお城みたいな教会に私とお兄ちゃんだけ、車から降ろされた。
他の子は確か、怖いおじさん達が『中身を売る』って言ってた。幼過ぎる当時の私には理解が出来なかったけど、今は予想が付く。
「ようこそ!いらっしゃい!私の可愛い子供達。これから私のこの教会で、楽しく過ごそうね!」
最初やけに、元気で綺麗なお姉さんだと思ったのを覚えてる。ずっと、私を抱きしめてくれてたお兄ちゃんが、顔を赤くして見てたのも。
それから、そのお姉さんは、真っ白な地下にある部屋に、私達を案内して着替えて来る様に言って、終わり次第声を掛けてと優しく言った。
だけど、私はあのお姉さんが笑う度に、真っ黒な靄が掛かってて、気味悪かった。背筋が凍る気分だった。
「着替えが終わりました!」
お兄ちゃんは、嬉しそうにお姉さんに着替えた事を報告してた。お兄ちゃんにはきっと見えてないんだろう。
お姉さんは私たちを大きな食堂に案内した。そこには沢山の黒髪黒目の私達と同じ大勢の子供達が食事をしていた。
久々の温かい食事と大人の優しさに、今思うと浮かれていたのかも知れない。
「さぁ、皆んな今日から家族になる2人よ。仲良くしてあげてね。」
お姉さんはとても慈悲深く優しい笑顔で、他の子供達に話す。ただ、他の子供達は声色や口元はとても笑っているのに、皆んな目は虚で光がない様に思えた。子供ながらに何かがおかしいと思ったが、お姉さんが怖かったから何も言えなかった。
「これからは毎日、お腹一杯に温かいご飯が食べられるから安心してね。」
今思えば、お姉さんは全く嘘は言っていなかった。毎日温かい食事をお腹一杯に食べる事は出来たから。
お兄ちゃんと私は、用意されていた席に座り、生まれて初めてとても豪華で美味しい料理をお腹一杯食べた。
食事後は、お兄ちゃんと私は別々の部屋に案内された。正確に言えば、男子女子で部屋が違う為だった。
私は不安のまま、寝床に案内されて他の子達と一緒にベットに着き眠った。
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