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第七章 神無月(十月)
154.十月十四日 明け方 一騎打ち
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真宵がその巨大な体躯と常識はずれの大剣の間合いに遮られ攻めあぐねているうちに、幻想の山火事と同じような青白い光が空を包んでいく。そろそろ夜明けが近い。
直接的な攻撃はどちらにもあたっておらずこう着状態ではあるのだが、鬼火武者の斬撃を受け止めるたびにその重さで間合い外へと押し戻されてしまい、再び間合いを詰めるところからやり直しになっていた。
そしてそれと同時に嫌な予感を感じていた。確かに眼前の鬼火武者から大きな力を感じるが、他にも何かが隠れているように思えてならない。周囲には細かな鬼火が舞っているし、八早月が相手をしている地上にもまだまだ鬼火は闊歩している。
だがこの戦場にはその他のなにかがいる。遠くからの視線を感じると言えばいいのだろうか。まるで観察されているかのような不快な感覚、殺気とは異なるが明らかに友好的な物ではない。
『八早月様、何者かが我々を監視しているような気配がございます。
妖の感覚とは異なるように思えるのですがなにかお分かりになるでしょうか』
『やはり真宵さんも感じていたのですか、それなら気のせいではありませんね。
数度だけですが見張られているような視線を感じました。
今は全く感じませんので、相手の目的は真宵さんでしょうね。
鬼火武者は適当にあしらえば良いですから十分に注意してください』
『かしこまりました、本格的な討伐は麗明殿と合流してからということで。
それにしても監視者の目的は何なのでしょうか。
これまでにこんなことは一度もありませんでした』
『そうですね、不気味ではありますが心当たりがないのですから仕方ありません。
相手がこれ以上仕掛けてくるようならそこで対処に当たりましょう』
八早月と真宵は念話で相談をしながら方向性を決めると、真宵からドロシーの呼士である春凪へと繋ぎをつけ警戒を怠らないよう伝えた。そのドロシーたちはいまだに常世の扉が見つからず難儀しているようである。
「まさかこれだけの鬼火が現れているのに扉がないなんてあるのでしょうか。
あの鬼火武者にこんな強大な力があるようには感じられませんが……」
八早月はブツブツと独り言を言いながら考え事をしつつも、次から次へと鬼火を切って回っていた。その小さな手に握られた刃は、上り始めた朝日を反射して直線的に光りを反射している。朝靄の中ひときわ目立つ輝きを放っている剣こそ、神器と呼ばれ国宝である天叢雲剣の元になった八岐大蛇第一の尾の写しなのだ。
これこそが当主継承で引き継がれた八家筆頭の神刃であり、普段は八早月の体内にしまわれている。その刃は現実世界に存在する刃物とは異なり半霊体とも言える人知を超えた物質であり普段は肉体と融合しているのだが、必要に応じて具現化され使用されるのだ。
初代の時代には呼士が使用するための武器だったのだが、妖討伐の任を次の世代へ継承するための儀式へ使うため、当主本人の体内へと埋め込まれることになったいきさつがある。今その力を自在に引出すことができるのは、授けた八岐大蛇を除けば持ち主の当主継承者だけである。
八早月の振るう草薙剣形代は超古代に産み出された代物のため、現代でなじみ深い湾曲した日本刀とは異なり槍頭のように直線的で長さも短い両刃なのが特徴である。およそ剣術とは程遠い、舞のような八早月の自在な剣技に神通力を乗せられた草薙剣は、煌めきながら無数の鬼火を瞬く間に消し去って行く。
「筆頭様、遅くなりました。双宗聡明御前に。
麗明は真宵殿と合流し鬼火武者へと向かいました」
「聡明さん、ご苦労様です。朝早くに起こしてしまいすいませんでした。
真宵さんとも相談していたのですが、何者かがこの戦いを監視しているようなのですが気づきましたか?」
「なるほど、一瞬だけ何者かの気配を感じたのはそういうことですか。
おそらくは気取られぬようにとすぐに意識を逸らしたのだと思います。
麗明も気付いたようなので妖ではなく人か、もしくは戦人かと。
この世には以前のような怪しげな団体もいることですし注意は必要でしょうな」
「戦人ですか…… 流石聡明さん、半妖の可能性は失念していました。
やはり常世の扉が見つからないのはそういうわけなのでしょうね。
いくら鬼火武者が大妖に近しい存在とは言え、これほど大量の鬼火を自らの力だけで発生させられるはずがありません」
「左様でございますな、そもそも奴にはそんな知能もないでしょう。
後ろで操りつつ鬼火をばらまいている輩がいるとすると厄介ですな。
しかもそれが人か半妖の可能性まであると…… これは緊急会合ものでしょうかね」
「本日から継承候補たちによる立ち合いの会の予定だったのですがね。
ともあれまずは目の前のあれを何とかしてしまいましょう。
鬼火武者を倒しても鬼火が消えない可能性を考えつつ、となりますけれど」
聡明は八早月へと頷いてから自身の呼士麗明へと指示を出す。巨大な刀剣を振り回す鬼火武者の斬撃を槍でいなし、真宵が飛び込む隙を作る作戦のようだ。その狙いはうまく行き、麗明の槍が鬼火武者の大剣を跳ねのけた瞬間、真宵は一気に切り込んでがら空きとなった右足を切断した。
「うがあああああ、ぎぎぎ」
「二番槍、参る! てやあああ!」
足元が覚束なくなり地面へとひっくり返った鬼火武者の左足の裏へ麗明の槍が深々と刺さる。その刺創を中心として周囲が細かな塵となって消えていく。しかし致命傷ではないようだ。
さすがの巨体と言ったところか、麗明渾身の一撃では倒しきれず再び槍を構え横腹を突き刺した。体を捩りもだえ苦しむ鬼火武者へ真宵が最後の一撃と飛びかかり、具足の隙間へ小太刀を深々と差し入れた。
辺りを揺るがす断末魔が響き、とどめを刺された鬼火武者は塵と消え常世へと帰って行った。だが戦いはまだ終わっていない。八早月の心配したとおり、武者が消えても鬼火は消えず周囲に留まり森を焼き続けている。
結局全てを退治し終えたのは完全に夜が明けて村人が活動を始めた頃だった。ドロシーと春凪は最後まで常世の扉を見つけることが出来ず、終始鬼火を討伐し続けるだけで落ち込んでいた。
「やはり扉は有りませんでしたね。
懸念していた通り鬼火をばらまいた遣い手が別にいると考えるべきでしょう。
それも果たして鬼火だったのが、ただの幻術だったのかもわかりません。
とにかく帰って一休みしてから緊急会合を開きましょうか」
「左様でございますね、午後か夕方からになりますかな?
時間があるようなら少々寝ておこうかと思いまして」
「私も眠いですから夕方からにしましょうか。
宿おじさまへ連絡しておいていただけますか?
あと聖に今日の立ち合い会は中止だとも」
「はっ、承知しました。それにしてもドロシー殿は大分腕を上げましたな。
鬼火相手とはいえなかなか見事な剣裁き、筆頭様にしごかれた甲斐があったようで何より」
「セッシャもはやく一人前にならないとアイソつかされてゴザイマスからネ。
夕方からの会合マデ寝てもいられまセンし、アッチもコッチもガンバラネバです」
「ドリーはこれからなにか用があるのですか?
夜通し当番だったのだからきちんと寝ておいた方がいいですよ?」
「デスガ学校の仕事もアリマスからね。
こうミエテモ受け持ち教科アルのでテスト作らないといかんのデス」
「―― テスト…… ?
それはなんのテストですか?」
「中等部はスケジュール違いマスか?
高等部は今週の木金デ中間試験ナノデスがね?」
ドロシーから痛恨の一撃を貰ってしまった八早月は、妖と戦っているときにはなんともなかったはずなのに、今にも倒れそうなくらい疲労を感じてよろめいてしまった。
直接的な攻撃はどちらにもあたっておらずこう着状態ではあるのだが、鬼火武者の斬撃を受け止めるたびにその重さで間合い外へと押し戻されてしまい、再び間合いを詰めるところからやり直しになっていた。
そしてそれと同時に嫌な予感を感じていた。確かに眼前の鬼火武者から大きな力を感じるが、他にも何かが隠れているように思えてならない。周囲には細かな鬼火が舞っているし、八早月が相手をしている地上にもまだまだ鬼火は闊歩している。
だがこの戦場にはその他のなにかがいる。遠くからの視線を感じると言えばいいのだろうか。まるで観察されているかのような不快な感覚、殺気とは異なるが明らかに友好的な物ではない。
『八早月様、何者かが我々を監視しているような気配がございます。
妖の感覚とは異なるように思えるのですがなにかお分かりになるでしょうか』
『やはり真宵さんも感じていたのですか、それなら気のせいではありませんね。
数度だけですが見張られているような視線を感じました。
今は全く感じませんので、相手の目的は真宵さんでしょうね。
鬼火武者は適当にあしらえば良いですから十分に注意してください』
『かしこまりました、本格的な討伐は麗明殿と合流してからということで。
それにしても監視者の目的は何なのでしょうか。
これまでにこんなことは一度もありませんでした』
『そうですね、不気味ではありますが心当たりがないのですから仕方ありません。
相手がこれ以上仕掛けてくるようならそこで対処に当たりましょう』
八早月と真宵は念話で相談をしながら方向性を決めると、真宵からドロシーの呼士である春凪へと繋ぎをつけ警戒を怠らないよう伝えた。そのドロシーたちはいまだに常世の扉が見つからず難儀しているようである。
「まさかこれだけの鬼火が現れているのに扉がないなんてあるのでしょうか。
あの鬼火武者にこんな強大な力があるようには感じられませんが……」
八早月はブツブツと独り言を言いながら考え事をしつつも、次から次へと鬼火を切って回っていた。その小さな手に握られた刃は、上り始めた朝日を反射して直線的に光りを反射している。朝靄の中ひときわ目立つ輝きを放っている剣こそ、神器と呼ばれ国宝である天叢雲剣の元になった八岐大蛇第一の尾の写しなのだ。
これこそが当主継承で引き継がれた八家筆頭の神刃であり、普段は八早月の体内にしまわれている。その刃は現実世界に存在する刃物とは異なり半霊体とも言える人知を超えた物質であり普段は肉体と融合しているのだが、必要に応じて具現化され使用されるのだ。
初代の時代には呼士が使用するための武器だったのだが、妖討伐の任を次の世代へ継承するための儀式へ使うため、当主本人の体内へと埋め込まれることになったいきさつがある。今その力を自在に引出すことができるのは、授けた八岐大蛇を除けば持ち主の当主継承者だけである。
八早月の振るう草薙剣形代は超古代に産み出された代物のため、現代でなじみ深い湾曲した日本刀とは異なり槍頭のように直線的で長さも短い両刃なのが特徴である。およそ剣術とは程遠い、舞のような八早月の自在な剣技に神通力を乗せられた草薙剣は、煌めきながら無数の鬼火を瞬く間に消し去って行く。
「筆頭様、遅くなりました。双宗聡明御前に。
麗明は真宵殿と合流し鬼火武者へと向かいました」
「聡明さん、ご苦労様です。朝早くに起こしてしまいすいませんでした。
真宵さんとも相談していたのですが、何者かがこの戦いを監視しているようなのですが気づきましたか?」
「なるほど、一瞬だけ何者かの気配を感じたのはそういうことですか。
おそらくは気取られぬようにとすぐに意識を逸らしたのだと思います。
麗明も気付いたようなので妖ではなく人か、もしくは戦人かと。
この世には以前のような怪しげな団体もいることですし注意は必要でしょうな」
「戦人ですか…… 流石聡明さん、半妖の可能性は失念していました。
やはり常世の扉が見つからないのはそういうわけなのでしょうね。
いくら鬼火武者が大妖に近しい存在とは言え、これほど大量の鬼火を自らの力だけで発生させられるはずがありません」
「左様でございますな、そもそも奴にはそんな知能もないでしょう。
後ろで操りつつ鬼火をばらまいている輩がいるとすると厄介ですな。
しかもそれが人か半妖の可能性まであると…… これは緊急会合ものでしょうかね」
「本日から継承候補たちによる立ち合いの会の予定だったのですがね。
ともあれまずは目の前のあれを何とかしてしまいましょう。
鬼火武者を倒しても鬼火が消えない可能性を考えつつ、となりますけれど」
聡明は八早月へと頷いてから自身の呼士麗明へと指示を出す。巨大な刀剣を振り回す鬼火武者の斬撃を槍でいなし、真宵が飛び込む隙を作る作戦のようだ。その狙いはうまく行き、麗明の槍が鬼火武者の大剣を跳ねのけた瞬間、真宵は一気に切り込んでがら空きとなった右足を切断した。
「うがあああああ、ぎぎぎ」
「二番槍、参る! てやあああ!」
足元が覚束なくなり地面へとひっくり返った鬼火武者の左足の裏へ麗明の槍が深々と刺さる。その刺創を中心として周囲が細かな塵となって消えていく。しかし致命傷ではないようだ。
さすがの巨体と言ったところか、麗明渾身の一撃では倒しきれず再び槍を構え横腹を突き刺した。体を捩りもだえ苦しむ鬼火武者へ真宵が最後の一撃と飛びかかり、具足の隙間へ小太刀を深々と差し入れた。
辺りを揺るがす断末魔が響き、とどめを刺された鬼火武者は塵と消え常世へと帰って行った。だが戦いはまだ終わっていない。八早月の心配したとおり、武者が消えても鬼火は消えず周囲に留まり森を焼き続けている。
結局全てを退治し終えたのは完全に夜が明けて村人が活動を始めた頃だった。ドロシーと春凪は最後まで常世の扉を見つけることが出来ず、終始鬼火を討伐し続けるだけで落ち込んでいた。
「やはり扉は有りませんでしたね。
懸念していた通り鬼火をばらまいた遣い手が別にいると考えるべきでしょう。
それも果たして鬼火だったのが、ただの幻術だったのかもわかりません。
とにかく帰って一休みしてから緊急会合を開きましょうか」
「左様でございますね、午後か夕方からになりますかな?
時間があるようなら少々寝ておこうかと思いまして」
「私も眠いですから夕方からにしましょうか。
宿おじさまへ連絡しておいていただけますか?
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「はっ、承知しました。それにしてもドロシー殿は大分腕を上げましたな。
鬼火相手とはいえなかなか見事な剣裁き、筆頭様にしごかれた甲斐があったようで何より」
「セッシャもはやく一人前にならないとアイソつかされてゴザイマスからネ。
夕方からの会合マデ寝てもいられまセンし、アッチもコッチもガンバラネバです」
「ドリーはこれからなにか用があるのですか?
夜通し当番だったのだからきちんと寝ておいた方がいいですよ?」
「デスガ学校の仕事もアリマスからね。
こうミエテモ受け持ち教科アルのでテスト作らないといかんのデス」
「―― テスト…… ?
それはなんのテストですか?」
「中等部はスケジュール違いマスか?
高等部は今週の木金デ中間試験ナノデスがね?」
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