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第七章 神無月(十月)
155.十月十四日 夕方 八家全招集
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いつもの八家会合とは違った雰囲気に、ドロシーは気圧される気がして尻がむず痒かった。同じように、普段会合に出ることの無い継承者たち、若い八岐贄はその居心地の悪さで冷や汗が止まらない。
「本日未明、中級の妖では最も大妖に近いとされる鬼火武者が現れました。
例によって明確な要因となった事象は確認されておりません。
さらには尋常では無い数の鬼火が山一つを覆い燃やし尽くす勢いだったのです。
それなのに常世の扉はとうとう発見されずじまいという結果に終わりました」
「山一つ燃やすほどの鬼火が出たと言うのにそれが現世で発生した件。
にわかには信じられない現象ですが、過去に例がなかったわけではありませぬ。
ですがそれは戦争や大災害で甚大な被害が発生した地域で起きた事象です。
今回は過去の事例に当てはまらない奇怪な出来事と言うことになるでしょうな」
「宿殿が首をかしげるのはもっともですが本当に扉は無かったのですよ。
ドロシー殿だけではなく私も捜索に参加しましたが見つからず仕舞いです。
残された鬼火を片付けながら麗明と共にかなり広範囲を探ったのですからね」
「聡明さん、あんな早くに呼び出してしまって本当に申し訳ありませんでした。
私たちだけではとても手が足りそうになくて甘えてしまいましたね」
「いえいえ、私も補助当番でしたから当然です。
下手に長引いて一般人が起き出す朝になる方が厄介ですからな。
ただ結局原因がわからないままなので不安は残ってしまいましたね」
「ええ、それで今日は八岐贄全員に集まっていただいたのです。
この場は当主会合なので普段は参加していない子らもいて緊張していますか?
でも全ての当主はあなた方の親と同じ立場なのですから怖くありませんよ?
ですからどうか私からのお願いを聞いて欲しいのです」
八早月の口からお願いだなんて言葉が出てきたことに一同は思わず驚いたが、八家一族や八畑村、それに近隣市町村を守る立場と責任感から考えればなんらおかしなことではない。むしろ驚いているのはそこではないのだ。
「緊急事態なのは理解できましたが、その席へ私まで呼ばれたのはなぜでしょう。
お役に立てることがあるとはとても思え――」
「今から説明しますので黙って待っていて下さい。
必要に応じて私から声を掛けますのでそれまでは静かにしているように」
唐突に発言した中年男の言葉を八早月が遮ると、ただでさえ張りつめた部屋の空気が一層ピリッと凍りついたようになったのは気のせいではない。それほどこの会合は過去に例がないほど異常な空気に包まれているのだから。
常日頃からちょくちょく招集を掛けられている当主でもそう感じるのだから、始めてこんな場へ引っ張り出された若き八岐贄の面々はなおさら生きた心地ではない。ここ最近は朝稽古の兼ね合いで良く顔を合わせていた直臣と楓ですらそう感じるのだから、あまり接点の無い他の従妹はなおさらだろう。
本家の大広間で空気を読めずのんきにはしゃいでいられるのは、楓の妹たちでありまだ幼い六田家次女の凪と三女の求くらいなものだ。もちろんそんな様子を見ても八早月が怒り出すはずはなく、懐いている求なぞ八早月の膝へ寝転がり甘えはじめる始末だ。
「ちょっと求、いい加減にしないと皆様に迷惑でしょう?
今は大事なお話合いの最中なのだからきちんと聞いていないといけませんよ?」
「まあまあ櫻さん、私なら構いません、求たちにも関係あるのですからね。
いい加減童たちが飽き始めて来ていますし本題に入りましょう。
本日皆さんに集まっていただいた理由について説明しましょう。
すでに話題にしていますが、今朝なにやら不穏な空気を感じ取りました。
従来通り、当主による監視見回り対処はもちろん継続して行います。
ですがどうしても目が足りないのです、そこで――」
八早月は珍しく周囲の顔色を窺うように見回しながら言葉を溜めた。将来的に当主となるための修行中でまだ未熟である八岐贄たちでは、こんな空気感の会合が日常的に行われているのかと緊張感を高めて身構えてしまうだろう。
しかし今日は特別だった。普段の八早月なら、先ほどのように発言を制止して黙っているよう申し伝えることなぞ無い。さらに先ほど下がったその男は再び呼びつけられ、全員に取り囲まれるように八早月の前へと出て神妙な顔で正座をした。
「知っている方も多いでしょうが、この贄だった男は現在なんの力もありません。
自らの愚かさゆえ、八岐大蛇様より賜った力を失うこととなりました。
ですがまだ残された力もあり、今でも妖を気取ることは出来るのです。
今回はとにかく人手が欲しいものですからこのような方法を取るしかありません。
そして同じようにまだ跡目を継いでいない方たちにも協力をお願いします」
そう言うと八早月は会合へ連れてこられた若者たちを見回した。その横には親でありここへ連れてきた張本人の各当主もいるのだが、何となく気まずそうに眼を反らしている。非常事態ゆえの特例だと言うのはわかるが、子供たちには親がおかしな態度をしている理由がわからなかった。
それでも会合は続き、当主以外に能力のある者たちが、今後何者かから監視される可能性について説明がなされた。監視観察対象は呼士だけなのかもしれないが、その主を探すべく村中に探りを入れられることも考えられる。
一般の村人では感じ取れない気配だろうが、妖に属している相手ならば八岐贄である八家の面々には察知することが可能だ。それが姿を見せずに潜んだままであっても変わらない。
八早月は宿や聡明たちと相談し事前に策を練っていた。たとえ相手がどこにいるかまでわからなくとも、見られた側がいる地点を記録していくことで範囲の絞り込みが出来るのではないかと考えたのだ。
とは言っても、後継者以外に八歳を超えている八岐贄は先の童女二人しかいない。そこで宿の進言を受け八早月は思い切った決断をすることになったのだ。
「では気配を感じた際の対処は理解できましたね?
決して探したり無理に追いかけたりはしないことを約束してください。
凪も求もまだ幼いのですし、このようなお役目をお願いするのは心苦しいのです。
ああ、お父様は好きになさってください。なんなら見つけて捕まえてくれても結構ですから」
「は、はあ、私にはそんな力はありませんが……」
「それはそうですね、自分で手放したのですから当然です。
とにかくお母さまに心配をかけないよう頼みますよ?」
「承知しました当主様、それでは私は奥へ戻ります……」
「お待ちなさい、私は散歩に出てきます。
皆様にお茶をお出ししてくださいな。
特にすることもないのですからそれくらいはかまわないでしょう?」
「―― 左様ですね、承りました!」
会合を終えて閑談の席と言うことになれば、お役目と無関係な房枝でも玉枝でも呼べばいいはず。だが八早月はあえて声をかけ父である道八へ命じたのだ。この配慮には道八だけでなく、幼いころから仲の良かった従姉の櫻も嬉しそうだった。
そんな叔父叔母たちの様子を見て見ぬ振りしながら、八早月は一人で表へと出ようと廊下へ踏み出した。すると様子が気になり聞き耳を立てていた手繰と出くわした。
「あらあら、会合は終わったのですか?
それではお茶を持っていこうかしら。
あの人に任せていたら畳にお湯をこぼされてしまうかもしれないしわ。
本当に八早月ちゃんはやさしさを表に出すのが苦手ねえ。」
「お母様、余計な勘ぐりは無用に願います。
私はあくまで遊ばせているより働かせた方がいいと思っただけですから。
その後のことは知りませんからね」
「はいはい、わかっていますよ。
八早月ちゃんが本当は誰よりもやさしいなんてわかりきっているものね。
お散歩お気をつけて行ってらっしゃい」
母には何もかも見透かされているようで腹立たしくも恥ずかしくなった八早月は、頬を膨らませながら踵を返し廊下を不機嫌そうに歩いていった。
「本日未明、中級の妖では最も大妖に近いとされる鬼火武者が現れました。
例によって明確な要因となった事象は確認されておりません。
さらには尋常では無い数の鬼火が山一つを覆い燃やし尽くす勢いだったのです。
それなのに常世の扉はとうとう発見されずじまいという結果に終わりました」
「山一つ燃やすほどの鬼火が出たと言うのにそれが現世で発生した件。
にわかには信じられない現象ですが、過去に例がなかったわけではありませぬ。
ですがそれは戦争や大災害で甚大な被害が発生した地域で起きた事象です。
今回は過去の事例に当てはまらない奇怪な出来事と言うことになるでしょうな」
「宿殿が首をかしげるのはもっともですが本当に扉は無かったのですよ。
ドロシー殿だけではなく私も捜索に参加しましたが見つからず仕舞いです。
残された鬼火を片付けながら麗明と共にかなり広範囲を探ったのですからね」
「聡明さん、あんな早くに呼び出してしまって本当に申し訳ありませんでした。
私たちだけではとても手が足りそうになくて甘えてしまいましたね」
「いえいえ、私も補助当番でしたから当然です。
下手に長引いて一般人が起き出す朝になる方が厄介ですからな。
ただ結局原因がわからないままなので不安は残ってしまいましたね」
「ええ、それで今日は八岐贄全員に集まっていただいたのです。
この場は当主会合なので普段は参加していない子らもいて緊張していますか?
でも全ての当主はあなた方の親と同じ立場なのですから怖くありませんよ?
ですからどうか私からのお願いを聞いて欲しいのです」
八早月の口からお願いだなんて言葉が出てきたことに一同は思わず驚いたが、八家一族や八畑村、それに近隣市町村を守る立場と責任感から考えればなんらおかしなことではない。むしろ驚いているのはそこではないのだ。
「緊急事態なのは理解できましたが、その席へ私まで呼ばれたのはなぜでしょう。
お役に立てることがあるとはとても思え――」
「今から説明しますので黙って待っていて下さい。
必要に応じて私から声を掛けますのでそれまでは静かにしているように」
唐突に発言した中年男の言葉を八早月が遮ると、ただでさえ張りつめた部屋の空気が一層ピリッと凍りついたようになったのは気のせいではない。それほどこの会合は過去に例がないほど異常な空気に包まれているのだから。
常日頃からちょくちょく招集を掛けられている当主でもそう感じるのだから、始めてこんな場へ引っ張り出された若き八岐贄の面々はなおさら生きた心地ではない。ここ最近は朝稽古の兼ね合いで良く顔を合わせていた直臣と楓ですらそう感じるのだから、あまり接点の無い他の従妹はなおさらだろう。
本家の大広間で空気を読めずのんきにはしゃいでいられるのは、楓の妹たちでありまだ幼い六田家次女の凪と三女の求くらいなものだ。もちろんそんな様子を見ても八早月が怒り出すはずはなく、懐いている求なぞ八早月の膝へ寝転がり甘えはじめる始末だ。
「ちょっと求、いい加減にしないと皆様に迷惑でしょう?
今は大事なお話合いの最中なのだからきちんと聞いていないといけませんよ?」
「まあまあ櫻さん、私なら構いません、求たちにも関係あるのですからね。
いい加減童たちが飽き始めて来ていますし本題に入りましょう。
本日皆さんに集まっていただいた理由について説明しましょう。
すでに話題にしていますが、今朝なにやら不穏な空気を感じ取りました。
従来通り、当主による監視見回り対処はもちろん継続して行います。
ですがどうしても目が足りないのです、そこで――」
八早月は珍しく周囲の顔色を窺うように見回しながら言葉を溜めた。将来的に当主となるための修行中でまだ未熟である八岐贄たちでは、こんな空気感の会合が日常的に行われているのかと緊張感を高めて身構えてしまうだろう。
しかし今日は特別だった。普段の八早月なら、先ほどのように発言を制止して黙っているよう申し伝えることなぞ無い。さらに先ほど下がったその男は再び呼びつけられ、全員に取り囲まれるように八早月の前へと出て神妙な顔で正座をした。
「知っている方も多いでしょうが、この贄だった男は現在なんの力もありません。
自らの愚かさゆえ、八岐大蛇様より賜った力を失うこととなりました。
ですがまだ残された力もあり、今でも妖を気取ることは出来るのです。
今回はとにかく人手が欲しいものですからこのような方法を取るしかありません。
そして同じようにまだ跡目を継いでいない方たちにも協力をお願いします」
そう言うと八早月は会合へ連れてこられた若者たちを見回した。その横には親でありここへ連れてきた張本人の各当主もいるのだが、何となく気まずそうに眼を反らしている。非常事態ゆえの特例だと言うのはわかるが、子供たちには親がおかしな態度をしている理由がわからなかった。
それでも会合は続き、当主以外に能力のある者たちが、今後何者かから監視される可能性について説明がなされた。監視観察対象は呼士だけなのかもしれないが、その主を探すべく村中に探りを入れられることも考えられる。
一般の村人では感じ取れない気配だろうが、妖に属している相手ならば八岐贄である八家の面々には察知することが可能だ。それが姿を見せずに潜んだままであっても変わらない。
八早月は宿や聡明たちと相談し事前に策を練っていた。たとえ相手がどこにいるかまでわからなくとも、見られた側がいる地点を記録していくことで範囲の絞り込みが出来るのではないかと考えたのだ。
とは言っても、後継者以外に八歳を超えている八岐贄は先の童女二人しかいない。そこで宿の進言を受け八早月は思い切った決断をすることになったのだ。
「では気配を感じた際の対処は理解できましたね?
決して探したり無理に追いかけたりはしないことを約束してください。
凪も求もまだ幼いのですし、このようなお役目をお願いするのは心苦しいのです。
ああ、お父様は好きになさってください。なんなら見つけて捕まえてくれても結構ですから」
「は、はあ、私にはそんな力はありませんが……」
「それはそうですね、自分で手放したのですから当然です。
とにかくお母さまに心配をかけないよう頼みますよ?」
「承知しました当主様、それでは私は奥へ戻ります……」
「お待ちなさい、私は散歩に出てきます。
皆様にお茶をお出ししてくださいな。
特にすることもないのですからそれくらいはかまわないでしょう?」
「―― 左様ですね、承りました!」
会合を終えて閑談の席と言うことになれば、お役目と無関係な房枝でも玉枝でも呼べばいいはず。だが八早月はあえて声をかけ父である道八へ命じたのだ。この配慮には道八だけでなく、幼いころから仲の良かった従姉の櫻も嬉しそうだった。
そんな叔父叔母たちの様子を見て見ぬ振りしながら、八早月は一人で表へと出ようと廊下へ踏み出した。すると様子が気になり聞き耳を立てていた手繰と出くわした。
「あらあら、会合は終わったのですか?
それではお茶を持っていこうかしら。
あの人に任せていたら畳にお湯をこぼされてしまうかもしれないしわ。
本当に八早月ちゃんはやさしさを表に出すのが苦手ねえ。」
「お母様、余計な勘ぐりは無用に願います。
私はあくまで遊ばせているより働かせた方がいいと思っただけですから。
その後のことは知りませんからね」
「はいはい、わかっていますよ。
八早月ちゃんが本当は誰よりもやさしいなんてわかりきっているものね。
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