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第十一章 如月(二月)
285.二月五日 昼休み 曇天ひと鳴き
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補助当番のこの日、何事もなかったはずなのだがなぜか眠くて仕方のない八早月である。知らず知らずのうちに緊張感を持っていて熟睡できていないと言うのはままあり珍しくはないが、その眠気が襲ってきた時間が問題である。
「八早月ちゃん、なんかヤバそうだね、今にも寝そうだけど大丈夫?
せめて食べ終わってから寝た方がいいよ?」
「はっ、ああ、そうね、危なかったわ、この照り焼きから鳴き声が聞こえたもの。
なんだかピュロロローって聞こえてくるような気がしない?」
「ちょっとさあ、アタシまだ食べてないんだから変なこと言わないでよね。
動きだしたらどうしようとか考えちゃうってば、ほらアタシまでなんだか――」
だがこれは空耳ではなく、校庭の上空にどこからかやってきたトンビが飛んでいたのだった。一瞬腰を浮かした八早月だったが、美晴にも聞こえているのだから飛雄の金鵄であるわけがない。飛んでいるのはごく普通のトンビである。
その姿を見ると胸がざわつくのだが、そうしょっちゅう行ってはいられない。走って行くのはそれなりに体力を消耗するため、お役目に響かないよう注意が必要なのだ。その体力を回復させるためにも食事はしっかりとらなくてはならない。幸いにもトンビの鳴き声で目が冴えた八早月は、一生懸命駆け込むように給食を平らげた。
それにしても今日は空が低い。校舎に迫ってくると感じるほどに厚い雲が積み上がっている曇天である。こういう天候では昼間でも妖の活動が活発化することがあるので注意が必要なのだ。
「今日は天照様の機嫌が悪いようね、何事も無ければ良いのだけれど」
「またそう言うことを…… 八早月ちゃんが言うとホントに不吉に感じるよ。
真に迫ってるっていうの? 本気でも予知でもないのはわかるんだけどさ。
冗談だって断言できるほど軽くも感じないんだよねえ」
「わかるー、アタシもつい気にしちゃうもん、夢の言う通りだよ。
これで綾ちゃんがいたらなおさらだね、二人とも勘が良さそうだし」
「勘なんて一番当てにならないわ、自分の勘を信じて良かったためしがないの。
だから常に考えて行動するようにしているのよ? これでもね」
「考えてるの? って思わなくもないけど、かといって感情的でもないか。
その辺りはやっぱ貫禄なのかな、何と言っても当主筆頭だもんねえ。
やっぱそう言うのって段々身についていったものなの?」
「どうかしら、小さい頃のことまで覚えてはいないからなんとも言えないわね。
最初に鍛錬を始めたのも四歳になってからですもの、しかも遊び程度よ?
その頃から少しずつ精神面を鍛えていったのだと思うわ」
「いやいや…… 四歳で武道の鍛錬って早すぎるってば……
まさか他の人たちはもっと早くから始めるってわけでもないでしょ?」
「鍛錬と言っても武道ではないわよ? 山歩きや薪割りとか水汲みとかね。
私は身体が小さいから遅めなの、鍛錬開始の目安は三歳からかしら」
「へえ、木刀振るだけが鍛錬じゃないってことならアタシでもできそう。
とは言ってもそれを毎日続けるのが大変なんだもんね、五時起きだし……」
「まあそこよね、今でもちょっと夜更かしすると朝は辛いのよ?
わかっててもみんなとメッセージするのは楽しいからつい遅くなりがちだわ」
八早月のこの言葉は本心なのはもちろんだが、感謝の気持ちも表しているつもりだった。それまでは何もない田舎の村で同年代の友達もおらず、周囲はすべて大人を中心に親族ばかりでしかも立場は一番上なのだ。
中学に上がり九遠学園に入ったところから、八早月の子供時代が始まったと言っても過言ではない。それをいい形でスタートできたのも、全ては美晴と夢路のお蔭だと感じているのである。
その恩を返すためにも出来ることはなんでもやって行きたいと考えているが、この二人は特に大きな欲もないのか何かを要求することは無い。遊びに来た時に思う存分もてなすくらいが関の山である。だが友人とはそう言う物でもあるらしく、金銭や物での恩返しが必ずしも好まれるわけではない。
それだけに先日は着物を喜んで受け取って貰えたことは嬉しかったのだ。綾乃もそうだが、美晴も夢路も、そして零愛も、お下がりだからと言われれば受け取りやすいだろうし、親に話を通してあることも大きかった。手繰が受け取る側の気持ちを軽くすることに長けていることもプラスに作用したのだろう。
全ての出会いや巡りあわせは間違いなく八岐大蛇のお蔭だと考えつつ、八早月はしばしの休憩についた。
◇◇◇
「これ娘よ、流石の我も此度は何用もあらずとぞ心得たる?
たえて昼間より寝入るとはありがたく怠けたれどされば何ありきと言ふなり?」
「これは八岐大蛇様、僅かな時間で休憩を取ろうとひと眠りしただけなのです。
なにせ昨晩は妖発生も無かったはずがなにか寝苦しさを感じる夜でした。
おかげで何度も何度も目を覚ましてしまったのでございます」
「ふううむ、そは摩訶不思議なることよのう、何か気色にもありしや?
ここ日ごろは地上は静かに平和との知りなれどぞ」
「左様でございますね、ここ最近での困りごとと言えば異国教徒でしょうか。
何やら怪しげな術を用いて大妖を降ろそうとしている様子。
現在は総力を挙げて元を絶つため尽力している次第でございます。
もしやなにかご存じなのでしょうか」
「よきや、特段の事は何もあらず。されど別のことに知れることぞある?
お主ぐし帰りゆき白蛇の島につきて物語しけむ?
かの海域には今も水竜たゆたひ働けるはまことなり。
それと同時に、水没せる宝を守るともあるぞ」
「やはりそうでしたか、私の推察があっているとわかり安心しました。
それにしても八岐大蛇様さすがでございます、あれほどの遠方を見渡せるとは。
私などどう飛んで行くかでいつも頭を悩ませる小物なのです」
「さばかり遠かりきとは思ふともあらざりし、白蛇を通して探りしばかり。
いや、心誤りはなせそ? 覗き見ならずこうじたるけしきを察してのこと」
「私はなにも申し上げておりませんが…… 一つお伺いいたします。
まさかとは思いますが、例の戯れの事でございます、ええ人形に憑依の件。
八岐大蛇様が憑依している間、白蛇と意識共有出来るのではございませんか?
まさかとは思うのですが、念のためお聞かせいただきたく存じます。
それともう一つ、昨晩はなにもしていなかった、そうでございますよね?」
「うむむ、むむむ、これ櫛田の娘、そろそろおどろくほどならめど。
我はこの辺に引き上ぐとせむ、では勉学に励むべし」
こう言い残して八岐大蛇は夢枕から去って行った。
◇◇◇
その瞬間、八早月はものすごい勢いで飛び起きた。どれくらい眠っていたかがわからず、もう授業が始まっていたらと焦ってしまったのだ。あまりに唐突な動きに隣の席の美晴は釣られて立ち上がってしまった。つまりまだ昼休みは終わっていないということでもある。
「美晴さん、私どれくらい寝ていたのかしら?
夢の中では大分時間が立っていたはずなのだけれどね」
「どうだろう、せいぜい十分がそこいらだと思うよ、夢も戻って来てないし。
日直だからブーブー言いながら資料室へ教材取りに行ったよ」
「なるほど、やはり夢の最中は時間が止まっていると言うことなのね。
それなのにあの狼狽ぶり…… 間違いないわね」
「どうかしたの? 夢見でも悪かった?」
「いいえなんでもないわ、でも私一つ訂正することがあるのよ」
「なになに? そんな真剣な顔しちゃってさ」
「やっぱり『勘』って大切だと言うこと、たまには直感信じるのも悪くないわね」
そう言ってから、八早月は不敵に含み笑いを見せるのだった。
「八早月ちゃん、なんかヤバそうだね、今にも寝そうだけど大丈夫?
せめて食べ終わってから寝た方がいいよ?」
「はっ、ああ、そうね、危なかったわ、この照り焼きから鳴き声が聞こえたもの。
なんだかピュロロローって聞こえてくるような気がしない?」
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動きだしたらどうしようとか考えちゃうってば、ほらアタシまでなんだか――」
だがこれは空耳ではなく、校庭の上空にどこからかやってきたトンビが飛んでいたのだった。一瞬腰を浮かした八早月だったが、美晴にも聞こえているのだから飛雄の金鵄であるわけがない。飛んでいるのはごく普通のトンビである。
その姿を見ると胸がざわつくのだが、そうしょっちゅう行ってはいられない。走って行くのはそれなりに体力を消耗するため、お役目に響かないよう注意が必要なのだ。その体力を回復させるためにも食事はしっかりとらなくてはならない。幸いにもトンビの鳴き声で目が冴えた八早月は、一生懸命駆け込むように給食を平らげた。
それにしても今日は空が低い。校舎に迫ってくると感じるほどに厚い雲が積み上がっている曇天である。こういう天候では昼間でも妖の活動が活発化することがあるので注意が必要なのだ。
「今日は天照様の機嫌が悪いようね、何事も無ければ良いのだけれど」
「またそう言うことを…… 八早月ちゃんが言うとホントに不吉に感じるよ。
真に迫ってるっていうの? 本気でも予知でもないのはわかるんだけどさ。
冗談だって断言できるほど軽くも感じないんだよねえ」
「わかるー、アタシもつい気にしちゃうもん、夢の言う通りだよ。
これで綾ちゃんがいたらなおさらだね、二人とも勘が良さそうだし」
「勘なんて一番当てにならないわ、自分の勘を信じて良かったためしがないの。
だから常に考えて行動するようにしているのよ? これでもね」
「考えてるの? って思わなくもないけど、かといって感情的でもないか。
その辺りはやっぱ貫禄なのかな、何と言っても当主筆頭だもんねえ。
やっぱそう言うのって段々身についていったものなの?」
「どうかしら、小さい頃のことまで覚えてはいないからなんとも言えないわね。
最初に鍛錬を始めたのも四歳になってからですもの、しかも遊び程度よ?
その頃から少しずつ精神面を鍛えていったのだと思うわ」
「いやいや…… 四歳で武道の鍛錬って早すぎるってば……
まさか他の人たちはもっと早くから始めるってわけでもないでしょ?」
「鍛錬と言っても武道ではないわよ? 山歩きや薪割りとか水汲みとかね。
私は身体が小さいから遅めなの、鍛錬開始の目安は三歳からかしら」
「へえ、木刀振るだけが鍛錬じゃないってことならアタシでもできそう。
とは言ってもそれを毎日続けるのが大変なんだもんね、五時起きだし……」
「まあそこよね、今でもちょっと夜更かしすると朝は辛いのよ?
わかっててもみんなとメッセージするのは楽しいからつい遅くなりがちだわ」
八早月のこの言葉は本心なのはもちろんだが、感謝の気持ちも表しているつもりだった。それまでは何もない田舎の村で同年代の友達もおらず、周囲はすべて大人を中心に親族ばかりでしかも立場は一番上なのだ。
中学に上がり九遠学園に入ったところから、八早月の子供時代が始まったと言っても過言ではない。それをいい形でスタートできたのも、全ては美晴と夢路のお蔭だと感じているのである。
その恩を返すためにも出来ることはなんでもやって行きたいと考えているが、この二人は特に大きな欲もないのか何かを要求することは無い。遊びに来た時に思う存分もてなすくらいが関の山である。だが友人とはそう言う物でもあるらしく、金銭や物での恩返しが必ずしも好まれるわけではない。
それだけに先日は着物を喜んで受け取って貰えたことは嬉しかったのだ。綾乃もそうだが、美晴も夢路も、そして零愛も、お下がりだからと言われれば受け取りやすいだろうし、親に話を通してあることも大きかった。手繰が受け取る側の気持ちを軽くすることに長けていることもプラスに作用したのだろう。
全ての出会いや巡りあわせは間違いなく八岐大蛇のお蔭だと考えつつ、八早月はしばしの休憩についた。
◇◇◇
「これ娘よ、流石の我も此度は何用もあらずとぞ心得たる?
たえて昼間より寝入るとはありがたく怠けたれどされば何ありきと言ふなり?」
「これは八岐大蛇様、僅かな時間で休憩を取ろうとひと眠りしただけなのです。
なにせ昨晩は妖発生も無かったはずがなにか寝苦しさを感じる夜でした。
おかげで何度も何度も目を覚ましてしまったのでございます」
「ふううむ、そは摩訶不思議なることよのう、何か気色にもありしや?
ここ日ごろは地上は静かに平和との知りなれどぞ」
「左様でございますね、ここ最近での困りごとと言えば異国教徒でしょうか。
何やら怪しげな術を用いて大妖を降ろそうとしている様子。
現在は総力を挙げて元を絶つため尽力している次第でございます。
もしやなにかご存じなのでしょうか」
「よきや、特段の事は何もあらず。されど別のことに知れることぞある?
お主ぐし帰りゆき白蛇の島につきて物語しけむ?
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それと同時に、水没せる宝を守るともあるぞ」
「やはりそうでしたか、私の推察があっているとわかり安心しました。
それにしても八岐大蛇様さすがでございます、あれほどの遠方を見渡せるとは。
私などどう飛んで行くかでいつも頭を悩ませる小物なのです」
「さばかり遠かりきとは思ふともあらざりし、白蛇を通して探りしばかり。
いや、心誤りはなせそ? 覗き見ならずこうじたるけしきを察してのこと」
「私はなにも申し上げておりませんが…… 一つお伺いいたします。
まさかとは思いますが、例の戯れの事でございます、ええ人形に憑依の件。
八岐大蛇様が憑依している間、白蛇と意識共有出来るのではございませんか?
まさかとは思うのですが、念のためお聞かせいただきたく存じます。
それともう一つ、昨晩はなにもしていなかった、そうでございますよね?」
「うむむ、むむむ、これ櫛田の娘、そろそろおどろくほどならめど。
我はこの辺に引き上ぐとせむ、では勉学に励むべし」
こう言い残して八岐大蛇は夢枕から去って行った。
◇◇◇
その瞬間、八早月はものすごい勢いで飛び起きた。どれくらい眠っていたかがわからず、もう授業が始まっていたらと焦ってしまったのだ。あまりに唐突な動きに隣の席の美晴は釣られて立ち上がってしまった。つまりまだ昼休みは終わっていないということでもある。
「美晴さん、私どれくらい寝ていたのかしら?
夢の中では大分時間が立っていたはずなのだけれどね」
「どうだろう、せいぜい十分がそこいらだと思うよ、夢も戻って来てないし。
日直だからブーブー言いながら資料室へ教材取りに行ったよ」
「なるほど、やはり夢の最中は時間が止まっていると言うことなのね。
それなのにあの狼狽ぶり…… 間違いないわね」
「どうかしたの? 夢見でも悪かった?」
「いいえなんでもないわ、でも私一つ訂正することがあるのよ」
「なになに? そんな真剣な顔しちゃってさ」
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