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03後継者
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ルッセとお父様が死んで私はしばらく呆然としていた、でもそうしていても現状は良くならないと思って行動することにした。まずは侍女たちからこの公爵家のことを聞いた、侍女たちは公爵さまはお優しい方で奥様が見つかって本当に良かったと言った。そして家のいろいろなことも教えてくれた、レオンは国王の弟で公爵になったということも聞いた。私がそんなことをしているうちに公爵家が賑やかになった、私はまた悪い予感がしてきた。
「リトス、今度の王宮パーティに一緒に行くことになったぞ」
「私は嫌です、私は行きません」
「リトス、お前の父親が亡くなった後に誰があの家に援助をしていると思っている」
「貴方ですか、それなら行きますけどどうなっても知りませんからね」
私は王宮パーティに出て、なるべく夫と不仲に見えるようにしようとした。だから大人しくドレスなんかも着たし化粧もさせた、レオンは私を見て驚いていたがどうでも良かった。そうして私とレオンは王宮パーティに一緒に行った。レオンが私の肩に手をかけてくるので払いのけた、そうして私はレオンと共に国王陛下にご挨拶をした。
「我が弟に愛するものができて嬉しく思う」
「ええ、兄上。俺は心から妻を愛しています」
「……………………」
私はただ黙っていた、レオンから視線を向けられたら顔をそむけた。そうしているうちに私はレオンとはぐれてしまった、私はチャンスだと思って王宮を出ようとした。するとご夫婦一緒でないとお出しできませんと言われた。だれが一緒に帰ってやるものかと私は思い、化粧室から誰もいないのを見計らって『転移』で公爵家に帰った。突然帰ってきた私を見て侍女たちは大騒ぎだった、旦那さまはどうしたのですと聞かれて置いてきたと答えた。帰ってきたレオンは怒っていなかった、てっきり怒っていると思っていたのに彼は上機嫌だった。
「兄上と久しぶり話せて俺は嬉しかった」
「そう、それは良かったですね」
「今度はリトスも兄上と話そう」
「いいえ、私は結構です」
レオンはべろべろに酔っていて寝室に倒れ込んだ、すると寝室のドアが閉められてしまったので私が出れなくなった。その夜レオンは私を強引に抱こうとした、私はこれだけ酔っていたら何も覚えていないに違いないと思った。それで足を斬って血を出しその傷を回復魔法で塞いで何かあったようにみせかけた。本当に嫌だったけれどレオンの服を脱がせて、彼と私は裸で抱き合った。翌日案の定レオンは何も覚えていなかった、でも私を抱いてしまったと思い謝っていた。私はその謝罪を受付なかった、ただ家に帰してとだけ言った。
「お母さま、お元気でしたか?」
「リトス、大丈夫。私は元気にしていましたよ」
「お父様とルッセのお墓はどちらに」
「共同墓地にあるから一緒に行きましょう」
こうして私はお父様とルッセのお墓参りをした、涙が溢れてきて止まらなかった。それからお母様に私が渡せる限りの金銭を渡して、お母さまのご実家に帰るように言った。お母さまはご実家の別の男爵家に帰っていった。これで私は自由になった、もう家族も許嫁もいなかった。レオンのとの夫婦の営みも断った、レオンは何度もそれを求めてきた。
「凄く痛かったから、もう二度としません」
「それはすまなかった、だがもう一度俺を受け入れて欲しい」
「嫌です、お酒なんか飲んで記憶を失くすから悪いのです」
「俺はもう二度と飲まない、リトス君を抱きしめたいんだ」
「愛人を作ることをおすすめします、その愛人に子どもができたら私の子として育てます」
「リトス、君がいるのに愛人なんていらない」
でも私がレオンをずっと受け入れないでいたら、彼は愛人を作った子どももできたようだった。腹を膨らませた愛人が私のことを馬鹿にするように目の前を歩いていった、私は正直ホッとしていた。これで子どもが産まれたら私の子として可愛がって育てればいい、レオンの血は受け継がれていくのだとホッとしていたのだ。そうして生まれた子供は男の子だった、レギオンと名付けられ皆に可愛がられて育った。愛人は私に子どもをとられて不満そうだった、でも公爵夫人である私には逆らえなかった。
「レギオン、貴方は良い子ね。早く大きく育って、私を離婚させてね」
「そんなことはさせない」
「レオン、でも貴方の子どもはできたし、私とは離婚すべきだわ」
「嫌だ、俺はリトスを手放さない。何があっても俺から逃げられると思わないで欲しい」
レオンは相変わらず私を手放さなかった、いつも私と一緒にいて愛人のところにも行かなかった。レオンのレギオンを見る目は覚めていて、とても我が子を見る目ではなかった。そうしているうちに侍女たちの間で噂が流れ始めた。レオンは愛人に手を出しておらず、愛人が別の男を引っ張り込んで産まれたのがレギオンだった。私はがっかりした、ようやく子どもができたと思ったのに、その子はレオンの子どもではなかった。愛人とその男は追いだされレギオンも一緒に連れていかれた。
「レオンが気に入るような愛人を探さなきゃ」
「俺は愛人なんて要らない、俺が欲しいのはリトス貴方だけだ」
「一度は愛人をつくったじゃない、二度目があってもおかしくないわ」
「あれは執事が勝手に用意したんだ、俺は指一本触れてない」
困ったことにレオンは私以外を愛せなかった、かといって私も今までのことを思うとレオンを愛せなかった。私はルッセと結婚して幸せになるはずだった、今でもそんな夢を見てしまい、夢から覚めたら泣いた。そうしたらレオンが強引に腕の中に私を閉じ込めた、そうして放してくれなかった。
「リトス、一度は肌を重ねたじゃないか。もう一度貴女を抱かせて欲しい」
「お断りです、もう私には家族はいないわ」
「俺がいるじゃないか、俺がリトスの家族だ」
「無理やり家族になっただけです、そこに私の意志は全くありません」
私は執事と相談した、執事もお世継ぎができないことを心配していた。だからいろんな女性をレオンに会わせてみたが、レオンはどんなに美人でも手をつけなかった。私と執事はがっかりした、そして執事は余計なことをしすぎると他の者に変わった。新しい執事は私の言うことを全く聞かなかった、私はレオン様にお仕えしておりますと断られた。
「それならもう好きにすればいいわ、レオンに跡継ぎができなくてももう知らない」
「奥様がレオン様の後継ぎをお産みになってください」
「貴方私のいうことは全くきかなかったくせに、要求だけはするのね」
「それが一番自然でございます、レオン様は貴女に夢中です」
確かにレオンは私に夢中だった、私が欲しいと言った物は絶対に手に入ったし、私の言うことを聞いて私を無理やり抱こうともしなかった。でも私の中にはまだ怒りがくすぶっていた、ルッセと結婚できなかった怒りだった、ルッセやお父様を死なせた怒りだった。だから私は何も欲しがらないようにした、ただ勉強だけはして公爵夫人に必要なことは学んだ。
「リトス、今度の王宮パーティに一緒に行くことになったぞ」
「私は嫌です、私は行きません」
「リトス、お前の父親が亡くなった後に誰があの家に援助をしていると思っている」
「貴方ですか、それなら行きますけどどうなっても知りませんからね」
私は王宮パーティに出て、なるべく夫と不仲に見えるようにしようとした。だから大人しくドレスなんかも着たし化粧もさせた、レオンは私を見て驚いていたがどうでも良かった。そうして私とレオンは王宮パーティに一緒に行った。レオンが私の肩に手をかけてくるので払いのけた、そうして私はレオンと共に国王陛下にご挨拶をした。
「我が弟に愛するものができて嬉しく思う」
「ええ、兄上。俺は心から妻を愛しています」
「……………………」
私はただ黙っていた、レオンから視線を向けられたら顔をそむけた。そうしているうちに私はレオンとはぐれてしまった、私はチャンスだと思って王宮を出ようとした。するとご夫婦一緒でないとお出しできませんと言われた。だれが一緒に帰ってやるものかと私は思い、化粧室から誰もいないのを見計らって『転移』で公爵家に帰った。突然帰ってきた私を見て侍女たちは大騒ぎだった、旦那さまはどうしたのですと聞かれて置いてきたと答えた。帰ってきたレオンは怒っていなかった、てっきり怒っていると思っていたのに彼は上機嫌だった。
「兄上と久しぶり話せて俺は嬉しかった」
「そう、それは良かったですね」
「今度はリトスも兄上と話そう」
「いいえ、私は結構です」
レオンはべろべろに酔っていて寝室に倒れ込んだ、すると寝室のドアが閉められてしまったので私が出れなくなった。その夜レオンは私を強引に抱こうとした、私はこれだけ酔っていたら何も覚えていないに違いないと思った。それで足を斬って血を出しその傷を回復魔法で塞いで何かあったようにみせかけた。本当に嫌だったけれどレオンの服を脱がせて、彼と私は裸で抱き合った。翌日案の定レオンは何も覚えていなかった、でも私を抱いてしまったと思い謝っていた。私はその謝罪を受付なかった、ただ家に帰してとだけ言った。
「お母さま、お元気でしたか?」
「リトス、大丈夫。私は元気にしていましたよ」
「お父様とルッセのお墓はどちらに」
「共同墓地にあるから一緒に行きましょう」
こうして私はお父様とルッセのお墓参りをした、涙が溢れてきて止まらなかった。それからお母様に私が渡せる限りの金銭を渡して、お母さまのご実家に帰るように言った。お母さまはご実家の別の男爵家に帰っていった。これで私は自由になった、もう家族も許嫁もいなかった。レオンのとの夫婦の営みも断った、レオンは何度もそれを求めてきた。
「凄く痛かったから、もう二度としません」
「それはすまなかった、だがもう一度俺を受け入れて欲しい」
「嫌です、お酒なんか飲んで記憶を失くすから悪いのです」
「俺はもう二度と飲まない、リトス君を抱きしめたいんだ」
「愛人を作ることをおすすめします、その愛人に子どもができたら私の子として育てます」
「リトス、君がいるのに愛人なんていらない」
でも私がレオンをずっと受け入れないでいたら、彼は愛人を作った子どももできたようだった。腹を膨らませた愛人が私のことを馬鹿にするように目の前を歩いていった、私は正直ホッとしていた。これで子どもが産まれたら私の子として可愛がって育てればいい、レオンの血は受け継がれていくのだとホッとしていたのだ。そうして生まれた子供は男の子だった、レギオンと名付けられ皆に可愛がられて育った。愛人は私に子どもをとられて不満そうだった、でも公爵夫人である私には逆らえなかった。
「レギオン、貴方は良い子ね。早く大きく育って、私を離婚させてね」
「そんなことはさせない」
「レオン、でも貴方の子どもはできたし、私とは離婚すべきだわ」
「嫌だ、俺はリトスを手放さない。何があっても俺から逃げられると思わないで欲しい」
レオンは相変わらず私を手放さなかった、いつも私と一緒にいて愛人のところにも行かなかった。レオンのレギオンを見る目は覚めていて、とても我が子を見る目ではなかった。そうしているうちに侍女たちの間で噂が流れ始めた。レオンは愛人に手を出しておらず、愛人が別の男を引っ張り込んで産まれたのがレギオンだった。私はがっかりした、ようやく子どもができたと思ったのに、その子はレオンの子どもではなかった。愛人とその男は追いだされレギオンも一緒に連れていかれた。
「レオンが気に入るような愛人を探さなきゃ」
「俺は愛人なんて要らない、俺が欲しいのはリトス貴方だけだ」
「一度は愛人をつくったじゃない、二度目があってもおかしくないわ」
「あれは執事が勝手に用意したんだ、俺は指一本触れてない」
困ったことにレオンは私以外を愛せなかった、かといって私も今までのことを思うとレオンを愛せなかった。私はルッセと結婚して幸せになるはずだった、今でもそんな夢を見てしまい、夢から覚めたら泣いた。そうしたらレオンが強引に腕の中に私を閉じ込めた、そうして放してくれなかった。
「リトス、一度は肌を重ねたじゃないか。もう一度貴女を抱かせて欲しい」
「お断りです、もう私には家族はいないわ」
「俺がいるじゃないか、俺がリトスの家族だ」
「無理やり家族になっただけです、そこに私の意志は全くありません」
私は執事と相談した、執事もお世継ぎができないことを心配していた。だからいろんな女性をレオンに会わせてみたが、レオンはどんなに美人でも手をつけなかった。私と執事はがっかりした、そして執事は余計なことをしすぎると他の者に変わった。新しい執事は私の言うことを全く聞かなかった、私はレオン様にお仕えしておりますと断られた。
「それならもう好きにすればいいわ、レオンに跡継ぎができなくてももう知らない」
「奥様がレオン様の後継ぎをお産みになってください」
「貴方私のいうことは全くきかなかったくせに、要求だけはするのね」
「それが一番自然でございます、レオン様は貴女に夢中です」
確かにレオンは私に夢中だった、私が欲しいと言った物は絶対に手に入ったし、私の言うことを聞いて私を無理やり抱こうともしなかった。でも私の中にはまだ怒りがくすぶっていた、ルッセと結婚できなかった怒りだった、ルッセやお父様を死なせた怒りだった。だから私は何も欲しがらないようにした、ただ勉強だけはして公爵夫人に必要なことは学んだ。
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