愛人の子を寵愛する旦那様へ、多分その子貴方の子どもじゃありません。

ましゅぺちーの

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33 告白

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庭園に着いた私は、一人佇んでいたアルフ様の後ろ姿に声をかけた。


「――アルフ様」
「……来たか」


私の声でゆっくりと振り返った彼はいつもと違って真剣な面持ちをしていた。


(こんなアルフ様久しぶりに見た……)


彼は私を見てフッと笑うと、ゆっくりと近付いてきた。


「急に呼び出したりして悪かったな。驚いただろう」
「いえ、私は大丈夫ですよ。何かご用でしょうか?」
「……どうしても話したいことがあったんだ」
「話したいこと……ですか?」


そこまで言うと、彼は突然私の前に跪いた。


「――シア」
「えっ、ア、アルフ様……!?」


突然の彼の行動に驚くと同時に、胸が熱くなる。
これではまるでプロポーズではないか。


(急にどうして……)


真下から顔をじっと見つめられる。
その美しい瞳に射抜かれて、目を逸らすことが出来なくなる。


「――シア、俺はずっとお前のことが好きだった」
「………………え、ええ!?!?!?」


(好き!?アルフ様が私を!?)


顔が瞬く間に赤くなる。
彼が私に好意を寄せていたということがとても信じられないからだ。


驚いてアルフ様を見つめると、彼もまた耳が真っ赤になっていた。
普段から冷静で何事にも動じない彼の初めて見る姿。
さっき言ったことが嘘ではないという証拠だった。


「俺が結婚していなかったのは……お前を忘れられなかったからだ」
「……」


アルフ様は結婚適齢期をとうに過ぎているというのに結婚どころか婚約者すらいない。
社交界での彼の人気っぷりを見ると、決して相手がいないというわけではない。


(アルフ様が結婚していないのは私が理由だったということ……?)


私は既婚者で子供もいる。
そんな私をずっと想っているだなんて、彼はそこまで私のことが好きだったのか。


(てっきり私の片思いだと思っていた……)


両想いだったという事実に嬉しくなった私は、嘘偽りの無い自分の気持ちを彼に伝えた。


「アルフ様……私もアルフ様のことが好きでした……」
「好き”でした”?今は好きではないということか?」


悲しそうに目を伏せる彼の顔を見て、焦ったように付け加えた。


「あ、いえ、そういうわけではなく……今も……今も大好きです!!!」


”しまった”と後悔したときには既に遅かった。
その言葉を聞いたアルフ様が嬉しそうに笑った。


「シア!」
「キャッ!」


感極まったアルフ様が私を抱き締めた。
私は彼の背中にそっと手を置いた。


想いが通じ合うというのはこんなにも嬉しいことなのか。


「シア、これからはずっと一緒にいよう」
「……はい、アルフ様」


彼の体の温もりが全身に伝わってくる。
そのまま私たちはしばらくの間庭園でギュッとお互いを抱き締め合った。





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