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25 醜い心
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翌日。
一人王宮の廊下を歩いていた私は、面倒な人物と出くわしてしまった。
「レオン様ぁ~!」
「……」
(……最悪だ)
私の目の前に現れたのはフレイアだった。
彼女は私を見るなり小走りで駆け寄ってきた。
「レオン様ぁ、大丈夫ですかぁ?」
彼女は私の前まで来ると顔を覗き込んでそう言った。
「……何がだ」
「レオン様のお父様と……お母様が……死んじゃったって聞いて……」
フレイアはそう言ってわざとらしく目を伏せた。
昔の私ならその姿に騙されただろう。
しかし今の私にはそれが演技にしか見えなかった。
私は冷たい声でフレイアに言った。
「……それは君が気にすることではない」
「……!」
私の素っ気ない態度にフレイアは一瞬だけ眉をひそめた。
しかしすぐに表情を戻すと、慌てたように言った。
「そ、そうだ!この後一緒に私の部屋でお茶でもしませんか?」
「……悪いが、執務があるんだ」
彼女と一緒にお茶をするだなんて冗談じゃない。
そう思った私はそれだけ言ってすぐにフレイアの前から立ち去ろうとした。
「ま、待って!」
しかしフレイアがそれを引き止めた。
「そ、そんなこと言っていいんですかぁ?私の後ろに誰が付いてるかまさか忘れたわけじゃないですよね?」
「……」
(……私を脅すつもりか)
レスタリア公爵家が後ろ盾になってから彼女はかなり図々しくなったようだ。
「私、レオン様に色々とお話したいことがあったんです。お茶だけでいいんです。ね?レオン様」
フレイアは焦ったような顔をしながらも、口角を上げてそう言った。
「……」
正直行きたくなかった。
しかしここで断ったら彼女はまた癇癪を起こすかもしれない。
そうなればあの侍女のように怪我人が出てしまうだろう。
(……自分で蒔いた種なんだ。仕方ない、か)
◇◆◇◆◇◆
フレイアは私を自分の部屋まで連れて行くと、侍女にお茶の準備をさせた。
「レオン様、どうぞ」
「……」
私の前に侍女の注いだ紅茶が置かれる。
私はそのカップを手に取って中に入っていた紅茶を一口だけ飲んだ。
(……味がしない)
疲れているせいか、紅茶は味も匂いもしなかった。
「久しぶりですね!二人でこんな風にお茶するなんて!」
席に着いたフレイアは媚びを売るかのような満面の笑みで私に話しかけた。
「……そうだな」
フレイアの言う通り、彼女と二人でお茶をするのはかなり久しぶりだった。
フランチェスカが亡くなってからはここに来ることもほとんど無くなっていたからだ。
足が、ここへ来ることを拒んでいたからだ。
「レオン様ったら、フランチェスカ様が亡くなってから全然ここに来てくれないんだもん……寂しかったんですから」
彼女はそう言って頬を膨らませた。
「……」
しかし私が目を引かれたのはそこではなかった。
フレイアは相変わらずマナーがなっていない。
紅茶を飲むときの音がうるさいし、ティーカップの持ち方も間違っている。
少し前までは気にならなかったことが今ではとても不快に感じた。
(……早く終わらないだろうか)
私は苦痛でしかないこの時間を早く終わらせようと思って、口を開いた。
「君はそんなことを言うためにわざわざ私をここに連れてきたわけではないだろう」
「……!」
私の言葉にフレイアはハッとなった。
それからすぐに彼女は真顔になった。
私の初めて見る表情だ。
「ええ、そうですね。レオン様に聞きたいことがあったんです」
「……何だ」
フレイアは私を真っ直ぐに見つめて口を開いた。
「――いつになったら、私を王妃にしてくれるんですか?」
「……」
気分が悪くなった。
もしかすると彼女は最初からそれだけが狙いだったのだろうか。
「フランチェスカ様はもういないじゃないですか。それなのにいつまで経っても私を王妃にしてくれないですよね」
「……」
「王宮にいる侍女や貴族たちは皆私が次の王妃になると思い込んでいます」
「……私は、この先誰かを王妃にするつもりはない」
私はフレイアの目を見つめ返してハッキリと自分の考えを告げた。
「……何でですか?」
彼女は意味が分からないと言ったように私に尋ねた。
「逆に聞くが、君は自分が王妃になれると本気で思っているのか?」
「思っています」
(……その自信はどこから来るんだ)
彼女の答えに、私はハァとため息をついた。
「……前にも言ったが、私は君を愛していない」
私がその言葉に、フレイアは俯いた。
ショックを受けたのかと思ったが、彼女はすぐに顔を上げてクスクスと笑い始めた。
(……何だ?)
しばらくして、彼女は急に真顔になった。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「――私もレオン様を愛したことなんかありませんよ」
「…………なっ、」
「私が愛しているのは”あの方”だけです。それ以外の人は別にどうなったっていい」
(……何だと?)
フレイアの発言が衝撃的すぎて、私は声を出すことが出来なかった。
彼女の言うあの方というのも気になったが、今はそれ以上に――
私は上手く動かない口を無理矢理動かして彼女に尋ねた。
「…………それなら、何故私にフランチェスカとの白い結婚を望んだりしたんだ」
かろうじて出た声は震えていた。
「ああ、そのことですか?」
尋ねられたフレイアがふふふと笑った。
それは非常に醜悪な笑みだった。
「――嫌いなんですよね。フランチェスカ様みたいな人。何の苦労もせずに生きてきた貴族のお嬢様」
「……!」
フレイアは突然無表情になったかと思うと、冷たい声でそう言った。
(……嘘……だろう……?)
「だから苦しめてやろうと思ってあんなこと言ったんですよ。フランチェスカ様はレオン様のこと本当に好きだったみたいで、見ていて気持ちが良かったんですよね。決してレオン様を愛していたからとかそういう理由じゃないですよ?」
「……」
私は彼女のその言葉に再び大きな衝撃を受けた。
こんなに性根の醜い女は見たことがなかったからだ。
どうやらこれが彼女の本心だったようだ。
(……何で、気付けなかったんだ)
もし私が彼女の本性に気付いていたら、フランチェスカを失うことも無かっただろう。
悔しくてたまらない。
後悔してもしきれない。
そんなことを考えていたそのとき、フレイアが突然キャッキャッと笑い始めた。
「フランチェスカ様は本当に馬鹿ですよ!五年間愛人の元に通う夫をいつまでも待ち続けて!来るわけないのに!それでもって最後は絶望の中で死んでいったんだから笑えますよね!ただの犬死にじゃないですか」
「……やめろ」
「あ、でもレオン様もレオン様でクソですよね!長い間苦楽を共にした婚約者よりもぽっと出の女を優先するんですから!そんなクズ男を好きになるとか普通ありえないですって」
「……やめてくれ」
もう何も言わないでくれ。
そう思ったものの、フレイアは止まらなかった。
「――でも別にいいと思いますよ。だってお似合いじゃないですか、馬鹿二人」
「やめろ!!!」
「ッ!」
私はドンッと机を叩いて声を荒げた。
机の上に置かれていた紅茶の入ったカップが、ガシャンと音を立てて揺れた。
「…………私のことは何とでも言えばいい。だけどフランチェスカを侮辱するのは許さない……!」
「……!」
フレイアは私の気迫に押されたようで、そのまま黙り込んだ。
「……」
私は固まる彼女を無視して足早に部屋から立ち去った。
一人王宮の廊下を歩いていた私は、面倒な人物と出くわしてしまった。
「レオン様ぁ~!」
「……」
(……最悪だ)
私の目の前に現れたのはフレイアだった。
彼女は私を見るなり小走りで駆け寄ってきた。
「レオン様ぁ、大丈夫ですかぁ?」
彼女は私の前まで来ると顔を覗き込んでそう言った。
「……何がだ」
「レオン様のお父様と……お母様が……死んじゃったって聞いて……」
フレイアはそう言ってわざとらしく目を伏せた。
昔の私ならその姿に騙されただろう。
しかし今の私にはそれが演技にしか見えなかった。
私は冷たい声でフレイアに言った。
「……それは君が気にすることではない」
「……!」
私の素っ気ない態度にフレイアは一瞬だけ眉をひそめた。
しかしすぐに表情を戻すと、慌てたように言った。
「そ、そうだ!この後一緒に私の部屋でお茶でもしませんか?」
「……悪いが、執務があるんだ」
彼女と一緒にお茶をするだなんて冗談じゃない。
そう思った私はそれだけ言ってすぐにフレイアの前から立ち去ろうとした。
「ま、待って!」
しかしフレイアがそれを引き止めた。
「そ、そんなこと言っていいんですかぁ?私の後ろに誰が付いてるかまさか忘れたわけじゃないですよね?」
「……」
(……私を脅すつもりか)
レスタリア公爵家が後ろ盾になってから彼女はかなり図々しくなったようだ。
「私、レオン様に色々とお話したいことがあったんです。お茶だけでいいんです。ね?レオン様」
フレイアは焦ったような顔をしながらも、口角を上げてそう言った。
「……」
正直行きたくなかった。
しかしここで断ったら彼女はまた癇癪を起こすかもしれない。
そうなればあの侍女のように怪我人が出てしまうだろう。
(……自分で蒔いた種なんだ。仕方ない、か)
◇◆◇◆◇◆
フレイアは私を自分の部屋まで連れて行くと、侍女にお茶の準備をさせた。
「レオン様、どうぞ」
「……」
私の前に侍女の注いだ紅茶が置かれる。
私はそのカップを手に取って中に入っていた紅茶を一口だけ飲んだ。
(……味がしない)
疲れているせいか、紅茶は味も匂いもしなかった。
「久しぶりですね!二人でこんな風にお茶するなんて!」
席に着いたフレイアは媚びを売るかのような満面の笑みで私に話しかけた。
「……そうだな」
フレイアの言う通り、彼女と二人でお茶をするのはかなり久しぶりだった。
フランチェスカが亡くなってからはここに来ることもほとんど無くなっていたからだ。
足が、ここへ来ることを拒んでいたからだ。
「レオン様ったら、フランチェスカ様が亡くなってから全然ここに来てくれないんだもん……寂しかったんですから」
彼女はそう言って頬を膨らませた。
「……」
しかし私が目を引かれたのはそこではなかった。
フレイアは相変わらずマナーがなっていない。
紅茶を飲むときの音がうるさいし、ティーカップの持ち方も間違っている。
少し前までは気にならなかったことが今ではとても不快に感じた。
(……早く終わらないだろうか)
私は苦痛でしかないこの時間を早く終わらせようと思って、口を開いた。
「君はそんなことを言うためにわざわざ私をここに連れてきたわけではないだろう」
「……!」
私の言葉にフレイアはハッとなった。
それからすぐに彼女は真顔になった。
私の初めて見る表情だ。
「ええ、そうですね。レオン様に聞きたいことがあったんです」
「……何だ」
フレイアは私を真っ直ぐに見つめて口を開いた。
「――いつになったら、私を王妃にしてくれるんですか?」
「……」
気分が悪くなった。
もしかすると彼女は最初からそれだけが狙いだったのだろうか。
「フランチェスカ様はもういないじゃないですか。それなのにいつまで経っても私を王妃にしてくれないですよね」
「……」
「王宮にいる侍女や貴族たちは皆私が次の王妃になると思い込んでいます」
「……私は、この先誰かを王妃にするつもりはない」
私はフレイアの目を見つめ返してハッキリと自分の考えを告げた。
「……何でですか?」
彼女は意味が分からないと言ったように私に尋ねた。
「逆に聞くが、君は自分が王妃になれると本気で思っているのか?」
「思っています」
(……その自信はどこから来るんだ)
彼女の答えに、私はハァとため息をついた。
「……前にも言ったが、私は君を愛していない」
私がその言葉に、フレイアは俯いた。
ショックを受けたのかと思ったが、彼女はすぐに顔を上げてクスクスと笑い始めた。
(……何だ?)
しばらくして、彼女は急に真顔になった。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「――私もレオン様を愛したことなんかありませんよ」
「…………なっ、」
「私が愛しているのは”あの方”だけです。それ以外の人は別にどうなったっていい」
(……何だと?)
フレイアの発言が衝撃的すぎて、私は声を出すことが出来なかった。
彼女の言うあの方というのも気になったが、今はそれ以上に――
私は上手く動かない口を無理矢理動かして彼女に尋ねた。
「…………それなら、何故私にフランチェスカとの白い結婚を望んだりしたんだ」
かろうじて出た声は震えていた。
「ああ、そのことですか?」
尋ねられたフレイアがふふふと笑った。
それは非常に醜悪な笑みだった。
「――嫌いなんですよね。フランチェスカ様みたいな人。何の苦労もせずに生きてきた貴族のお嬢様」
「……!」
フレイアは突然無表情になったかと思うと、冷たい声でそう言った。
(……嘘……だろう……?)
「だから苦しめてやろうと思ってあんなこと言ったんですよ。フランチェスカ様はレオン様のこと本当に好きだったみたいで、見ていて気持ちが良かったんですよね。決してレオン様を愛していたからとかそういう理由じゃないですよ?」
「……」
私は彼女のその言葉に再び大きな衝撃を受けた。
こんなに性根の醜い女は見たことがなかったからだ。
どうやらこれが彼女の本心だったようだ。
(……何で、気付けなかったんだ)
もし私が彼女の本性に気付いていたら、フランチェスカを失うことも無かっただろう。
悔しくてたまらない。
後悔してもしきれない。
そんなことを考えていたそのとき、フレイアが突然キャッキャッと笑い始めた。
「フランチェスカ様は本当に馬鹿ですよ!五年間愛人の元に通う夫をいつまでも待ち続けて!来るわけないのに!それでもって最後は絶望の中で死んでいったんだから笑えますよね!ただの犬死にじゃないですか」
「……やめろ」
「あ、でもレオン様もレオン様でクソですよね!長い間苦楽を共にした婚約者よりもぽっと出の女を優先するんですから!そんなクズ男を好きになるとか普通ありえないですって」
「……やめてくれ」
もう何も言わないでくれ。
そう思ったものの、フレイアは止まらなかった。
「――でも別にいいと思いますよ。だってお似合いじゃないですか、馬鹿二人」
「やめろ!!!」
「ッ!」
私はドンッと机を叩いて声を荒げた。
机の上に置かれていた紅茶の入ったカップが、ガシャンと音を立てて揺れた。
「…………私のことは何とでも言えばいい。だけどフランチェスカを侮辱するのは許さない……!」
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