好きを好きなだけ

鈴卜優

文字の大きさ
14 / 44

LOVE 4

しおりを挟む


碧と連絡が取れなくなってから1週間が経ってしまった。

最初は忙しいだけかなと思っていたが、必ず返事をくれていたのに既読にしかならない。

2日経った頃には避けられていると気づいた。

(どうしてだろ…碧くん。)
あの夜気持ちが通じてうまくいっていると思っていた。

もしかして雰囲気に流されただけで本当は嫌だったのではとか俺の事嫌いになったのかもとかもしや、会えない間に他に好きな人ができたとかぐるぐる考えて項垂れていた。


連絡が取れないとなると会うすべはなく、本社に用があったとしても滅多に会うことはない。

(会って話がしたい…。これで終わりは嫌だ。)


「おい、なんだよ。その顔は?成田くんに振られた?」

よっぽど酷い顔をしていたのだろう。
杉谷に聞かれる。
今日はメイク撮影の打ち合わせをしていてサブアシスタントとして杉谷も本社に来ていた。

撮影の準備やメイクの練習が終わり仕事帰りに本社の目の前にあるカフェに来ていた。

ここで碧と話をするために仕事が終わるまで待っていようと思っていたのだ。杉谷が付いてきたのは予想外だが。

「……連絡無視されてる。」
「はぁ?お前なんかしたの?」

(俺はそれを聞く為にここにいるんだよ。)

「俺が聞きたい。でも正直、聞くの怖い。他に好きな人いるとか言われたら死ぬ。」

(俺はもう碧以外考えられない。)


「お前、ちゃんと真剣に気持ち伝えたか?」
「好きとは言ったってこの前言ったじゃん。」
じっと杉谷がみてくる

「本当か~この前だろ、最初じゃん?お前まぁ男前だしなんか軽くみえるんだよ。誰にでも優しいし、ちゃんと真面目に丁寧に伝えたか?」

そう言われドキッとする。

(伝えたけどそのまま流れで好きって言った感じだな…。すぐあんな事したし…)

「ほらな。やっぱり。」

そう言われてぶすっとする。

(碧に会ったらちゃんとあの時の事言おう。)

顔だけじゃなく俺が碧を本当に心から好きになった日の事。

「ってあれ?成田くん?なんか遠くから見てもカッコ良さそうな男といるぞ。」

その言葉に杉谷の見ている方向をみる

するとそこには碧と碧より頭一つでかい白のバケットハットに薄いサングラスをかけたおしゃれな男と抱擁していた。

(なに、なにあいつ……碧くんに触るな)

ぶわっと独占欲と困惑した気持ちが身体中を駆け巡る。

「あっ!おい!」 


杉谷の言葉を無視し、すぐさま店をでて碧のところへと走って向かう。

碧の近くに来て「碧くん!」と碧の手を掴む。

そこには突然手を掴まれ困惑した碧とびっくりしている男が朝也をみている。

そしてやけにかっこいい男が怒った顔で
「なに?あおの知り合い?」そう言った。



 


しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~

青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」 その言葉を言われたのが社会人2年目の春。 あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。 だが、今はー 「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」 「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」 冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。 貴方の視界に、俺は映らないー。 2人の記念日もずっと1人で祝っている。 あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。 そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。 あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。 ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー ※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。 表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。

ある新緑の日に。

立樹
BL
高校からの友人の瑛に彼女ができてから、晴臣は彼のことが好きなのだと認識した。 けれど、会えば辛くなる。でも、会いたい。 そんなジレンマを抱えていたが、ある日、瑛から 「肉が食べたい」と、メールが入り、久しぶりに彼に会うことになった。

パン屋の僕の勘違い【完】

おはぎ
BL
パン屋を営むミランは、毎朝、騎士団のためのパンを取りに来る副団長に恋心を抱いていた。だが、自分が空いてにされるはずないと、その気持ちに蓋をする日々。仲良くなった騎士のキトラと祭りに行くことになり、楽しみに出掛けた先で……。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

運命の番は僕に振り向かない

ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。 それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。 オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。 ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。 ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。 ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。 ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。

処理中です...