116 / 266
第2章 異世界でももふもふは正義!?
46
しおりを挟む
「ふざけんなッ! お前、人がせっかく見直してやろうと思ったのに! やっぱりお前は最低のクズ野郎だ!」
いや、確かにおかしいとは思った。このクズが無償で人を助けるなんて有り得ないことだった。
「うるせぇ。というかお前に見直されたところで俺に何の得もねぇよ。それより股開いてご奉仕しろ」
「誰がするかっ!」
「……このゲスめ……っ! ソウシには指一本触れさせない」
ドゥーガルドが険しい表情でアーロンを睨みつけ、ぎゅっと俺を守るように抱き寄せた。
いや、さっき嬉々として外でヤろうとしていたお前もどっこいどっこいだけどな!
ドゥーガルドは俺をぬいぐるみのように抱き締めたまま門番の方へ向いた。
「……門番。今このクズが言ったことは全て嘘だ。……ソウシは俺の伴侶だ」
「お前もなにとんでもない嘘言ってんだ!」
平然と嘘を言い放つドゥーガルドに、すかさず俺は叫んだ。
しかしドゥーガルドはきょとんとした顔で首を傾げた。
「……嘘ではないだろう。王都に帰り次第、親に紹介して式を挙げるのだから」
「誰がそんなこと言った!? それはお前の完全な独りよがりな予定だろ! 俺は一回もいいとか言ってないからな!」
「……安心しろ。たとえ男でも俺の家族は喜んでソウシを迎え入れる。現に家に便りを出したらみんなソウシが家に来るのを楽しみに待っているそうだ」
「なに勝手に話を進めてんだよ!」
この世界には相手の同意を得るという概念がないのか!?
というか、ドゥーガルドのご家族、もっと反対しろ! 息子が男を伴侶に連れてくるんだぞ!? なに普通に喜んじゃってるの!?
もちろん差別意識がないのはいいことだけど、でも差別云々の前にまず俺の同意がないからな!
「……ここで挨拶用の服を買っておこう。ソウシの服はだいぶ古いからな」
「うるせぇ! 余計なお世話だ! って、勝手にお姫様抱っこするんじゃねぇ! 降ろせぇぇぇ!」
「……大丈夫だ、ソウシは羽根より軽い」
「そういう問題じゃねぇ!」
いつの間にか俺を横抱きにして歩き出したドゥーガルドの腕の中でじたばたしていると、ガシッ、とアーロンが肩を掴んで引き止めた。
「おい、なに人の所有物に勝手に触れてんだ?」
額に青筋を立てて今にも殴り掛かりそうな空気を醸し出すアーロン。そんなアーロンに全く怯むことなく、ドゥーガルドは毅然とした態度で睨み返した。
「……貴様のものではない。俺の伴侶だ。勝手なことはさせない」
「いや、お前も結構勝手なことしてるからな!」
自覚がないのがまた恐ろしい。
「というかお前がはっきり決めないからこんな面倒な事になってんだろ? さっさと決めろよ。俺の所有物になるか、このむっつりスケベ剣士の嫁になるか」
「どっちも全力でお断りだ!」
なんで選択肢がその二つしかないわけ!? そんなの「うんこ味のカレーとカレー味のうんこ、どっちがいい?」っていう質問くらい選択肢が鬼畜なんですけど!?
「そんなこと言っていいのか? どっちかを選ばないと今晩は外で野宿だぞ」
「そのクソみたいな選択肢と比べたら迷わず野宿を選ぶわ!」
むしろ喜んで野宿するし! と息巻くと、アーロンはやれやれと言わんばかりに肩を竦めて首を横に振った。
いや、確かにおかしいとは思った。このクズが無償で人を助けるなんて有り得ないことだった。
「うるせぇ。というかお前に見直されたところで俺に何の得もねぇよ。それより股開いてご奉仕しろ」
「誰がするかっ!」
「……このゲスめ……っ! ソウシには指一本触れさせない」
ドゥーガルドが険しい表情でアーロンを睨みつけ、ぎゅっと俺を守るように抱き寄せた。
いや、さっき嬉々として外でヤろうとしていたお前もどっこいどっこいだけどな!
ドゥーガルドは俺をぬいぐるみのように抱き締めたまま門番の方へ向いた。
「……門番。今このクズが言ったことは全て嘘だ。……ソウシは俺の伴侶だ」
「お前もなにとんでもない嘘言ってんだ!」
平然と嘘を言い放つドゥーガルドに、すかさず俺は叫んだ。
しかしドゥーガルドはきょとんとした顔で首を傾げた。
「……嘘ではないだろう。王都に帰り次第、親に紹介して式を挙げるのだから」
「誰がそんなこと言った!? それはお前の完全な独りよがりな予定だろ! 俺は一回もいいとか言ってないからな!」
「……安心しろ。たとえ男でも俺の家族は喜んでソウシを迎え入れる。現に家に便りを出したらみんなソウシが家に来るのを楽しみに待っているそうだ」
「なに勝手に話を進めてんだよ!」
この世界には相手の同意を得るという概念がないのか!?
というか、ドゥーガルドのご家族、もっと反対しろ! 息子が男を伴侶に連れてくるんだぞ!? なに普通に喜んじゃってるの!?
もちろん差別意識がないのはいいことだけど、でも差別云々の前にまず俺の同意がないからな!
「……ここで挨拶用の服を買っておこう。ソウシの服はだいぶ古いからな」
「うるせぇ! 余計なお世話だ! って、勝手にお姫様抱っこするんじゃねぇ! 降ろせぇぇぇ!」
「……大丈夫だ、ソウシは羽根より軽い」
「そういう問題じゃねぇ!」
いつの間にか俺を横抱きにして歩き出したドゥーガルドの腕の中でじたばたしていると、ガシッ、とアーロンが肩を掴んで引き止めた。
「おい、なに人の所有物に勝手に触れてんだ?」
額に青筋を立てて今にも殴り掛かりそうな空気を醸し出すアーロン。そんなアーロンに全く怯むことなく、ドゥーガルドは毅然とした態度で睨み返した。
「……貴様のものではない。俺の伴侶だ。勝手なことはさせない」
「いや、お前も結構勝手なことしてるからな!」
自覚がないのがまた恐ろしい。
「というかお前がはっきり決めないからこんな面倒な事になってんだろ? さっさと決めろよ。俺の所有物になるか、このむっつりスケベ剣士の嫁になるか」
「どっちも全力でお断りだ!」
なんで選択肢がその二つしかないわけ!? そんなの「うんこ味のカレーとカレー味のうんこ、どっちがいい?」っていう質問くらい選択肢が鬼畜なんですけど!?
「そんなこと言っていいのか? どっちかを選ばないと今晩は外で野宿だぞ」
「そのクソみたいな選択肢と比べたら迷わず野宿を選ぶわ!」
むしろ喜んで野宿するし! と息巻くと、アーロンはやれやれと言わんばかりに肩を竦めて首を横に振った。
63
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
平凡な俺が完璧なお兄様に執着されてます
クズねこ
BL
いつもは目も合わせてくれないのにある時だけ異様に甘えてくるお兄様と義理の弟の話。
『次期公爵家当主』『皇太子様の右腕』そんなふうに言われているのは俺の義理のお兄様である。
何をするにも完璧で、なんでも片手間にやってしまうそんなお兄様に執着されるお話。
BLでヤンデレものです。
第13回BL大賞に応募中です。ぜひ、応援よろしくお願いします!
週一 更新予定
ときどきプラスで更新します!
転生したらスパダリに囲われていました……え、違う?
米山のら
BL
王子悠里。苗字のせいで“王子さま”と呼ばれ、距離を置かれてきた、ぼっち新社会人。
ストーカーに追われ、車に轢かれ――気づけば豪奢なベッドで目を覚ましていた。
隣にいたのは、氷の騎士団長であり第二王子でもある、美しきスパダリ。
「愛してるよ、私のユリタン」
そう言って差し出されたのは、彼色の婚約指輪。
“最難関ルート”と恐れられる、甘さと狂気の狭間に立つ騎士団長。
成功すれば溺愛一直線、けれど一歩誤れば廃人コース。
怖いほどの執着と、甘すぎる愛の狭間で――悠里の新しい人生は、いったいどこへ向かうのか?
……え、違う?
Q.親友のブラコン兄弟から敵意を向けられています。どうすれば助かりますか?
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
平々凡々な高校生、茂部正人«もぶまさと»にはひとつの悩みがある。
それは、親友である八乙女楓真«やおとめふうま»の兄と弟から、尋常でない敵意を向けられることであった。ブラコンである彼らは、大切な彼と仲良くしている茂部を警戒しているのだ──そう考える茂部は悩みつつも、楓真と仲を深めていく。
友達関係を続けるため、たまに折れそうにもなるけど圧には負けない!!頑張れ、茂部!!
なお、兄弟は三人とも好意を茂部に向けているものとする。
7/28
一度完結しました。小ネタなど書けたら追加していきたいと思います。
義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。ユリウスに一目で恋に落ちたマリナは彼の幸せを願い、ゲームとは全く違う行動をとることにした。するとマリナが思っていたのとは違う展開になってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる