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第3章 異世界で溺愛剣士の婚約者!?
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「ははッ、やっぱり期待してんじゃん。すげぇ物欲しそうにヒクヒクしてる」
「も、物欲しそうになんかしてねぇし……ッ」
否定というには負け惜しみに似た情けなさを帯びた声で言い捨てて、ふいっと顔を背けた。
恥部がひくついているのは覆しがたい事実だが、物欲しそうというのはアーロンに都合のいい主観的な言葉だ。だからそれだけは否定しておきたかった。いや、それしか否定できる部分がなかったという方が正しいのかもしれない。
その事実が、一層屈辱の苦さを胸に滲ませた。
だが、アーロンはさらに追い打ちをかけるように、羞恥と悔しさに奥歯を噛みしめている俺の耳元に、嗜虐的な声で嬉々として囁いた。
「嘘つけ。こんなにスケベな穴をひくつかせてるくせに、意地張るなよ」
喉を震わせて笑うと同時に、卑猥に色めいた吐息が意地の悪い唇から零れて肌をくすぐった。
こんな所で、こんな格好で、同じ男に犯されることなんて望むはずがないのに、こっちの世界にきて以来、奥を穿たれる快感を知ってしまった体は、やましい期待に震えてしまう。
そんな体の反応をごまかすように俺は声を荒げた。
「は、放せよ! もし人に見られたら、こんな不細工な女装野郎に手を出すくらい勇者様は飢えてるって噂になるぞっ」
プライドの高いアーロンのことだ。そんな不名誉な噂は、奴にとって屈辱以外の何物でもないだろう。
案の定、俺の言葉にアーロンは「はァ?」と顔をしかめた。
これで少しは思いとどまっただろうとホッとしたのも束の間、アーロンは露骨なまでの嘲笑を込めてハッと鼻で笑った。
「お前はどこまで人に流されるんだ。さすがは流され淫乱だな」
「流され淫乱ってなんだよ!」
「うるせぇ、言葉のまんまだ。つーか、なんで抱く相手を周りの奴らの反応で選ばねぇといけねぇんだよ。俺が抱きたいと思ったらそれでいい。外野には勝手に言わせとけ」
「アーロン……――いいセリフっぽく言ってるけど、やってることは強姦だからな!」
そのセリフが輝くのは両想いの場合だけだから!
「だーかーらー、相手が嫌がってなければ強姦じゃねぇって言ってるだろうが」
「嫌がってる! すげぇ嫌がってる!」
「体は嫌がってねぇだろうがっ」
「流され淫乱の体なんて信じるなよ!」
認めたくない事実だが、俺の体はめっぽう快感に弱い。
そんな簡単に流される体よりも、俺の言葉を信じてほしいものだが、もちろん自分に都合の悪い事実はスルーだ。
「うるせぇ。ならいつも通り流されとけ、この淫乱」
「ひっ、ぅ……ッ」
何を言っても否定で返してくる俺が鬱陶しくなったのだろう。
言葉を喘ぎで封じようとするかのように、太ももの内側に唇を落として話を打ち切った。
敏感な太ももの内側に吸い付いたり、舌で撫でられたりと巧みに緩急をつけて刺激を与えられて平気でいられるわけがなかった。
「も、物欲しそうになんかしてねぇし……ッ」
否定というには負け惜しみに似た情けなさを帯びた声で言い捨てて、ふいっと顔を背けた。
恥部がひくついているのは覆しがたい事実だが、物欲しそうというのはアーロンに都合のいい主観的な言葉だ。だからそれだけは否定しておきたかった。いや、それしか否定できる部分がなかったという方が正しいのかもしれない。
その事実が、一層屈辱の苦さを胸に滲ませた。
だが、アーロンはさらに追い打ちをかけるように、羞恥と悔しさに奥歯を噛みしめている俺の耳元に、嗜虐的な声で嬉々として囁いた。
「嘘つけ。こんなにスケベな穴をひくつかせてるくせに、意地張るなよ」
喉を震わせて笑うと同時に、卑猥に色めいた吐息が意地の悪い唇から零れて肌をくすぐった。
こんな所で、こんな格好で、同じ男に犯されることなんて望むはずがないのに、こっちの世界にきて以来、奥を穿たれる快感を知ってしまった体は、やましい期待に震えてしまう。
そんな体の反応をごまかすように俺は声を荒げた。
「は、放せよ! もし人に見られたら、こんな不細工な女装野郎に手を出すくらい勇者様は飢えてるって噂になるぞっ」
プライドの高いアーロンのことだ。そんな不名誉な噂は、奴にとって屈辱以外の何物でもないだろう。
案の定、俺の言葉にアーロンは「はァ?」と顔をしかめた。
これで少しは思いとどまっただろうとホッとしたのも束の間、アーロンは露骨なまでの嘲笑を込めてハッと鼻で笑った。
「お前はどこまで人に流されるんだ。さすがは流され淫乱だな」
「流され淫乱ってなんだよ!」
「うるせぇ、言葉のまんまだ。つーか、なんで抱く相手を周りの奴らの反応で選ばねぇといけねぇんだよ。俺が抱きたいと思ったらそれでいい。外野には勝手に言わせとけ」
「アーロン……――いいセリフっぽく言ってるけど、やってることは強姦だからな!」
そのセリフが輝くのは両想いの場合だけだから!
「だーかーらー、相手が嫌がってなければ強姦じゃねぇって言ってるだろうが」
「嫌がってる! すげぇ嫌がってる!」
「体は嫌がってねぇだろうがっ」
「流され淫乱の体なんて信じるなよ!」
認めたくない事実だが、俺の体はめっぽう快感に弱い。
そんな簡単に流される体よりも、俺の言葉を信じてほしいものだが、もちろん自分に都合の悪い事実はスルーだ。
「うるせぇ。ならいつも通り流されとけ、この淫乱」
「ひっ、ぅ……ッ」
何を言っても否定で返してくる俺が鬱陶しくなったのだろう。
言葉を喘ぎで封じようとするかのように、太ももの内側に唇を落として話を打ち切った。
敏感な太ももの内側に吸い付いたり、舌で撫でられたりと巧みに緩急をつけて刺激を与えられて平気でいられるわけがなかった。
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