没落令嬢カノンの冒険者生活〜ジョブ『道具師』のスキルで道具を修復・レベルアップ・進化できるようになりました〜

もう書かないって言ったよね?

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5日目

魔物牧場氷フライム

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 カノンは武器屋で魔法の杖を購入すると、目的地の遺跡ダンジョンを目指した。
 荷車を引くパトラッシュが何度も疲れ果てるが、回復薬と魔法薬を飲ませて、頑張って引かせた。
 馬じゃないのに、馬車犬のように働かさせる。

「ワ、ワゥーン……」
「やっぱり馬の方が早いみたいですね。馬を買わないと」

 目的地の遺跡にたどり着いて、パトラッシュは地面に力尽きた。
 馬で3時間の距離を4時間で走破した。荷車がなかったら、3時間で行けていた。

「パトラッシュ、休憩終わりです。さあ、レベル上げ開始です」

 カノンは遺跡前に家の木片から作った別荘で、昼ご飯を食べて、昼休憩した。
 荷車に揺られた疲れも取れたみたいだ。

【名前=烈風ダガー 種類=武器(短剣) 
 レベル=10(必要経験値0/170) 進化レベル=20 損傷率=0% 
 攻撃力=30 魔法攻撃力=0 ステータス効果=素早さ+29】

【名前=火の杖 種類=武器(短杖) 
 レベル=1(必要経験値0/10) 進化レベル=10 損傷率=0% 
 攻撃力=19 魔法攻撃力=19 その他の効果=火魔法『火弾』(消費MP10)を使用可能】

 カノンは右手に刀身が少し伸びた短剣、左手に赤い宝石の槍先の短い槍を持って、遺跡の中に入った。
 氷フライムは火に弱いから、火の杖を装備している。

 前を歩くパトラッシュは真紅竜フード、金剛力籠手を装備して、ステータスの力と素早さを上げている。
 もちろんカノンも両方とも装備している。オリハルコンハサミで切って、複製品を作った。
 完全武装の一人と一匹は、ステータスだけなら遺跡の魔物よりも圧倒的に強かった。

「キゥーン!」
「パトラッシュ‼︎」
「グゥモモモ♪ パワーとスピードだけで勝てると思うなミノ」

 牛男——ミノタウロスの鉄ハンマーが、パトラッシュの頭に直撃して気絶させた。
 戦いの素人犬が突っ込んでも、そう簡単に魔物には勝てない。

「次は女ミノか。グゥモモモ♪ 俺様は極上のワルだから、女子供容赦し——」

 笑顔のミノタウロスが、カノンに迫って来る。
 余裕の表情だが、カノンが両手に魔法の杖を装備した。
 火の玉と雷の槍が、ミノタウロスの身体に次々に発射される。

「グモォ~~~ッ‼︎」

 火と雷で焼肉にされた牛男が床に倒れた。
 カノンも魔物相手には容赦しない女だった。

「もう二、三匹頼れる仲間が欲しいですね」
「クゥ~ン」

 頼りないパトラッシュの修復を済ませて、ミノタウロスをアイテムポーチに入れた。
 倒した牛男を修復してみたけど、身体の傷が治っただけだった。
 無限に修復して、倒すことは出来なかった。

「魔物を捕まえて、家の近くに訓練所を作った方が早いかもしれないですね」

 一人と一匹は遺跡の中を、目当ての魔物を探して歩き回る。
 たまに他の冒険者と遭遇するが、大型犬に乗る少女に誰も近づきたくない。
 しかも、荷車に生きた氷フライムを一匹乗せている。

「出来ました。これで増えれば完璧ですね♪」

 カノンが少し頑張って、森の中に魔物牧場を完成させた。
 大量の家を四角に並べて、家の壁柵を作って、その中に氷フライム8匹を放した。
 餌は細切れにして修復した、大量のミノタウロスの死体だ。
 あとは30匹に増えれば、牧場主が経験値を収穫するだけだ。

「わぁー! 食べてます!」

 カノンは家の壁に穴を開けて、氷フライムに食べられるミノタウロスを見ている。
 グロテスクな光景だが、カノンの中では可愛い子供の食事だ。

「ふわぁ~。スライムと同じで増えるまで暇ですね。お昼寝しますか」

 午後4時。見張りはパトラッシュに任せて、カノンはベッドに寝てしまった。
 魔物図鑑で氷フライムを調べて、増えることは分かっている。
 あとは増えた氷フライムを第一牧場から、近くの第二、第三、第四牧場に移動させるだけだ。

 問題があるとしたら、増えた氷フライムをどうやって移動させて、倒すかになる。
 それは一人と一匹では簡単には出来ない大仕事だ。
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