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15日目
魔物新種開発
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「こんなことして許されると思うなフラッー!」
「この野朗、暴れるんじゃねえ!」
無事にお姉ちゃんにならずに、ジャンは石像遺跡から生還した。
大きな虫網で捕獲した、緑色の風フライムを引っ張っている。
サメ型飛行船の尾びれに、2匹の風フライムが縛り付けられた。
あとは牧場に連れて行くだけだ。
「お姉ちゃん、私のレベルどのぐらい上がったの?」
「えーっと、32です」
「たったの2だけかぁー」
シリカに聞かれたので、カノンは嘘を教えた。兄妹は自分のレベルが分からない。
頑張って石像を沢山倒したシリカは、ガッカリしている。
兄妹を飛行船に乗せると、カノンは二人の家を目指した。
外出禁止中なのに外出しているから、もう怒られるのは決定だ。
二人で鬼のいない隠れん坊をしていたと言って、誤魔化すしかない。
「バイバイ、お姉ちゃん~♪」
「……はぁー。子供の相手は疲れます」
兄妹を家の近くに降ろすと、カノンは岩山の氷フライム第一牧場を目指した。
第十二牧場まで作ったが、もう経験値を大量に集める必要がない。
第一牧場以外は壊してもよさそうだ。
「うーん、スライムとフライムだと分裂するんでしょうか?」
片手運転しながら、カノンは万能魔物図鑑で調べものをしている。
氷風フライムもスフライムもフスライムも載っていない。
載っていないということは、存在しないか、新種を作ろうとしている。
新種が出来れば、発見者が名前を付けることが出来るから、氷風フライムになる。
「あれ? ドラゴンがいませんね」
牧場に氷フライムはいるのに、茶色のドラゴンはいなかった。
翼を手に入れて、自由を手に入れた。
飛びたい時に飛んで、帰りたい時に帰るに決まっている。
「まあ、お腹が空けば戻って来ますね。家と食事の用意をしますか」
外出中のドラゴンは気にせずに、カノンは作業を始めた。
ドラゴンが住むには三階建ての豪邸だと小さすぎる。
豪邸九軒を縦横斜めに三列に並べて、壁を壊して一軒の巨大豪邸を作ってあげた。
予報では明日は大雨だった。これで雨に濡れずに済む。
「これで問題なしです。ドラゴンの方は終わりですね」
巨大豪邸の床に焼いたミノタウロス牛を山盛りに置いた。
お腹が空けば、あとは勝手に家に入って食べてくれる。
次は新婚フライム用の新居を作らないといけない。
「兄弟! お前も捕まったフラッか!」
「ここは何処なんだフラッ⁉︎ 何されるんだフラッ‼︎」
生き残った氷フライムと新入り風フライムが、広めのオリハルコン製の檻の中で出会った。
間違いが起きないように、氷一匹、風一匹の割合で閉じ込められた。
これで氷フライム同士や風フライム同士で分裂しない。
あとは餌を与えて、二時間も待っていれば結果は分かる。
「今のうちに残りの氷フライムと牧場を破壊しますか」
でも二時間も待っているのは暇なので、第一牧場以外の牧場を廃業することにした。
飛行船に乗って、神風の刃杖で、牧場を囲む豪邸壁と氷フライムを破壊して回る。
無事に氷フライム2匹、風フライム2匹を残して、第十二牧場までのフライムが処理された。
「何色のフライムになるんでしょうか?」
カノンは一仕事終えて、第一牧場に戻った。
いつも通りなら、時間的には分裂しているはずだ。
「えー、増えてないです」
だけど、格子の隙間から見える檻の中には、氷フライムと風フライムが1匹ずつしかいなかった。
餌は消えているのに、新種の氷風フライムは誕生しなかった。
「もしかすると別種類だと、時間が必要なんでしょうか? それともレベルが足りないとかですか?」
推奨レベル30のダンジョンの氷フライムと、推奨レベル14のダンジョンの風フライムだ。
カノンは上手くいかなかった原因を考えているが、伝説の実は与えない方がいい。
檻を破壊されて逃げられるに決まっている。
「う~ん、レベルが分からないです。パーティに入れるしかないですね。明日、申請書を貰いに行きますか」
だが、レベル100になって、カノンは調子に乗っている。
フライムのステータスを調べようとした。でも道具じゃないから見えなかった。
だったらとペットのように仲間にして、ステータスを見る方法を思いついた。
無駄な知恵だけは上手く回るようになっている。
「この野朗、暴れるんじゃねえ!」
無事にお姉ちゃんにならずに、ジャンは石像遺跡から生還した。
大きな虫網で捕獲した、緑色の風フライムを引っ張っている。
サメ型飛行船の尾びれに、2匹の風フライムが縛り付けられた。
あとは牧場に連れて行くだけだ。
「お姉ちゃん、私のレベルどのぐらい上がったの?」
「えーっと、32です」
「たったの2だけかぁー」
シリカに聞かれたので、カノンは嘘を教えた。兄妹は自分のレベルが分からない。
頑張って石像を沢山倒したシリカは、ガッカリしている。
兄妹を飛行船に乗せると、カノンは二人の家を目指した。
外出禁止中なのに外出しているから、もう怒られるのは決定だ。
二人で鬼のいない隠れん坊をしていたと言って、誤魔化すしかない。
「バイバイ、お姉ちゃん~♪」
「……はぁー。子供の相手は疲れます」
兄妹を家の近くに降ろすと、カノンは岩山の氷フライム第一牧場を目指した。
第十二牧場まで作ったが、もう経験値を大量に集める必要がない。
第一牧場以外は壊してもよさそうだ。
「うーん、スライムとフライムだと分裂するんでしょうか?」
片手運転しながら、カノンは万能魔物図鑑で調べものをしている。
氷風フライムもスフライムもフスライムも載っていない。
載っていないということは、存在しないか、新種を作ろうとしている。
新種が出来れば、発見者が名前を付けることが出来るから、氷風フライムになる。
「あれ? ドラゴンがいませんね」
牧場に氷フライムはいるのに、茶色のドラゴンはいなかった。
翼を手に入れて、自由を手に入れた。
飛びたい時に飛んで、帰りたい時に帰るに決まっている。
「まあ、お腹が空けば戻って来ますね。家と食事の用意をしますか」
外出中のドラゴンは気にせずに、カノンは作業を始めた。
ドラゴンが住むには三階建ての豪邸だと小さすぎる。
豪邸九軒を縦横斜めに三列に並べて、壁を壊して一軒の巨大豪邸を作ってあげた。
予報では明日は大雨だった。これで雨に濡れずに済む。
「これで問題なしです。ドラゴンの方は終わりですね」
巨大豪邸の床に焼いたミノタウロス牛を山盛りに置いた。
お腹が空けば、あとは勝手に家に入って食べてくれる。
次は新婚フライム用の新居を作らないといけない。
「兄弟! お前も捕まったフラッか!」
「ここは何処なんだフラッ⁉︎ 何されるんだフラッ‼︎」
生き残った氷フライムと新入り風フライムが、広めのオリハルコン製の檻の中で出会った。
間違いが起きないように、氷一匹、風一匹の割合で閉じ込められた。
これで氷フライム同士や風フライム同士で分裂しない。
あとは餌を与えて、二時間も待っていれば結果は分かる。
「今のうちに残りの氷フライムと牧場を破壊しますか」
でも二時間も待っているのは暇なので、第一牧場以外の牧場を廃業することにした。
飛行船に乗って、神風の刃杖で、牧場を囲む豪邸壁と氷フライムを破壊して回る。
無事に氷フライム2匹、風フライム2匹を残して、第十二牧場までのフライムが処理された。
「何色のフライムになるんでしょうか?」
カノンは一仕事終えて、第一牧場に戻った。
いつも通りなら、時間的には分裂しているはずだ。
「えー、増えてないです」
だけど、格子の隙間から見える檻の中には、氷フライムと風フライムが1匹ずつしかいなかった。
餌は消えているのに、新種の氷風フライムは誕生しなかった。
「もしかすると別種類だと、時間が必要なんでしょうか? それともレベルが足りないとかですか?」
推奨レベル30のダンジョンの氷フライムと、推奨レベル14のダンジョンの風フライムだ。
カノンは上手くいかなかった原因を考えているが、伝説の実は与えない方がいい。
檻を破壊されて逃げられるに決まっている。
「う~ん、レベルが分からないです。パーティに入れるしかないですね。明日、申請書を貰いに行きますか」
だが、レベル100になって、カノンは調子に乗っている。
フライムのステータスを調べようとした。でも道具じゃないから見えなかった。
だったらとペットのように仲間にして、ステータスを見る方法を思いついた。
無駄な知恵だけは上手く回るようになっている。
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