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17日目
モテる女
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「あれ?」
運ばれて来た料理をカノンは一口食べた。でも以前に比べて美味しくなかった。
貴族に囲まれて緊張しているわけではなく、レベルを上げたパンや果物が美味しいだけだ。
「お父様のお酒は素晴らしい味でした。あれを飲んだら他の酒は飲めません」
右隣に座る伯爵長男が、カノンに話しかけてきた。
「ありがとうございます。私もカボチャ酒やサツマイモ酒を作れるんですよ」
「それは素晴らしい! 飛行船以外にも作れるとは、実に多才で羨ましい」
「そんなことないですよぉ~♪ 意外と簡単に作れるんですよ!」
流れる水色髪の伯爵長男に褒められて、カノンは喜んでいる。
ガサツな女戦士の演技が下手すぎる。
その調子だと伯爵家にお持ち帰りされてしまう。
「カノンさん。あなたのような魅力的な女性には初めてお会いしました。よろしかったら飛行船抜きで、私と真剣にお付き合いしてくれませんか?」
「えっ?」
やはり伯爵長男がイケると思ったようだ。
流れるような褒め落とす攻撃で、カノンに婚約を迫っている。
だが、他の二人も黙って見ているつもりはないらしい。
「エドウィン様、少々強引ではないでしょうか。今日は食事だけのお約束のはずです」
「その通りです。カノンさんが困っているじゃないですか」
伯爵長男に取られないように、子爵二人がこの場限りの共闘を始めた。
地位では勝てないが、多数決では勝てる。
「おかしなことを言う。恋愛にルールはありません。好きになったら負けです。私は負けたと正直に告白しているだけです。女性に負けることは二人には恥ですか?」
「そんなことは言ってません。カノンさん、一目会ったその日からあなたのこと愛しています。私と結婚してください」
「何が結婚だ。次男を寄越した時点で財産目当てだろう。カノンさん、ランバルト子爵家長男の私を選んでください。絶対に幸せにしてみせます」
「え、えーっと、その……」
ガサツな女戦士はモテるようだ。三人にフラれる予定が、三人に告白されている。
カノンはどうすればいいのか分からない。一人選んだ時点で結婚が決まりそうだ。
「ちょ、ちょっとだけ考える時間をください」
「考えてくださるんですね! 良かったぁ~。断られると心配していたんです」
「えっ、あっ、はい……」
必死の時間が稼ぎが、脈有りだと勘違いされている。
貴族三人は前向きな性格のようだ。
♢
「はぁー。やってしまいました。モテる女は苦労します」
昼食が終わると、カノンはルセフ家に向かっていた。
父親ではなく、女性の意見が聞きたい。
「すみません。こんにちわぁ~」
裏庭から入ると家の中に向かって挨拶した。
今日は兄妹は日向ぼっこしていなかった。
待っていると家からルセフが出て来た。
「やっぱり来たな」
「あ、こんちにわ。ニコラさんとシリカちゃんいますか?」
「会わせるわけないだろ。勝手に人の家の子供を連れ回すとか誘拐だからな」
「えー、許可は取りましたよ」
ルセフは怒っているが、カノンは兄妹にダンジョンに行くかと聞いて、二人は行くと答えた。
キチンと子供達の許可は取っている。
「俺の許可は取ってないだろ。庭で遊ぶのは許可してやる。あと禁猟中のダンジョンは立ち入り禁止だ。二度と入るなよ」
「はーい。あ! ルセフさんはこの三人の誰と付き合いたいですか?」
注意されているのに、カノンはまったく反省していない。
それどころかお見合い写真を見せて、どの男が良いのか聞いている。
「男じゃないか。お前、喧嘩売ってんのか?」
「違いますよぉー。私のお見合い相手です。さっき食事したら、三人に求婚されてしまったんです。はぁー、モテる女は苦労します」
「何がモテるだ。スキル目当てだろ。屋敷に監禁されて、アイテムポーチ職人みたいに、一生アイテムポーチを作らされるだけだぞ」
「ええー! そんなの嫌です!」
カノンのようなレアスキルの持ち主はたまに現れる。
収納師のジョブを持った男は、死ぬまで国の為にアイテムポーチを作らされた。
カノンの場合は、飛行船とその燃料の魔法油を作らないといけない。
運ばれて来た料理をカノンは一口食べた。でも以前に比べて美味しくなかった。
貴族に囲まれて緊張しているわけではなく、レベルを上げたパンや果物が美味しいだけだ。
「お父様のお酒は素晴らしい味でした。あれを飲んだら他の酒は飲めません」
右隣に座る伯爵長男が、カノンに話しかけてきた。
「ありがとうございます。私もカボチャ酒やサツマイモ酒を作れるんですよ」
「それは素晴らしい! 飛行船以外にも作れるとは、実に多才で羨ましい」
「そんなことないですよぉ~♪ 意外と簡単に作れるんですよ!」
流れる水色髪の伯爵長男に褒められて、カノンは喜んでいる。
ガサツな女戦士の演技が下手すぎる。
その調子だと伯爵家にお持ち帰りされてしまう。
「カノンさん。あなたのような魅力的な女性には初めてお会いしました。よろしかったら飛行船抜きで、私と真剣にお付き合いしてくれませんか?」
「えっ?」
やはり伯爵長男がイケると思ったようだ。
流れるような褒め落とす攻撃で、カノンに婚約を迫っている。
だが、他の二人も黙って見ているつもりはないらしい。
「エドウィン様、少々強引ではないでしょうか。今日は食事だけのお約束のはずです」
「その通りです。カノンさんが困っているじゃないですか」
伯爵長男に取られないように、子爵二人がこの場限りの共闘を始めた。
地位では勝てないが、多数決では勝てる。
「おかしなことを言う。恋愛にルールはありません。好きになったら負けです。私は負けたと正直に告白しているだけです。女性に負けることは二人には恥ですか?」
「そんなことは言ってません。カノンさん、一目会ったその日からあなたのこと愛しています。私と結婚してください」
「何が結婚だ。次男を寄越した時点で財産目当てだろう。カノンさん、ランバルト子爵家長男の私を選んでください。絶対に幸せにしてみせます」
「え、えーっと、その……」
ガサツな女戦士はモテるようだ。三人にフラれる予定が、三人に告白されている。
カノンはどうすればいいのか分からない。一人選んだ時点で結婚が決まりそうだ。
「ちょ、ちょっとだけ考える時間をください」
「考えてくださるんですね! 良かったぁ~。断られると心配していたんです」
「えっ、あっ、はい……」
必死の時間が稼ぎが、脈有りだと勘違いされている。
貴族三人は前向きな性格のようだ。
♢
「はぁー。やってしまいました。モテる女は苦労します」
昼食が終わると、カノンはルセフ家に向かっていた。
父親ではなく、女性の意見が聞きたい。
「すみません。こんにちわぁ~」
裏庭から入ると家の中に向かって挨拶した。
今日は兄妹は日向ぼっこしていなかった。
待っていると家からルセフが出て来た。
「やっぱり来たな」
「あ、こんちにわ。ニコラさんとシリカちゃんいますか?」
「会わせるわけないだろ。勝手に人の家の子供を連れ回すとか誘拐だからな」
「えー、許可は取りましたよ」
ルセフは怒っているが、カノンは兄妹にダンジョンに行くかと聞いて、二人は行くと答えた。
キチンと子供達の許可は取っている。
「俺の許可は取ってないだろ。庭で遊ぶのは許可してやる。あと禁猟中のダンジョンは立ち入り禁止だ。二度と入るなよ」
「はーい。あ! ルセフさんはこの三人の誰と付き合いたいですか?」
注意されているのに、カノンはまったく反省していない。
それどころかお見合い写真を見せて、どの男が良いのか聞いている。
「男じゃないか。お前、喧嘩売ってんのか?」
「違いますよぉー。私のお見合い相手です。さっき食事したら、三人に求婚されてしまったんです。はぁー、モテる女は苦労します」
「何がモテるだ。スキル目当てだろ。屋敷に監禁されて、アイテムポーチ職人みたいに、一生アイテムポーチを作らされるだけだぞ」
「ええー! そんなの嫌です!」
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