74 / 121
19日目
時精霊誕生
しおりを挟む
九種類のフライムが丸型からひし形に進化した。
夜会の時間が迫っているが、ギリギリ間に合いそうだ。
あとは全種類レベル100にして進化させるだけだ。
「そういえば元フライムに合成したらどうなるんでしょう? まだ試してないです」
でも、その前にカノンがあることに気づいた。
元フライムに他のフライムを混ぜたら、元火フライムとかになるかもしれない。
試しに合成してみた。
「うーん、元フライムのままです。やっぱりこれ以上は混ぜられないんですね」
元精霊フライムのままだった。ステータスが変化しただけだ。
1種類3匹ずつだけ残すと、カノンは残りのフライムを倒した。
「はぁー、これで実験終わりですか。まだまだ物足りないです」
最終進化の準備が出来た。カノンは実験過程を楽しむタイプのようだ。
終わりだと思って、少し気分が下がっている。
だけどやっぱり進化させるようだ。1種類1匹ずつ進化させた。
【名前=元精霊 種族=精霊 損傷率=0%
レベル=100(最大レベル) HP=35530/35530 MP=11880/11880
力=222 体力=222 知性=163 精神=163 器用さ=163 素早さ=135】
「う~ん、これは成功のような、失敗のような……」
ひし形だったフライム九種類が人型に変化した。
頭と手足があり、それぞれの頭の形が、髪型のように少し違う。
妖精のような可愛い人型になって、かなり倒しにくい。
「綺麗なひし形と可愛い精霊ですか。これは好みが分かれます。とりあえず一緒にしてみますか」
予想外の結果だったが、カノンはもう一組フライムを進化させて精霊を作った。
精霊同士を一緒にしたら増えるか実験だ。
残ったひし形フライムも一緒の飼育ケースに入れて蓋をした。
そろそろ夜会に出かけないといけない。
「念の為に分厚くしないと危ないですね」
一つの飼育ケースにレベル100が27匹もいる。
金庫並みに分厚くして頑丈にすると、魔法攻撃を無効化する護符を置いた。
これで問題ない。体当たりで壊すには、クリスタル製の飼育ケースは頑丈過ぎる。
安心すると、カノンは夜会の準備を始めた。
「髪留めはこれでいいですね。さあ、パトラッシュ行きますよ。美味しい料理が食べ放題ですよ」
「ワフゥ♪」
軽く化粧して、薄紫色のロングドレスを着て、丸みを帯びた三角の髪留めを左髪に装着した。
首輪だけをしているパトラッシュを連れて、カノンは夜会がある男爵家の屋敷に向かった。
♢
「……クックククク。愚かな人間よ。復讐の時だ。真の力を覚醒させた我に蹂躙されるが良い」
「いや、蹂躙するのは我だ。漆黒の中の漆黒、裏の中の裏、闇の眷族である我に手を出したことを、混沌と絶望と地獄の淵で後悔させてやる」
カノンが部屋から消えると、闇精霊2匹が喋り出した。
火精霊と雷精霊は飼育ケースを殴って、壊そうとしているが諦めた。
「かぁーっ、駄目だ‼︎ 全然壊せねえ!」
「敗者には死あるのみか……」
「あの女~! 増やしたいならエサ置いてけよ!」
「何言ってんのよ。もうフライムじゃないんだから無理よ」
「そうなのか⁉︎」
精霊達が集まると好き好きに喋り始めた。
精霊まで進化しても、フライム達の記憶と性格は残っていた。
カノンに復讐しようとしている。
監禁されて増やされて殺されているから、当然といえば当然だ。
このままだと運が良くても、飼育ケースの中で一生過ごすことになる。
全員脱出したいに決まっている。
「九属性の魔法に対しての護符か……だとしたら、それ以外の属性で攻撃すれば良いだけだ」
「クックク。新入りのくせに何か秘策でもあるようだな? 良かろう、申してみよ」
元精霊が飼育ケースの床を手で触って確かめている。
真の力が覚醒したのに、脱出できない闇精霊が聞いている。
「時だ。時を操れる精霊がいる。時間を戻せば、この檻が無かった状態に戻せる」
「時の精霊? 誰か知っているか?」
「時フライムなんて聞いたことないよ。居ないから聞いたことないんだよ」
地精霊と風精霊は知らないようだ。
他の精霊も知らないといった顔をしている。
でも闇精霊だけが知っている顔をしている。
「ああ、アイツがいたか。だが次元の狭間からどうやって呼び出すつもりだ?」
「次元の狭間は知らないが、我ら九つの精霊が一つになれば、時の精霊になれる。その代償として、自我が強い精霊以外の自我は消える。やるなら覚悟が必要だ」
「……ああ、そうだったな。次元の狭間に封印されし記憶が邪魔したか。くっ、忌々しい神の封印め!」
「…………」
脱出する方法と、闇精霊が知ったかぶりするのが分かった。
元精霊の言う通りに、18匹の精霊と9匹の精霊フライムが手を繋いで輪を作った。
ドロドロに融け合って、中心に集まると、一匹の白い人型精霊が誕生した。
「……クックク。闇より生まれし白き黒か。良かろう、闇の正義、いや、偽りの正義を実行してやろう」
闇精霊の自我が残ってしまったようだ。
分厚い飼育ケースの壁に向かって、時魔法の白い弾丸を飛ばして、壁を消滅させた。
やっと真の力が覚醒したようだ。
夜会の時間が迫っているが、ギリギリ間に合いそうだ。
あとは全種類レベル100にして進化させるだけだ。
「そういえば元フライムに合成したらどうなるんでしょう? まだ試してないです」
でも、その前にカノンがあることに気づいた。
元フライムに他のフライムを混ぜたら、元火フライムとかになるかもしれない。
試しに合成してみた。
「うーん、元フライムのままです。やっぱりこれ以上は混ぜられないんですね」
元精霊フライムのままだった。ステータスが変化しただけだ。
1種類3匹ずつだけ残すと、カノンは残りのフライムを倒した。
「はぁー、これで実験終わりですか。まだまだ物足りないです」
最終進化の準備が出来た。カノンは実験過程を楽しむタイプのようだ。
終わりだと思って、少し気分が下がっている。
だけどやっぱり進化させるようだ。1種類1匹ずつ進化させた。
【名前=元精霊 種族=精霊 損傷率=0%
レベル=100(最大レベル) HP=35530/35530 MP=11880/11880
力=222 体力=222 知性=163 精神=163 器用さ=163 素早さ=135】
「う~ん、これは成功のような、失敗のような……」
ひし形だったフライム九種類が人型に変化した。
頭と手足があり、それぞれの頭の形が、髪型のように少し違う。
妖精のような可愛い人型になって、かなり倒しにくい。
「綺麗なひし形と可愛い精霊ですか。これは好みが分かれます。とりあえず一緒にしてみますか」
予想外の結果だったが、カノンはもう一組フライムを進化させて精霊を作った。
精霊同士を一緒にしたら増えるか実験だ。
残ったひし形フライムも一緒の飼育ケースに入れて蓋をした。
そろそろ夜会に出かけないといけない。
「念の為に分厚くしないと危ないですね」
一つの飼育ケースにレベル100が27匹もいる。
金庫並みに分厚くして頑丈にすると、魔法攻撃を無効化する護符を置いた。
これで問題ない。体当たりで壊すには、クリスタル製の飼育ケースは頑丈過ぎる。
安心すると、カノンは夜会の準備を始めた。
「髪留めはこれでいいですね。さあ、パトラッシュ行きますよ。美味しい料理が食べ放題ですよ」
「ワフゥ♪」
軽く化粧して、薄紫色のロングドレスを着て、丸みを帯びた三角の髪留めを左髪に装着した。
首輪だけをしているパトラッシュを連れて、カノンは夜会がある男爵家の屋敷に向かった。
♢
「……クックククク。愚かな人間よ。復讐の時だ。真の力を覚醒させた我に蹂躙されるが良い」
「いや、蹂躙するのは我だ。漆黒の中の漆黒、裏の中の裏、闇の眷族である我に手を出したことを、混沌と絶望と地獄の淵で後悔させてやる」
カノンが部屋から消えると、闇精霊2匹が喋り出した。
火精霊と雷精霊は飼育ケースを殴って、壊そうとしているが諦めた。
「かぁーっ、駄目だ‼︎ 全然壊せねえ!」
「敗者には死あるのみか……」
「あの女~! 増やしたいならエサ置いてけよ!」
「何言ってんのよ。もうフライムじゃないんだから無理よ」
「そうなのか⁉︎」
精霊達が集まると好き好きに喋り始めた。
精霊まで進化しても、フライム達の記憶と性格は残っていた。
カノンに復讐しようとしている。
監禁されて増やされて殺されているから、当然といえば当然だ。
このままだと運が良くても、飼育ケースの中で一生過ごすことになる。
全員脱出したいに決まっている。
「九属性の魔法に対しての護符か……だとしたら、それ以外の属性で攻撃すれば良いだけだ」
「クックク。新入りのくせに何か秘策でもあるようだな? 良かろう、申してみよ」
元精霊が飼育ケースの床を手で触って確かめている。
真の力が覚醒したのに、脱出できない闇精霊が聞いている。
「時だ。時を操れる精霊がいる。時間を戻せば、この檻が無かった状態に戻せる」
「時の精霊? 誰か知っているか?」
「時フライムなんて聞いたことないよ。居ないから聞いたことないんだよ」
地精霊と風精霊は知らないようだ。
他の精霊も知らないといった顔をしている。
でも闇精霊だけが知っている顔をしている。
「ああ、アイツがいたか。だが次元の狭間からどうやって呼び出すつもりだ?」
「次元の狭間は知らないが、我ら九つの精霊が一つになれば、時の精霊になれる。その代償として、自我が強い精霊以外の自我は消える。やるなら覚悟が必要だ」
「……ああ、そうだったな。次元の狭間に封印されし記憶が邪魔したか。くっ、忌々しい神の封印め!」
「…………」
脱出する方法と、闇精霊が知ったかぶりするのが分かった。
元精霊の言う通りに、18匹の精霊と9匹の精霊フライムが手を繋いで輪を作った。
ドロドロに融け合って、中心に集まると、一匹の白い人型精霊が誕生した。
「……クックク。闇より生まれし白き黒か。良かろう、闇の正義、いや、偽りの正義を実行してやろう」
闇精霊の自我が残ってしまったようだ。
分厚い飼育ケースの壁に向かって、時魔法の白い弾丸を飛ばして、壁を消滅させた。
やっと真の力が覚醒したようだ。
0
あなたにおすすめの小説
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』
アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた
【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。
カクヨム版の
分割投稿となりますので
一話が長かったり短かったりしています。
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
安全第一異世界生活
朋
ファンタジー
異世界に転移させられた 麻生 要(幼児になった3人の孫を持つ婆ちゃん)
新たな世界で新たな家族を得て、出会った優しい人・癖の強い人・腹黒と色々な人に気にかけられて婆ちゃん節を炸裂させながら安全重視の異世界冒険生活目指します!!
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる