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22日目
喧嘩再び
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エロ猫は四人の使用人によって、容赦なく斬殺された。
猫の恨みも怖いが、女の恨みも怖い。
アイテムポーチにキングケットシーを回収すると、出口を目指した。
「もう終わり? 楽勝だったわね」
階段を下りながら、ミランダが言った。
何もしていないのに、ガッカリしている。
「姉様、一匹も倒してないです。歩いてただけです」
「あんたも歩いてだけでしょ。ねえ、これでいくらになるの?」
ミランダは妹の言葉は気にせずに、前を歩くルセフに聞いた。
答えたのはウェインだった。
「ケットシーが220匹、キングケットシーが1匹で36万ぐらいかな?」
「たったのそれだけ? 服も買えないじゃない」
「ははっ。でも、肉を加工してこれだよ。皮だけなら10万が良いところかな」
「安っ。あんた達、死ぬわよ」
ウェインの肉師スキルを使って、36万ギルドだ。
ケットシーの生肉だったら、買取ってもくれない。
美味しくて安いから買取る店がある。
「それなら生肉買って、加工した方が楽に稼げるじゃないですか?」
使用人の一人が疑問に思って聞いた。
「それだと生肉買わないと駄目でしょ。タダで仕入れられるなら、こっちの方が良いよ。それに加工には時間がかかるんだ。一日で出来る量も限られているし、自由に稼げる冒険者の方が俺には向いてるよ」
ウェインが使用人の疑問に明るく答えたが、使用人はまだ納得していないようだ。
「そうなんですか。私なら肉屋で働いていると思いますけど」
「それは好みの問題だ。それにそいつは結構金を持っている。使う相手がいないからな」
「そういうこと♪ 恋人募集中だけど、誰が立候補する人はいないかな?」
「…………」
ルセフがウェインの為に、強力な恋のサポートをしたが、さっきまでの会話が嘘のように静かになった。
お金があっても、買えないものがあるという証拠だ。
「うぅぅ、いいよ、どうせ俺のことなんて、誰も必要としてないんだ……」
「そんなことないですよ。元気出してください! 生きていれば良いことあります!」
ウェインは同情して欲しくて、嘘泣きを始めた。
カノンが同情してくれたが、想像以上に同情されてしまった。
「俺、死ぬつもりとか全然ないんだけど。そんなに俺って惨めに見えるの?」
嘘泣きをやめて、真顔になると、どう見えているのか本気で聞いてみた。
「まあ、幸は薄そうですね。早死にしそうです。付き合うなら肉屋の小太り店主の方が、まだマシです」
「がぁーん‼︎ うぅぅ、うぅぅ……」
本気で聞かれたから、カノンも本気で答えた。
死ぬかもしれない冒険者よりも、将来性を考えたら肉屋に決まっている。
その結果、ウェインは嘘泣きから男泣きになった。
そのお陰で今度はミランダが同情してくれた。
「私もそう思うわ。お母様に頼んで、二人とも屋敷に雇ってあげる。悪くない話でしょ?」
「またか。自分で稼いだ金で誰も雇ったことないくせに、偉そうにするな。ここにいる誰も、お前の言うことなんか聞いてないんだよ。お前の父親と母親の言うことを聞いてんだよ」
「なっ! それの何が悪いのよ! 親の金は私の金よ!」
親の金は親の金だ。
世間知らずの小娘の発言を、ルセフはずっと我慢して聞き流していたが、もう限界だった。
一度開いた我慢の口は止まらない。
「そう思っているのはお前だけかもな。親から見ればお前も使用人と一緒だ。金を払って娘という仕事をさせてんだよ。言う通りの娘なら小遣いを渡す、反抗すればお菓子もドレスも無しだ。そうなんじゃないのか?」
「くぅぅぅ! あんた年下のくせに生意気よ!」
ルセフの数々な失礼な発言に、ミランダは拳を振り上げて怒っている。
だけど、ルセフは全然止まらない。使用人達も止めるつもりがない。
この機会だから代わりに言ってもらうつもりだ。
「ああ、年下だよ。だけど、お前と違って子供じゃない。お前一人でここから帰れるのか? お前は一人じゃ何も出来ない赤ん坊だ。母親はさぞかし心配なんだろうな。四人の乳母を用意しないといけないんだから」
「もうあったまきた‼︎ この生意気なガキを今すぐぶん殴ってやる!」
「お嬢様、駄目です! ベアトリスみたいになるだけです! 我慢してください!」
「この! 離しなさいよ!」
子供扱いから赤ん坊扱いされて、完全にキレている。
激怒したミランダがルセフに殴りかかろうとしたが、使用人二人が素早く止めた。
高飛車な次女をお説教してくれた人を殴らせるわけにはいかない。
「馬鹿女のおつむ替えはサービスにしてやるよ。さっさと帰るぞ」
「何ですって! あんたぶっ殺す‼︎」
「お嬢様、我慢です! 我慢してください!」
これ以上は言いたいことはないらしい。ルセフは満足すると階段を下りていく。
ミランダは使用人二人に押さえられたままだ。怒って階段を転げ落ちられると困る。
冷静になるまで背中をさすって、赤ん坊みたいに落ち着かせるしかない。
猫の恨みも怖いが、女の恨みも怖い。
アイテムポーチにキングケットシーを回収すると、出口を目指した。
「もう終わり? 楽勝だったわね」
階段を下りながら、ミランダが言った。
何もしていないのに、ガッカリしている。
「姉様、一匹も倒してないです。歩いてただけです」
「あんたも歩いてだけでしょ。ねえ、これでいくらになるの?」
ミランダは妹の言葉は気にせずに、前を歩くルセフに聞いた。
答えたのはウェインだった。
「ケットシーが220匹、キングケットシーが1匹で36万ぐらいかな?」
「たったのそれだけ? 服も買えないじゃない」
「ははっ。でも、肉を加工してこれだよ。皮だけなら10万が良いところかな」
「安っ。あんた達、死ぬわよ」
ウェインの肉師スキルを使って、36万ギルドだ。
ケットシーの生肉だったら、買取ってもくれない。
美味しくて安いから買取る店がある。
「それなら生肉買って、加工した方が楽に稼げるじゃないですか?」
使用人の一人が疑問に思って聞いた。
「それだと生肉買わないと駄目でしょ。タダで仕入れられるなら、こっちの方が良いよ。それに加工には時間がかかるんだ。一日で出来る量も限られているし、自由に稼げる冒険者の方が俺には向いてるよ」
ウェインが使用人の疑問に明るく答えたが、使用人はまだ納得していないようだ。
「そうなんですか。私なら肉屋で働いていると思いますけど」
「それは好みの問題だ。それにそいつは結構金を持っている。使う相手がいないからな」
「そういうこと♪ 恋人募集中だけど、誰が立候補する人はいないかな?」
「…………」
ルセフがウェインの為に、強力な恋のサポートをしたが、さっきまでの会話が嘘のように静かになった。
お金があっても、買えないものがあるという証拠だ。
「うぅぅ、いいよ、どうせ俺のことなんて、誰も必要としてないんだ……」
「そんなことないですよ。元気出してください! 生きていれば良いことあります!」
ウェインは同情して欲しくて、嘘泣きを始めた。
カノンが同情してくれたが、想像以上に同情されてしまった。
「俺、死ぬつもりとか全然ないんだけど。そんなに俺って惨めに見えるの?」
嘘泣きをやめて、真顔になると、どう見えているのか本気で聞いてみた。
「まあ、幸は薄そうですね。早死にしそうです。付き合うなら肉屋の小太り店主の方が、まだマシです」
「がぁーん‼︎ うぅぅ、うぅぅ……」
本気で聞かれたから、カノンも本気で答えた。
死ぬかもしれない冒険者よりも、将来性を考えたら肉屋に決まっている。
その結果、ウェインは嘘泣きから男泣きになった。
そのお陰で今度はミランダが同情してくれた。
「私もそう思うわ。お母様に頼んで、二人とも屋敷に雇ってあげる。悪くない話でしょ?」
「またか。自分で稼いだ金で誰も雇ったことないくせに、偉そうにするな。ここにいる誰も、お前の言うことなんか聞いてないんだよ。お前の父親と母親の言うことを聞いてんだよ」
「なっ! それの何が悪いのよ! 親の金は私の金よ!」
親の金は親の金だ。
世間知らずの小娘の発言を、ルセフはずっと我慢して聞き流していたが、もう限界だった。
一度開いた我慢の口は止まらない。
「そう思っているのはお前だけかもな。親から見ればお前も使用人と一緒だ。金を払って娘という仕事をさせてんだよ。言う通りの娘なら小遣いを渡す、反抗すればお菓子もドレスも無しだ。そうなんじゃないのか?」
「くぅぅぅ! あんた年下のくせに生意気よ!」
ルセフの数々な失礼な発言に、ミランダは拳を振り上げて怒っている。
だけど、ルセフは全然止まらない。使用人達も止めるつもりがない。
この機会だから代わりに言ってもらうつもりだ。
「ああ、年下だよ。だけど、お前と違って子供じゃない。お前一人でここから帰れるのか? お前は一人じゃ何も出来ない赤ん坊だ。母親はさぞかし心配なんだろうな。四人の乳母を用意しないといけないんだから」
「もうあったまきた‼︎ この生意気なガキを今すぐぶん殴ってやる!」
「お嬢様、駄目です! ベアトリスみたいになるだけです! 我慢してください!」
「この! 離しなさいよ!」
子供扱いから赤ん坊扱いされて、完全にキレている。
激怒したミランダがルセフに殴りかかろうとしたが、使用人二人が素早く止めた。
高飛車な次女をお説教してくれた人を殴らせるわけにはいかない。
「馬鹿女のおつむ替えはサービスにしてやるよ。さっさと帰るぞ」
「何ですって! あんたぶっ殺す‼︎」
「お嬢様、我慢です! 我慢してください!」
これ以上は言いたいことはないらしい。ルセフは満足すると階段を下りていく。
ミランダは使用人二人に押さえられたままだ。怒って階段を転げ落ちられると困る。
冷静になるまで背中をさすって、赤ん坊みたいに落ち着かせるしかない。
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