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24日目
地獄の猛犬ヘルハウンド
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半壊、全壊した煉瓦造りの建物が並ぶ廃都の中を、カノン達は進んでいく。
ルセフとウェインが先頭で、後ろをカノンとナンシーとパトラッシュが続く。
戦闘未経験のパトラッシュが怖がっているが、進化すれば、血に飢えた番犬に変わる。
「結構綺麗ですね。歩きやすいです」
「そうだけど、出来れば夜までに終わらせたいよ。ヘルハウンドは身体が黒いから、夜は見つけにくいから」
「へー、あ、お宝見つけました!」
ウェインの話はどうでもいいみたいだ。また落ちている物を拾っている。
小さな破片をスキルで調べては、良さそうならアイテムポーチに入れている。
カノンにとって百五十年前の廃都は、宝の都のような場所だ。
「あわわ! カ、カノンお嬢様! で、出ましたぁー!」
「グルルルッッ!」
前方の瓦礫の山を登って、大きめの黒犬が六匹現れた。
ナンシーがカノンの後ろに隠れたが、使用人なら主人公のように前に出て、守らないといけない。
「……結構多いですね。前も後ろも注意して、向かって来たら倒しましょう」
「チッ。数が多いから仕方ねえな。噛まれたら焼けるような痛みが続くから、気をつけろよ」
「大丈夫だよ。俺が二人を命懸けで守るから」
六匹以外に何匹潜んでいるか分からない。背中合わせで円陣を組んだ。
ルセフはウェインと二人で倒したいが、カノンの手助けが必要そうだ。
使用人と犬を守りながら戦う余裕はない。
「この中だと一番美味しそうなのは私ですね。困りました。絶対に狙われます」
「美味そうな犬がいるヘル。不味い共食いはうんざりヘル」
「ワァーン‼︎」
残念ながら狙われているのは、パトラッシュだ。カノンではない。
よだれを垂らして、屋敷暮らしで丸々太った茶色い犬を見ている。
「もう我慢できないヘル! 腹ワタ食い千切ってやるヘル!」
「ワフッー‼︎」
人間の男も女も見向きもせずに、ヘルハウンド六匹が、真っ直ぐにパトラッシュに向かった。
あまりの恐ろしさにパトラッシュが逃げ出した。
「あ、パトラッシュ! ちょっと、どこに行くんですか!」
見れば分かる。逃げている。飼い主の命令を無視して、パトラッシュは走った。
走って走って、そして囲まれた。ヘルハウンドが他にも四匹隠れていた。
「ワ、ワゥーン……」
「おいおい、逃げるんじゃないヘル。まだ食べてないヘル」
パトラッシュ絶体絶命のピンチだが、助けが現れた。
目にも止まらぬ速さで、一匹のヘルハウンドの胴体が、青く輝く刃に斬り裂かれた。
「ふぅぎああ!」
「だ、誰だヘル⁉︎」
「はぁ、はぁ、パトラッシュ、駄目でしょ! 勝手に離れたら!」
「クゥーン」
助けに現れたのは飼い主じゃなくて、使用人ナンシーだった。
飼い主はルセフと一緒に、ヘルハウンド六匹と戦闘中だ。
「サラダガールの登場ヘルか。メインディッシュはお前達にやるヘル」
「ヘイ、ヘル兄貴!」
身体中に引っ掻き傷があるヘルハウンドが一匹、ナンシーに向かって行く。
腕に覚えのある凄腕ヘルハウンドだ。残り二匹にパトラッシュの相手を任せた。
「震えているなヘル。覚悟はいいヘル——ずがああ‼︎」
ゴートゥーヘル。ヘル兄貴は瞬殺された。
「ハァッ、ヤァッ!」
「ふうがああ!」
ヘル子分も瞬殺された。猫宮殿での訓練の成果だ。
クリスタル神風ダガーは使い手に、最強の力と素早さを与えてくれる。
「はぁ、はぁ、凄い切れ味。私が私じゃないみたい……」
「大丈夫、つって、全滅じゃん⁉︎ え、ナンシーちゃん一人でやったの⁉︎」
ウェインが駆け付けたが、余計な心配だった。
ヘルハウンド四匹が胴体を大きく斬り裂かれて、倒されていた。
ルセフとウェインが先頭で、後ろをカノンとナンシーとパトラッシュが続く。
戦闘未経験のパトラッシュが怖がっているが、進化すれば、血に飢えた番犬に変わる。
「結構綺麗ですね。歩きやすいです」
「そうだけど、出来れば夜までに終わらせたいよ。ヘルハウンドは身体が黒いから、夜は見つけにくいから」
「へー、あ、お宝見つけました!」
ウェインの話はどうでもいいみたいだ。また落ちている物を拾っている。
小さな破片をスキルで調べては、良さそうならアイテムポーチに入れている。
カノンにとって百五十年前の廃都は、宝の都のような場所だ。
「あわわ! カ、カノンお嬢様! で、出ましたぁー!」
「グルルルッッ!」
前方の瓦礫の山を登って、大きめの黒犬が六匹現れた。
ナンシーがカノンの後ろに隠れたが、使用人なら主人公のように前に出て、守らないといけない。
「……結構多いですね。前も後ろも注意して、向かって来たら倒しましょう」
「チッ。数が多いから仕方ねえな。噛まれたら焼けるような痛みが続くから、気をつけろよ」
「大丈夫だよ。俺が二人を命懸けで守るから」
六匹以外に何匹潜んでいるか分からない。背中合わせで円陣を組んだ。
ルセフはウェインと二人で倒したいが、カノンの手助けが必要そうだ。
使用人と犬を守りながら戦う余裕はない。
「この中だと一番美味しそうなのは私ですね。困りました。絶対に狙われます」
「美味そうな犬がいるヘル。不味い共食いはうんざりヘル」
「ワァーン‼︎」
残念ながら狙われているのは、パトラッシュだ。カノンではない。
よだれを垂らして、屋敷暮らしで丸々太った茶色い犬を見ている。
「もう我慢できないヘル! 腹ワタ食い千切ってやるヘル!」
「ワフッー‼︎」
人間の男も女も見向きもせずに、ヘルハウンド六匹が、真っ直ぐにパトラッシュに向かった。
あまりの恐ろしさにパトラッシュが逃げ出した。
「あ、パトラッシュ! ちょっと、どこに行くんですか!」
見れば分かる。逃げている。飼い主の命令を無視して、パトラッシュは走った。
走って走って、そして囲まれた。ヘルハウンドが他にも四匹隠れていた。
「ワ、ワゥーン……」
「おいおい、逃げるんじゃないヘル。まだ食べてないヘル」
パトラッシュ絶体絶命のピンチだが、助けが現れた。
目にも止まらぬ速さで、一匹のヘルハウンドの胴体が、青く輝く刃に斬り裂かれた。
「ふぅぎああ!」
「だ、誰だヘル⁉︎」
「はぁ、はぁ、パトラッシュ、駄目でしょ! 勝手に離れたら!」
「クゥーン」
助けに現れたのは飼い主じゃなくて、使用人ナンシーだった。
飼い主はルセフと一緒に、ヘルハウンド六匹と戦闘中だ。
「サラダガールの登場ヘルか。メインディッシュはお前達にやるヘル」
「ヘイ、ヘル兄貴!」
身体中に引っ掻き傷があるヘルハウンドが一匹、ナンシーに向かって行く。
腕に覚えのある凄腕ヘルハウンドだ。残り二匹にパトラッシュの相手を任せた。
「震えているなヘル。覚悟はいいヘル——ずがああ‼︎」
ゴートゥーヘル。ヘル兄貴は瞬殺された。
「ハァッ、ヤァッ!」
「ふうがああ!」
ヘル子分も瞬殺された。猫宮殿での訓練の成果だ。
クリスタル神風ダガーは使い手に、最強の力と素早さを与えてくれる。
「はぁ、はぁ、凄い切れ味。私が私じゃないみたい……」
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