107 / 121
24日目
古びた卵
しおりを挟む
「まったくー、次は噛み付いてくださいよ。出来ないと置いて行きますよ」
「クゥーン」
ウェインに続いて、カノンとルセフもやって来た。
逃げ出したパトラッシュは叱られている。
未来のパトラッシュなら、一匹で十匹倒していた。
「使えない犬なんて連れて来るなよ。餌なら他にもあるだろう」
「餌じゃないです。パトラッシュはやれば出来る子なんです。そうだよね、パトラッシュ?」
「クゥーン、クゥーン」
飼い主が笑顔で言っているが、犬は首を左右に振っている。どう見ても無理そうだ。
パトラッシュを連れ戻すと、廃都探索を再開した。
餌目当てに襲って来るヘルハウンドを倒しながら、目的の火竜を探し回る。
上空から探した方が早いが、敵の助けは必要ないそうだ。
「魔物狩り勝負はヘルハウンドだけでも勝てそうだな。火竜は今度でいいんじゃないのか?」
「あの女と勝負しているわけじゃねえよ。ついでだ」
ウェインがルセフに歩きながら話している。強いヘルハウンドのレベルは40ぐらいだ。
ミランダはどう頑張っても、レベル20ぐらいの魔物しか倒せない。
そして火竜は必ずいるとは限らない。この廃都を棲み家にしているだけだ。
餌を求めて外出中の可能性もある。
「それに大量に倒しても解体には時間がかかる。金稼ぎで勝つなら、解体しなくても買い手がいる火竜だ」
「こほん。分かっていると思いますけど、一人で倒した分しか数には入れられませんよ。私、キチンと見てますから」
カノンが軽く咳払いすると、第三の仲間のように二人の会話に加わった。
自分の紫色の瞳を指差して、ズルしないように警告している。
逃げ出した犬の救助を使用人に任せるぐらい、厳しい監視だ。
「ああ、知っているよ。ヘルハウンドは俺が倒したのも数に入れなくていい。火竜だけ入れろ」
「えー、それだと二つとも負けるから、入れておきますよぉ~。サービスです」
「何のサービスだよ」
カノンもナンシーも守る必要がないぐらいに強い。
逆に危ない時は勝手に、ヘルハウンドの数を減らしている。
放置しても全然問題ないから、無駄な会話が出来るぐらいに余裕がある。
「三日もあるなら、もう帰った方がいいんじゃないですか? 解体する時間がないなら、素材採取の方が稼げますよ」
ナンシーがルセフに言った。
冒険者登録したから、ちょっと冒険者のことを調べて勉強している。
危険な魔物を倒して解体するより、薬草採取の方が手っ取り早くお金を日給で稼げる。
「まあ、そうだな。だが、これも採取と一緒だ。毒持った素材採取もあるんだ。危険なのは同じだろ」
「確かにそうですね。余計なことを言って、すみません」
「そうですよ。敵に助言するのは駄目です。減点一です」
「別にいいよ。コイツと違って、間違ったことは言っていない」
余計なことを言ったナンシーが謝っているが、カノンは許さなかった。謎の減点が発生した。
おそらく減点をたくさん集めても何も貰えないし、何も失わない。本人も点数を覚えていない。
「ん? あ、卵の殻発見です! 子供ドラゴンがいるかもしれないです!」
無駄に歩き回っていると、カノンは壊れた建物の中に、手の平大の赤色の卵の欠片を見つけた。
調べた結果、火竜の卵の欠片だった。
「これは古いね。生まれて五十年ぐらいは経過してそうだ。若いドラゴンなら倒しやすくて助かるんだけどね」
建物の中にウェインも入って来ると、他にも卵の欠片がないか探し始めた。
「へー、そうなんですか。卵も高値で売れるんですか?」
「売れるよ。火竜の相場が150万ぐらいだから、生きた卵なら50万ぐらいはすると思うよ。欠片でも集めれば、3万にはなるかな?」
「……」
どこかのペット屋で聞いた金額と明らかに違う。親なら100億、子供でも3000万ギルドだった。
カノンはちょっとイラついているが、この時代の過去店員には罪はない。ビンタは駄目だ。
「クゥーン」
ウェインに続いて、カノンとルセフもやって来た。
逃げ出したパトラッシュは叱られている。
未来のパトラッシュなら、一匹で十匹倒していた。
「使えない犬なんて連れて来るなよ。餌なら他にもあるだろう」
「餌じゃないです。パトラッシュはやれば出来る子なんです。そうだよね、パトラッシュ?」
「クゥーン、クゥーン」
飼い主が笑顔で言っているが、犬は首を左右に振っている。どう見ても無理そうだ。
パトラッシュを連れ戻すと、廃都探索を再開した。
餌目当てに襲って来るヘルハウンドを倒しながら、目的の火竜を探し回る。
上空から探した方が早いが、敵の助けは必要ないそうだ。
「魔物狩り勝負はヘルハウンドだけでも勝てそうだな。火竜は今度でいいんじゃないのか?」
「あの女と勝負しているわけじゃねえよ。ついでだ」
ウェインがルセフに歩きながら話している。強いヘルハウンドのレベルは40ぐらいだ。
ミランダはどう頑張っても、レベル20ぐらいの魔物しか倒せない。
そして火竜は必ずいるとは限らない。この廃都を棲み家にしているだけだ。
餌を求めて外出中の可能性もある。
「それに大量に倒しても解体には時間がかかる。金稼ぎで勝つなら、解体しなくても買い手がいる火竜だ」
「こほん。分かっていると思いますけど、一人で倒した分しか数には入れられませんよ。私、キチンと見てますから」
カノンが軽く咳払いすると、第三の仲間のように二人の会話に加わった。
自分の紫色の瞳を指差して、ズルしないように警告している。
逃げ出した犬の救助を使用人に任せるぐらい、厳しい監視だ。
「ああ、知っているよ。ヘルハウンドは俺が倒したのも数に入れなくていい。火竜だけ入れろ」
「えー、それだと二つとも負けるから、入れておきますよぉ~。サービスです」
「何のサービスだよ」
カノンもナンシーも守る必要がないぐらいに強い。
逆に危ない時は勝手に、ヘルハウンドの数を減らしている。
放置しても全然問題ないから、無駄な会話が出来るぐらいに余裕がある。
「三日もあるなら、もう帰った方がいいんじゃないですか? 解体する時間がないなら、素材採取の方が稼げますよ」
ナンシーがルセフに言った。
冒険者登録したから、ちょっと冒険者のことを調べて勉強している。
危険な魔物を倒して解体するより、薬草採取の方が手っ取り早くお金を日給で稼げる。
「まあ、そうだな。だが、これも採取と一緒だ。毒持った素材採取もあるんだ。危険なのは同じだろ」
「確かにそうですね。余計なことを言って、すみません」
「そうですよ。敵に助言するのは駄目です。減点一です」
「別にいいよ。コイツと違って、間違ったことは言っていない」
余計なことを言ったナンシーが謝っているが、カノンは許さなかった。謎の減点が発生した。
おそらく減点をたくさん集めても何も貰えないし、何も失わない。本人も点数を覚えていない。
「ん? あ、卵の殻発見です! 子供ドラゴンがいるかもしれないです!」
無駄に歩き回っていると、カノンは壊れた建物の中に、手の平大の赤色の卵の欠片を見つけた。
調べた結果、火竜の卵の欠片だった。
「これは古いね。生まれて五十年ぐらいは経過してそうだ。若いドラゴンなら倒しやすくて助かるんだけどね」
建物の中にウェインも入って来ると、他にも卵の欠片がないか探し始めた。
「へー、そうなんですか。卵も高値で売れるんですか?」
「売れるよ。火竜の相場が150万ぐらいだから、生きた卵なら50万ぐらいはすると思うよ。欠片でも集めれば、3万にはなるかな?」
「……」
どこかのペット屋で聞いた金額と明らかに違う。親なら100億、子供でも3000万ギルドだった。
カノンはちょっとイラついているが、この時代の過去店員には罪はない。ビンタは駄目だ。
0
あなたにおすすめの小説
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』
アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた
【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。
カクヨム版の
分割投稿となりますので
一話が長かったり短かったりしています。
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
安全第一異世界生活
朋
ファンタジー
異世界に転移させられた 麻生 要(幼児になった3人の孫を持つ婆ちゃん)
新たな世界で新たな家族を得て、出会った優しい人・癖の強い人・腹黒と色々な人に気にかけられて婆ちゃん節を炸裂させながら安全重視の異世界冒険生活目指します!!
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
「不吉な黒」と捨てられた令嬢、漆黒の竜を「痛いの飛んでいけー!」で完治させてしまう
ムラサメ
恋愛
漆黒の髪と瞳。ただそれだけの理由で「不吉なゴミ」と虐げられてきた公爵令嬢ミア。
死の森に捨てられた彼女が出会ったのは、呪いに侵され、最期を待つ最強の黒竜と、その相棒である隣国の竜騎士ゼノだった。
しかし、ミアが無邪気に放った「おまじない」は、伝説の浄化魔法となって世界を塗り替える。
向こう見ずな天才騎士に拾われたミアは、隣国で「女神」として崇められ、徹底的に甘やかされることに。
一方、浄化の源を失った王国は、みるみるうちに泥沼へと沈んでいき……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる