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24日目
卵料理作戦
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古い火竜の卵の欠片を修復すると、26センチの楕円形の赤色卵になった。
次にアイテムポーチからフライパン、油、神火の杖を取り出した。
硬い卵にヒビを入れて、熱したフライパンに中身を落とした。
「残念。生でした」
ジュ~♪と生卵が音を立てて、焼かれていく。
倒した魔物が修復で生き返らないのは、カノンは知っている。
ちょっと子供ドラゴンを期待したが、目玉焼きにするしかない。
「ルセフさんはケチャップ派、マヨネーズ派、それともレモン派ですか?」
「食べねえよ」
カノンがアイテムポーチから調味料を出して聞いた。
カノンはレモン派だが、ルセフは唐辛子派だ。だが、それはどうでもいい。
ルセフはカノンの手料理を食べるのを拒否した。
「好き嫌いすると大きくなれないですよ。はい、パトラッシュ。食べていいですよ」
「ワフゥ、ワフゥ♪」
「……食べるのかよ」
鉄皿に目玉焼きを移すと、ケチャップをかけた。パトラッシュは普通に食べている。
何十年前の卵か分からないから、ルセフと一緒で誰も食べたくない。
「この匂いに釣られて、魔物の方から来ればいいんだけどな」
「化け物が二人もいなければ、普通はやらねえよ。一度に何十匹来るか分からねえからな」
「私は化け物じゃないですよ。普通の使用人です」
現在は食事中ではなく、休憩中だ。
当てもなく歩き回るよりは、魔物の方から来てもらった方が助かる。
カノンが修復した家に隠れて、窓から魔物が来るのを待っている。
予想通りにしばらくすると、数匹のヘルハウンドが瓦礫の中から現れた。
地獄の猛犬は鼻が良いから、美味しそうな匂いに気づいたようだ。
ナンシーが作った、肉入り半熟オムレツは良い匂いがする。
料理人を交代したら、すぐにやって来た。
「やはり美味い料理で呼び出した方が早かったな」
「まったく、ゆっくり食べさせてほしいぜ」
目玉焼きは食べないのに、オムレツは大人気だ。
ルセフとウェインは食べた。裏切り者のパトラッシュも食べた。
鉄皿には目玉焼きが、パンケーキのように積み重なっている。
「私の料理は庶民の口には合わないみたいです。まあ、仕方ないですね」
上手い躱し方だが、求められたのは美味いだ。
ヘルハウンドを倒して、目玉焼きのレベルを上げて進化させるしかない。
そうすればきっと、オムレツよりも美味い目玉焼きになる。
「ナンシー、お前は固まっているのを倒せ! 単独なのは俺達でやる!」
「はい! はぁー、私が一番多いんですけど……」
「うんうん、連携が上手く取れてます。今のうちに調べますか」
使用人がこき使われているのを、カノンは窓から見学中だ。
武器のお陰で実力が飛び抜けているから、頼りにされるのは仕方ない。
任せていても問題なさそうだから、カノンは万能魔物図鑑を開いた。
周囲にどんな魔物がいるのか、調べることが出来る。
「……犬ばかりです。ん? あ、いました!」
廃都の地図に浮かぶ、魔物の名前を見ていく。
ヘルハウンドばかりだが、火竜の名前を見つけた。
現在地から北東の方角に火竜を発見した。
動く気配がないから、寝ているのかもしれない。
「当てたらマズイから、近くを狙わないと」
カノンは調理器具になっていた神火の杖を窓から出して、北東に狙いを定めた。
今の改良した魔法の杖は弾、槍、刃、柱の四つの形状の魔法を、全て一つの杖で使える。
カノンはその中から極大火爆弾を選択した。
広範囲を破壊できて、音も大きいから、熟睡してても起きる。
斜め上に構える杖の先端に、赤い火の大玉が瞬時に作られていく。
2倍速の魔法をかければ、火の玉を速く遠くまで飛ばせる。
「このぐらいでいいですね」
賢い頭で計算して、カノンは火竜の近くに向かって、極大火爆弾を発射した。
「おお! これは予想通りです! 完璧過ぎて怖いぐらいです」
自分で投げたみたいに、大きな火の玉は飛んでいく。
上昇から下降に切り替わり、目標の落下地点に落ちていく。
そして地面と火竜に激突——ドゴォン‼︎と大爆発した。
「……ぎゃあ……ぐごっ……ドラ……」
「うーん、ほとんど何も聞こえません。意外と破壊力が低いんですね。魔法攻撃力を上げないと」
距離があるから爆発音は小さかった。だが、成功なのは間違いない。
北東の方角から焼き起こされた火竜が、こっちに向かって飛んで来る。
次にアイテムポーチからフライパン、油、神火の杖を取り出した。
硬い卵にヒビを入れて、熱したフライパンに中身を落とした。
「残念。生でした」
ジュ~♪と生卵が音を立てて、焼かれていく。
倒した魔物が修復で生き返らないのは、カノンは知っている。
ちょっと子供ドラゴンを期待したが、目玉焼きにするしかない。
「ルセフさんはケチャップ派、マヨネーズ派、それともレモン派ですか?」
「食べねえよ」
カノンがアイテムポーチから調味料を出して聞いた。
カノンはレモン派だが、ルセフは唐辛子派だ。だが、それはどうでもいい。
ルセフはカノンの手料理を食べるのを拒否した。
「好き嫌いすると大きくなれないですよ。はい、パトラッシュ。食べていいですよ」
「ワフゥ、ワフゥ♪」
「……食べるのかよ」
鉄皿に目玉焼きを移すと、ケチャップをかけた。パトラッシュは普通に食べている。
何十年前の卵か分からないから、ルセフと一緒で誰も食べたくない。
「この匂いに釣られて、魔物の方から来ればいいんだけどな」
「化け物が二人もいなければ、普通はやらねえよ。一度に何十匹来るか分からねえからな」
「私は化け物じゃないですよ。普通の使用人です」
現在は食事中ではなく、休憩中だ。
当てもなく歩き回るよりは、魔物の方から来てもらった方が助かる。
カノンが修復した家に隠れて、窓から魔物が来るのを待っている。
予想通りにしばらくすると、数匹のヘルハウンドが瓦礫の中から現れた。
地獄の猛犬は鼻が良いから、美味しそうな匂いに気づいたようだ。
ナンシーが作った、肉入り半熟オムレツは良い匂いがする。
料理人を交代したら、すぐにやって来た。
「やはり美味い料理で呼び出した方が早かったな」
「まったく、ゆっくり食べさせてほしいぜ」
目玉焼きは食べないのに、オムレツは大人気だ。
ルセフとウェインは食べた。裏切り者のパトラッシュも食べた。
鉄皿には目玉焼きが、パンケーキのように積み重なっている。
「私の料理は庶民の口には合わないみたいです。まあ、仕方ないですね」
上手い躱し方だが、求められたのは美味いだ。
ヘルハウンドを倒して、目玉焼きのレベルを上げて進化させるしかない。
そうすればきっと、オムレツよりも美味い目玉焼きになる。
「ナンシー、お前は固まっているのを倒せ! 単独なのは俺達でやる!」
「はい! はぁー、私が一番多いんですけど……」
「うんうん、連携が上手く取れてます。今のうちに調べますか」
使用人がこき使われているのを、カノンは窓から見学中だ。
武器のお陰で実力が飛び抜けているから、頼りにされるのは仕方ない。
任せていても問題なさそうだから、カノンは万能魔物図鑑を開いた。
周囲にどんな魔物がいるのか、調べることが出来る。
「……犬ばかりです。ん? あ、いました!」
廃都の地図に浮かぶ、魔物の名前を見ていく。
ヘルハウンドばかりだが、火竜の名前を見つけた。
現在地から北東の方角に火竜を発見した。
動く気配がないから、寝ているのかもしれない。
「当てたらマズイから、近くを狙わないと」
カノンは調理器具になっていた神火の杖を窓から出して、北東に狙いを定めた。
今の改良した魔法の杖は弾、槍、刃、柱の四つの形状の魔法を、全て一つの杖で使える。
カノンはその中から極大火爆弾を選択した。
広範囲を破壊できて、音も大きいから、熟睡してても起きる。
斜め上に構える杖の先端に、赤い火の大玉が瞬時に作られていく。
2倍速の魔法をかければ、火の玉を速く遠くまで飛ばせる。
「このぐらいでいいですね」
賢い頭で計算して、カノンは火竜の近くに向かって、極大火爆弾を発射した。
「おお! これは予想通りです! 完璧過ぎて怖いぐらいです」
自分で投げたみたいに、大きな火の玉は飛んでいく。
上昇から下降に切り替わり、目標の落下地点に落ちていく。
そして地面と火竜に激突——ドゴォン‼︎と大爆発した。
「……ぎゃあ……ぐごっ……ドラ……」
「うーん、ほとんど何も聞こえません。意外と破壊力が低いんですね。魔法攻撃力を上げないと」
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