8 / 8
第二章・食糧調達編
第8話 三日坊主の村人達
しおりを挟む
「「「おおおおっ!」」」
「「「ぬおおおっ!」」」
来る日も来る日も村人達は戦い続けた。
戦闘を始めて、一日目で村人のレベルは10まで上がった。
一人一日八百四十人も村人を倒せば、そのぐらいは当然上がる。
村人達は自分達のレベルが上がっている事には、まったく気づいていない。
『あれ? ちょっと強くなったんじゃない?』と思う程度だった。
確かにレベル10ならば、その程度の力の変化にしか気付けないだろう。
「あだだだだだだっ!」
「超防御! ぐぅぅぅぅ!」
凄まじい拳の連撃を村人は我慢している。
村人が両足で踏ん張って立っている地面が壊れていく。
二日目の終わりには、レベルは40に一気に上昇した。
村人の平均レベルが上がったので、倒せばそれだけ経験値が多く手に入るようになった。
このまま村人同士が殺し合いを続ければ、レベルはドンドン上がるだろう。
「はぁっ‼︎」
「ゔおおおっ‼︎」
ただの右パンチが人間を二十メートル以上も殴り飛ばしていく。
他の村人達も拳の一撃で、乾いた大地を小さなクレーターを作れるようになった。
三日目には、レベルは90まで到達してしまった。
だが、一つの問題が起きた。
一体いつまでこの殺し合いを続ければいいのか、村人達には分からなかった。
「村長、魔物を倒しに行きましょう。今なら倒せそうな気がします」
「そうです、村長。今の俺達ならやれるはずです。魔物を倒したら合格なんですよ」
村人達は三日で殺し合いに飽きてしまった。
四日目の朝に、村長に次々に魔物を倒しに行こうと言い始めた。
けれども、村長グラハムは飽きっぽい村人達の意見には反対のようだ。
「忘れたのか? 不死鳥様は朝から夜まで殺し合いを続けろと言ったのだ。時が来れば、不死鳥様がやって来て、殺し合いを止めてくれる。勝手な真似をすれば、不死鳥様のお怒りを受ける事になるぞ」
今日、初めてグラハムは村長らしい仕事をした。
レベル90では、草だけ村周辺に生息している激強い魔物はまだまだ倒せない。
レベル1000ぐらいは必要なのだ。それを村人達は分かっていない。
何かを得るには資格が必要なのだ。魔物を倒すには強さという資格が必要なのだ。
資格無き者に欲するものは絶対に手に入らない。
それが世界だ。世界はそんなに甘くない。
「考え足らずで申し訳ありませんでした!」
「残された食糧が少ないので、焦ってしまいました!」
「村長! どうか愚かな我らをお許しください!」
村長に意見を言いに来た村人達が、次々に自分勝手な愚かな考えを土下座して謝罪していく。
そんな愚かで可愛い村人達をグラハムは優しい言葉で慰める。
「ああ、分かっている。だが、不死鳥様は草が無ければ、土を食べろと言っていた。我らはとっくに死んだ身だ。贅沢を言ってはいけないんだ。腹が減ったのなら土を食べなさい」
「「「嗚呼、村長様っ!」」」
グラハムの言葉に村人達は涙を流して感動している。
草が無くなったら、『土だけ村』に名前を変えれば何も問題ないのだ。
そして、四日目も村長の言う通りに村人達は殺し合いを続けた。
その結果、人間の限界であるレベル100になる事が出来た。
悪いがこれが現実だ。お前達如きが簡単に魔物を倒せる訳がないという事だ。
希望という甘い夢を少しだけ見させられて利用されただけだ。
草が無ければ、土を食うしかない。
「「「ぬおおおっ!」」」
来る日も来る日も村人達は戦い続けた。
戦闘を始めて、一日目で村人のレベルは10まで上がった。
一人一日八百四十人も村人を倒せば、そのぐらいは当然上がる。
村人達は自分達のレベルが上がっている事には、まったく気づいていない。
『あれ? ちょっと強くなったんじゃない?』と思う程度だった。
確かにレベル10ならば、その程度の力の変化にしか気付けないだろう。
「あだだだだだだっ!」
「超防御! ぐぅぅぅぅ!」
凄まじい拳の連撃を村人は我慢している。
村人が両足で踏ん張って立っている地面が壊れていく。
二日目の終わりには、レベルは40に一気に上昇した。
村人の平均レベルが上がったので、倒せばそれだけ経験値が多く手に入るようになった。
このまま村人同士が殺し合いを続ければ、レベルはドンドン上がるだろう。
「はぁっ‼︎」
「ゔおおおっ‼︎」
ただの右パンチが人間を二十メートル以上も殴り飛ばしていく。
他の村人達も拳の一撃で、乾いた大地を小さなクレーターを作れるようになった。
三日目には、レベルは90まで到達してしまった。
だが、一つの問題が起きた。
一体いつまでこの殺し合いを続ければいいのか、村人達には分からなかった。
「村長、魔物を倒しに行きましょう。今なら倒せそうな気がします」
「そうです、村長。今の俺達ならやれるはずです。魔物を倒したら合格なんですよ」
村人達は三日で殺し合いに飽きてしまった。
四日目の朝に、村長に次々に魔物を倒しに行こうと言い始めた。
けれども、村長グラハムは飽きっぽい村人達の意見には反対のようだ。
「忘れたのか? 不死鳥様は朝から夜まで殺し合いを続けろと言ったのだ。時が来れば、不死鳥様がやって来て、殺し合いを止めてくれる。勝手な真似をすれば、不死鳥様のお怒りを受ける事になるぞ」
今日、初めてグラハムは村長らしい仕事をした。
レベル90では、草だけ村周辺に生息している激強い魔物はまだまだ倒せない。
レベル1000ぐらいは必要なのだ。それを村人達は分かっていない。
何かを得るには資格が必要なのだ。魔物を倒すには強さという資格が必要なのだ。
資格無き者に欲するものは絶対に手に入らない。
それが世界だ。世界はそんなに甘くない。
「考え足らずで申し訳ありませんでした!」
「残された食糧が少ないので、焦ってしまいました!」
「村長! どうか愚かな我らをお許しください!」
村長に意見を言いに来た村人達が、次々に自分勝手な愚かな考えを土下座して謝罪していく。
そんな愚かで可愛い村人達をグラハムは優しい言葉で慰める。
「ああ、分かっている。だが、不死鳥様は草が無ければ、土を食べろと言っていた。我らはとっくに死んだ身だ。贅沢を言ってはいけないんだ。腹が減ったのなら土を食べなさい」
「「「嗚呼、村長様っ!」」」
グラハムの言葉に村人達は涙を流して感動している。
草が無くなったら、『土だけ村』に名前を変えれば何も問題ないのだ。
そして、四日目も村長の言う通りに村人達は殺し合いを続けた。
その結果、人間の限界であるレベル100になる事が出来た。
悪いがこれが現実だ。お前達如きが簡単に魔物を倒せる訳がないという事だ。
希望という甘い夢を少しだけ見させられて利用されただけだ。
草が無ければ、土を食うしかない。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
おもしろい!
お気に入りに登録しました~
感想ありがとうございます。
複雑な世界観や心理描写とか気にせずに、1000文字ぐらいで気楽な気分で書こうと思っています。