俺をお前らの青春に勝手に巻き込むな!

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ベスト・キッド(地下大会編③)

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 時刻は深夜0時40分になろうとしている。1回戦・第1試合と第2試合を見てしまった出場チームの多くが、レベルの高さから棄権することを選んだ。

 多くのチームが棄権する中で宮沢率いる斎藤チームは1回戦・第4試合に出場することになった。

 宮沢「今年の大会は手加減出来るレベルじゃない(危険)!あの酒井チームは間違いなく世界レベルの猛者の集まりだ(酒井は除く)!死ぬ気で戦って来い(気合い)‼︎」と陣内・斎藤・本田の背中を1人ずつ『バァシィ~ン‼︎』と右手のひらで強く叩いて、コートに送り出しました。

 1回戦・第4試合  斎藤チーム  対  王(おう)チームの試合を開始します。

 中国人武闘家・王チーム、太極拳の使い手・王(48歳・男性)、少林寺拳法・李(り・36歳・男性)、詠春拳(えいしゅんけん)・葉(よう・82歳・男性)の3人組のチームです。

 陣内は試合開始と同時に明らかに弱そうな老人・葉に『ドォン ドォン ドォン‼︎』と力強いドリブルで近づいて行くと、その勢いのまま、ドロップキックで胸を狙いました。

 葉は素早く横に避けましたが、回避と攻撃を同時に行ないました。

 空中に浮いた状態の陣内の右太腿に『ドオシィ~ン‼︎』と右肘鉄を喰らわせて、左拳で顎下を『バァシィ~ン‼︎』と振り払いました。

 『ドォサァ‼︎』とコートに垂直に叩き落されると、陣内「…………」と反応がまったくありません。宮沢「詠春拳の葉(息子か)‼︎まさか生きていたとは………勝てないかもしれない」と伝説の中国人武闘家を目の前にして、弟子の勝利を諦めかけました。

 本田は陣内からボールを奪うと、カンフーでは勝てないと、果敢にゴールを狙ってシュートしました。

 『ヒュー』と遠くからスリーポイントシュートを撃つと『パアシューウ‼︎』と見事に決まりました。

 『パチパチパチパチ(侮辱)!』と少林寺拳法の李が拍手すると、ゴール下のボールを右片手で鷲掴みにして、斎藤チームのゴールに向かって『ゴォー‼︎』と力強く投げると『ガァン‼︎ボォシュー!』と同じようにスリーポイントシュートが決まりました。

 斎藤は無言でボールを拾うと『トォ~ン! トォ~ン!』と深呼吸するようにボールをドリブルすると『ドンドンドン‼︎』と普通に走るように太極拳の王に向かって行きました。

 王は攻撃を受け流して、カウンターで勝負を決めようと待ち構えてしました。

 斎藤は間合いが1m以内になると、ドリブルをやめて、王の顔にボールを走りながら投げました。左手で飛んで来るボールを払いのけようと、ボールに触れた瞬間に、目の前の斎藤が「【無手牙突・零式】」と左拳を受け流すことも避けることも出来ない速さで『グゥシャ~ァン‼︎』と王の鼻下に喰らわせると、王の意識と前歯を吹き飛ばしました。

 葉「馬鹿者が(恫喝)‼︎子供と思って手加減したか、油断したな」と気絶している王に向かって怒鳴りました。

 斎藤は今の一撃で左拳を痛めてしまいましたが、残りの2人を倒すまでは油断出来ません。

 本田は斎藤に近づいて「俺が壁になって李を引きつける(意識を)!タイミングは任せる(シュートの)!」と『うおぉぉぉお~‼︎』と少林寺拳法の李に向かってボールを持たずに走って行きました。

 李(こちらから攻撃したら、反則で退場になる。攻撃を喰らってもおそらくは試合は続けられるだろう(軽視)!)と判断すると、本田の攻撃を真正面から受け止める覚悟を決めました。

 本田は李の目の前で止まると、回れ右と引き返して行きました。同時に『シュー』『パアシューウ!』と斎藤の放ったスリーポイントシュートが決まりました。

 葉「はっはっはっ(笑う)!なるほど(理解)‼︎そう来たか。面白いことを思いつくものだ」と2人の作戦を瞬時に理解しました。

 李「なるほど、本田を攻撃すればこちらが退場になり、1対2でバスケットで負けてしまう。けれどもあの身体を攻略出来る手立てはない……葉先生(作戦が)!」と葉に考えた作戦を言おうとする前に、葉「儂が1人を片付けるからあとは任せたぞ」と斎藤にゆっくりと近づくと『ヒューパァ~ン』と顎下に右拳を1発だけ喰らわせると斎藤が倒れるのを確認せずにコートを出て行きました。

 審判「反則攻撃です(見えなかった)?葉選手は退場してください(いない)?」と宣言する前にベンチに葉は座っていました。

 コートに残った本田と李はお互いの攻撃の間合いの外からスリーポイントシュートを撃っていきました。絶対に外せないシュートの撃ち合いはすぐに決着がつきました。

 審判「12対9で斎藤チームが2回戦に進出します!」と宣言しました。

 

 
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