【R18】暴力戦士妹LV68がダンジョンボスの死に際の攻撃で永遠に目覚めない呪いをかけられた。僧侶兄LV23はこのチャンスに♡♡♡する

もう書かないって言ったよね?

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第2章

第31話③キー・イベント

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 やあ、最後の一人語りだ。
 ストロベリアス家の私兵に捕まった俺は馬車に乗せられて、ストロベリアス家の屋敷に向かっている。
 この馬車を引くのは愛馬ではなく、知らない馬で知らない馬車だ。
 ついでに馬車の中にいるゴツい身体の私兵9人も知らない男達だ。

「着いたぞ」

 馬車の前の方、御者席から声が聞こえてきた。
 馬車に揺られて数日目の朝、どうやら目的地に着いたようだ。
 俺にとっては処刑場だ。

「降りろ」
「はい」

 屈強な私兵が馬車の扉を開けて言ってきた。
 状態異常魔法の杖は奪われている。無駄は抵抗は痛い思いをするだけだ。
 素直に馬車から降りると、薄茶色の石造りの大宮殿を見た。

 ヨハネの父親、ライオネル=ストロベリアスの屋敷だ。
 二つ名の【戦闘卿せんとうきょう】は有名で、強力な戦士部隊を保有する武闘派貴族で知られている。

 俺を囲む私兵のLVも低くて60。高い方は80を超えると聞いている。
 つまり男版幼馴染の武闘家200人に囲まれている状態だ。
 もう死ぬ気しかしない。

「ライオネル様がお待ちです。お急ぎください」
「あのぉ……妹達は何処に?」
「心配せずともすぐに会えますよ」

 屋敷の中に連れて行かれると、一足先に到着していた執事長が待っていた。
 その執事長の案内で屋敷の中を早足で進んでいく。
 どうやら娘を傷つけた変態に、お父さんが早く会いたいみたい。
 俺は一生会いたくなかったのに……

「旦那様、お連れしました」
「構わん。入れろ」

 執事長が焦げ茶色の重厚な扉をノックすると、中から短い返事が返ってきた。
 声だけで偉いのが分かる。両肩にのしかかるような重い声だ。
 
「ほぉー、強そうだな。本当に見た目だけか?」

 部屋に入るとすぐに、部屋の中央に両手で握った鞘に入った剣を、床につけて立っている銀髪の男が聞いてきた。
 スーツ職人かと思ってしまうほどのピシッとした服装。掻き上げられた銀髪、綺麗に整えられた口髭に顎髭。
 顔立ちも恐ろしく綺麗に整っている。30代後半とも50代後半とも思える大人の魅力を持つ渋いお父さんだ。

「そのようです。馬車の中でも暴れずに大人しくしていたそうです」
「エドワード、お前には聞いてない。コイツに聞いている」
「出過ぎた真似をしてしまいました。申し訳ありません」
「で? どうなんだ? 強いのか?」
「いえ、弱いです。ただのLV23の僧侶です」
「何だ、ゴミか。それでどうやって娘の呪いを解くつもりだったんだ? 自力で解くつもりなら、最低でも上級職でLV60以上は必要だ。どっちも家の中で出来る事じゃねえぞ」

 ゴミ呼ばわりの酷いお父さんに言われなくても分かっている。
 呪いを解くつもりがなかっただけです。執事長と同じです。
 娘さんのダンジョンに出過ぎた真似をしてしまい、申し訳ありませんでした。

 ……とか正直に言えたらいいけど、これは絶対に言ったらいけない台詞だ。
 お父さんブチ切れる。生きていたいなら、看病していた事にするしかない。

「分かっています。ダンジョンには準備をしてから行くつもりでした。邪魔が入らなければ今頃は到着していたと思います」

 執事長をチラッと見ながら、お父さんに言ってみた。

「旦那様、信じてはいけません。この男にそのつもりはまったくありません。起きない事をいい事に、お嬢様に乱暴を繰り返した卑劣な男です。可能な限りの重い罰を与えるべきだと進言いたします」

 執事長も負けずにチラッと俺を見て、お父さんに言っている。
 俺がお父さんなら、間違いなく執事長を信じると思う。
 
「……分かった。では、証人に聞くとしよう。これからお前の妹と仲間の武闘家を連れてくる。片方の呪いを俺が解いてやる。知っていると思うが、呪いで眠っている間も意識はある」

 えっ。それ、全然知らないです。

「何をされたか聞けば、本当の事が分かる。お前の言っている事が本当ならば無実だ。その時は呪いを解いた方を連れてダンジョンに向かえ。そこでしっかりと鍛えて、残った一人と俺の娘の呪いを解いてみろ。それでお前の言った事は全部本当になる。これが出来たなら、エドワード、お前も文句はないだろう?」

 駄目だ。もう終わりだ。文句しかない。
 公平な判断だけど、それを喜ぶのは無実の人だけだ。
 俺、ギルティ有罪です。

「もちろんです。ですが、乱暴されていた場合はどういたしますか?」
「……聞く必要あるのか? その時は世界中の拷問全部試してやるよ」

 普通に殺すでいいです。手間暇かけずに首をその剣でスパァと切ってください。
 もう頭の中が釘とか刃物でいっぱいです。
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