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第2章
第38話④プロットポイント①
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「もぉー、うるさいわねぇー」
「す、すみません。眠れなかったんですか?」
髪を掻きながら、不機嫌な顔でリラが起きてきた。
紫色の目の下にクマが出来ているから眠れなかったみたいだ。
「誰の所為だと思ってんのよ、このゴミ!」
「あうっ! す、すみません!」
やっぱり不機嫌だ。いきなり右足を蹴ってきた。
「まったく……今日、頑張らないと容赦しないわよ」
「はい! 頑張ります!」
言われなくても頑張るに決まっている。
頑張って、幼馴染妻ダンジョンに再挑戦だ。今日も寝不足にしてやる。
「いい。今日は【ミノタウロス】と【オーガ】を倒すわよ。昨日の雑魚が基本職なら、この二頭は上級職よ。力だけじゃ倒せないから、キチンと防御と回避もするのよ」
朝ご飯を食べながら、リラが説明を始めてくれた。
ミノタウロスは茶色い肌の筋肉質な雄牛亜人だ。
身長が2・3~2・7メートルもあって、巨大な片刃斧を振り回してくる。
ハッキリ言って、拳が当たる距離まで近づくだけでも大変だ。
さらにオーガは身長3メートルを超えている。
ミノタウロスを超える筋肉質で、ゴブリンと同じ緑色の肌をしている。
一般的にゴブリンの上位種と呼ばれていて、長方形の片刃の大包丁を振り回してくる。
どちらにしても二頭とも間合いが広くて、攻撃力がある相手だ。
下手したら回復も出来ずに一撃で殺されてしまう相手だ。
「ごくり……」
でも、やらないとやれない。やれないならやらないんじゃない。
やらないとやれないんだ。だったらやるしかない。
朝ご飯を食べ終わると、ダンジョンに出発した。
今日は強敵という事で、リラもすぐ隣を歩いている。
昨日みたいに遠くから見学しないと信じたい。
「じゃあ、私は離れて見ているから頑張りなさい」
「えっ? いてくれないの?」
「はぁ? 甘えんじゃないわよ。ガキじゃあるまいし」
ダンジョンの中に入った途端にリラが立ち止まった。
駄目だった。昨日のリラが嘘みたいだ。
というかダンジョンの中はずっとこの調子だった。
もしかすると、馬車の中だけ限定で甘えてくる体質なのかもしれない。
だとしたら、今から馬車に戻りたいけど、頑張ってないから何もしてくれない。
「よし! やるぞ! やるんだ!」
昨日の戦いで攻撃力は手に入れた。今日は度胸を手に入れる日だ。
殺されるかもしれない、それでもやる勇気が必要なんだ。
昨日の夜にそれがあれば、俺はリラを押し倒して、ダンジョンに再挑戦していた。
昨日の情けない俺を超えるんだ。二度と愛馬にあんな目で見られたりしない。
「オラッ!」
『グギャ……!』
現れた雑魚ゴブリンは殴って瞬殺できた。
昨日と同じで魔力を拳に込める事が出来ている。
あとはこのゴブリン達が多くいる場所を探して、そこにいるオーガを倒すだけだ。
そしたら、リラダンジョンでいっぱいLVアップだ。
「い、いた……」
現れる雑魚モンスターを倒し続けて、ようやく棲家を見つけた。
まるで召使いだ。巨大な緑色のオーガ三頭がゴブリン達に世話されている。
ゴブリンの数は二十頭はいる。焚き火の中には捕まえきたのか、ワーウルフが五頭焼かれている。
それをオーガ達は食べるみたいだ。焚き火の近くに骨の山が出来ている。
「よし、正々堂々と行こう」
覚悟を決めると隠れるのをやめた。
卑怯な手で倒してもLVアップしないなら、正面から倒すしかない。
『グギャ! グギャ!』
『オガァ……?』
俺に気づいたゴブリンが大声で叫び出した。
その声に反応して、焚き火の前に座っていたオーガ三頭が立ち上がった。
予想通り、長方形の片刃大包丁を持っている。
一撃でも喰らえば、身体が切断されてしまう凶器だ。
「”アンチポイズンヒール〟」
だけど、それは俺も同じだと思う。
この拳を当てられれば、オーガも無事では済まないはずだ。
どちらが先に必殺の一撃を当てられるか、この戦いの鍵はそこだ。
『グギギギギギャ!』
「行くぞ。オラッッ‼︎」
まずは邪魔な雑魚掃除だ。
大量にやって来たゴブリン達を地面に全力の右拳を叩き込んで一掃した。
『ピィギャ……!』
粉砕された岩盤が飛び散り、ゴブリン達の身体に突き刺さっていく。
そして、地面に倒れている一頭のゴブリンの頭を掴むと、
『グギャ⁉︎ グギャ⁉︎』
「よいしょ。そりゃー‼︎」
オーガの一頭に全力で投げつけた。
『フンガア!』
『ギャア……!』
それをオーガは振り上げた大包丁を振り下ろして、地面もろとも真っ二つにした。
反応速度が予想よりも数段速い。あれを何度も避けて拳を叩き込むのは無理だ。
だったら、これしかない。
「”アンチポイズンヒール〟‼︎ うおおおおお‼︎」
『オ、オガァ……‼︎』
さらに右拳に限界まで魔力を込めた。
避けれないなら大包丁から先に破壊する。
考え方がかなりの脳筋だけど、この方法が一番勝てそうな気がする。
武器を失ったら、ただの角が二本生えただけのデカゴブリンになる。
そんな相手なら、負けそうな気がまったくしない。
「す、すみません。眠れなかったんですか?」
髪を掻きながら、不機嫌な顔でリラが起きてきた。
紫色の目の下にクマが出来ているから眠れなかったみたいだ。
「誰の所為だと思ってんのよ、このゴミ!」
「あうっ! す、すみません!」
やっぱり不機嫌だ。いきなり右足を蹴ってきた。
「まったく……今日、頑張らないと容赦しないわよ」
「はい! 頑張ります!」
言われなくても頑張るに決まっている。
頑張って、幼馴染妻ダンジョンに再挑戦だ。今日も寝不足にしてやる。
「いい。今日は【ミノタウロス】と【オーガ】を倒すわよ。昨日の雑魚が基本職なら、この二頭は上級職よ。力だけじゃ倒せないから、キチンと防御と回避もするのよ」
朝ご飯を食べながら、リラが説明を始めてくれた。
ミノタウロスは茶色い肌の筋肉質な雄牛亜人だ。
身長が2・3~2・7メートルもあって、巨大な片刃斧を振り回してくる。
ハッキリ言って、拳が当たる距離まで近づくだけでも大変だ。
さらにオーガは身長3メートルを超えている。
ミノタウロスを超える筋肉質で、ゴブリンと同じ緑色の肌をしている。
一般的にゴブリンの上位種と呼ばれていて、長方形の片刃の大包丁を振り回してくる。
どちらにしても二頭とも間合いが広くて、攻撃力がある相手だ。
下手したら回復も出来ずに一撃で殺されてしまう相手だ。
「ごくり……」
でも、やらないとやれない。やれないならやらないんじゃない。
やらないとやれないんだ。だったらやるしかない。
朝ご飯を食べ終わると、ダンジョンに出発した。
今日は強敵という事で、リラもすぐ隣を歩いている。
昨日みたいに遠くから見学しないと信じたい。
「じゃあ、私は離れて見ているから頑張りなさい」
「えっ? いてくれないの?」
「はぁ? 甘えんじゃないわよ。ガキじゃあるまいし」
ダンジョンの中に入った途端にリラが立ち止まった。
駄目だった。昨日のリラが嘘みたいだ。
というかダンジョンの中はずっとこの調子だった。
もしかすると、馬車の中だけ限定で甘えてくる体質なのかもしれない。
だとしたら、今から馬車に戻りたいけど、頑張ってないから何もしてくれない。
「よし! やるぞ! やるんだ!」
昨日の戦いで攻撃力は手に入れた。今日は度胸を手に入れる日だ。
殺されるかもしれない、それでもやる勇気が必要なんだ。
昨日の夜にそれがあれば、俺はリラを押し倒して、ダンジョンに再挑戦していた。
昨日の情けない俺を超えるんだ。二度と愛馬にあんな目で見られたりしない。
「オラッ!」
『グギャ……!』
現れた雑魚ゴブリンは殴って瞬殺できた。
昨日と同じで魔力を拳に込める事が出来ている。
あとはこのゴブリン達が多くいる場所を探して、そこにいるオーガを倒すだけだ。
そしたら、リラダンジョンでいっぱいLVアップだ。
「い、いた……」
現れる雑魚モンスターを倒し続けて、ようやく棲家を見つけた。
まるで召使いだ。巨大な緑色のオーガ三頭がゴブリン達に世話されている。
ゴブリンの数は二十頭はいる。焚き火の中には捕まえきたのか、ワーウルフが五頭焼かれている。
それをオーガ達は食べるみたいだ。焚き火の近くに骨の山が出来ている。
「よし、正々堂々と行こう」
覚悟を決めると隠れるのをやめた。
卑怯な手で倒してもLVアップしないなら、正面から倒すしかない。
『グギャ! グギャ!』
『オガァ……?』
俺に気づいたゴブリンが大声で叫び出した。
その声に反応して、焚き火の前に座っていたオーガ三頭が立ち上がった。
予想通り、長方形の片刃大包丁を持っている。
一撃でも喰らえば、身体が切断されてしまう凶器だ。
「”アンチポイズンヒール〟」
だけど、それは俺も同じだと思う。
この拳を当てられれば、オーガも無事では済まないはずだ。
どちらが先に必殺の一撃を当てられるか、この戦いの鍵はそこだ。
『グギギギギギャ!』
「行くぞ。オラッッ‼︎」
まずは邪魔な雑魚掃除だ。
大量にやって来たゴブリン達を地面に全力の右拳を叩き込んで一掃した。
『ピィギャ……!』
粉砕された岩盤が飛び散り、ゴブリン達の身体に突き刺さっていく。
そして、地面に倒れている一頭のゴブリンの頭を掴むと、
『グギャ⁉︎ グギャ⁉︎』
「よいしょ。そりゃー‼︎」
オーガの一頭に全力で投げつけた。
『フンガア!』
『ギャア……!』
それをオーガは振り上げた大包丁を振り下ろして、地面もろとも真っ二つにした。
反応速度が予想よりも数段速い。あれを何度も避けて拳を叩き込むのは無理だ。
だったら、これしかない。
「”アンチポイズンヒール〟‼︎ うおおおおお‼︎」
『オ、オガァ……‼︎』
さらに右拳に限界まで魔力を込めた。
避けれないなら大包丁から先に破壊する。
考え方がかなりの脳筋だけど、この方法が一番勝てそうな気がする。
武器を失ったら、ただの角が二本生えただけのデカゴブリンになる。
そんな相手なら、負けそうな気がまったくしない。
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