【R18】暴力戦士妹LV68がダンジョンボスの死に際の攻撃で永遠に目覚めない呪いをかけられた。僧侶兄LV23はこのチャンスに♡♡♡する

もう書かないって言ったよね?

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第3章

第95話⑧プロットポイント②

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「ふぅー……」

 冷たい水が喉に染み渡る。四つ目の職業は手に入らないみたいだ。
 何も頭に流れ込んで来ない。だったら、戦利品が落ちていないか探すしかないが……
 それも見当たらない。宝石も杖も何も落ちていない。
 完全なタダ働きだ。

「んっ?」
「素晴らしいです! まさか倒せるとは思っていませんでした!」

 パチパチと手の平を叩きながら、扉を開けてエルシアが入ってきた。
 満面の笑みで、逃げずに堂々と向かってくる。

「……それでどうするつもりだ?」

 変態悪霊ジジイに俺の身体を売り渡す計画は潰してやった。
 今さら泣いて謝っても、股を広げて謝っても許さない。
 家の庭に観葉植物として植えてやる。

「こうするつもりです」

 エルシアが立ち止まると、床から綺麗に光る丸い球が一つ浮かんできた。
 まだ計画は続いているらしい。

「魅了が解けているのは気づいてましたよ。それなのにここまで来るなんて……」

 それで何をするつもりか知らないが、俺が黙って見ているわけない。

「だったら仕方ないな。”バインド〟——さあ、続きをやってみろ」

 拘束魔法で動きを止めた。気づいているならもう魅了されたフリは終わりだ。
 階段から立ち上がるとエルシアに向かって歩いていく。

「フフッ。じゃあ、そうしましょうか。”シンセシス合成〟うごぉ!」
「なっ⁉︎」

 しまった。油断した。
 丸い球がエルシアの口に飛び込んだ。

「ゔあぁ~~‼︎ あゔゔゔっ‼︎」
「チッ! 俺の肉人形が!」

 この苦しみようはすぐに吐き出させた方がいい。
 腹を一発殴るか、リラソードみたいに振り回すか。

「オラッ!」
「はぐううう‼︎」

 振り回すよりもこっちが早い。素早く腹に一発打ち込んだ。
 すると、口からではなく、股から何かが飛び出してきた。

「おぎゃー! おきゃー!」
「んっ? はぅっ⁉︎ う、産まれたぁー‼︎」

 俺の子じゃないと言いたいけど、床にいるのは赤ん坊だ。
 こんなに早くパパになるとは思わなかった。
『ママ⁉︎ どうしよう⁉︎』という顔でエルシアを見た。

「あゔっ、あっ、ぐっ……」
「だ、誰だよ⁉︎」

 ママじゃなくて、ババアだ。
 エルシアの顔がシワクチャのババアになっている。
 身体もシワくちゃになっている。
 驚いてるとそのまま床に倒れていった。

「おい、大丈夫か⁉︎」
「ぁぁ、ぅっ……」

 一発殴っただけで赤ちゃん産んで死ぬとは思わなかった。
 この後どうすればいいのか分からない。

「”ウルトラヒール〟‼︎」

 とにかくエルシアを生き返らせないとマズイ。
 このままだと成長した俺の子に「ママはお父さんが腹パンで殺したよ」と話さなくてはならない。
 それは子供の成長に大変よろしくない。確実にグレてしまう。生涯反抗期確定だ。

「”ウルトラヒール〟‼︎ ——駄目だ‼︎ ピクリとも動かない‼︎」

 虫の息じゃなくて、完全に死んでいる。
 何度も回復させているのに、シワくちゃのままだ。
 こうなったら責任を持って、男手一つで立派な子供に育てるしかない。
 それが亡き妻に対する俺の最大の謝罪だ。

「すまない。こんなパパで……」

 チンチン丸出しの可愛い赤ん坊に手を伸ばした。

『気安く触るな、豚が』
「す、すみません」

 ——じゃねえよ。

「しゃ、喋った⁉︎」

 右手でパチンと手を払い退けると、赤ん坊が普通に立ち上がった。

『うるさい豚だ。これが俺を復活させたと思うと泣けてくる』
「お、お前、な、何なんだよ⁉︎」

 俺の知っている赤ん坊はこんなに早く喋ったり立ち上がれない。
 どう見ても異常だ。こんなの俺の子供じゃない。そう思いたい。

『ああ、そうだな。すぐに教えてやる。”ユニオン〟』
「ぐぅぅぅ!」

 赤ん坊がリッチロードが使った呪文を唱えると、俺の身体から影が引き摺り出された。
 そして、液体のような黒い影を吸収して、赤ん坊の身体が大きくなっていく。

「おいおい、嘘だろ……」

 子供の成長は早いと聞くけど、これは早すぎる。
 灰色の長い髪、真っ白な肌、尖った耳のママ似の美しい青年になってしまった。

『ふぅー、これで元通りだ。ご苦労だったな、豚野郎。”バインド〟』
「ぐぅっ! う、動けない! ど、どういうつもりだ!」

 身体が大人になっても、パパにこんな事して許されるわけがない。
 早すぎる反抗期だとしても、パパを拘束するのは絶対に駄目だ。

『どういうつもりだと? 豚に分るように説明しろという事か? 理解したいのならば、次は人間に生まれるように願いながら死ね』
「ぐぅっ!」

 酷い酷過ぎる。ママを殺したとしても、我が子にこんな事言われたら、パパだって死にたくなる。
 だけど、亡き妻に立派な子供に育てると約束したんだ。死ぬわけにはいかない。

「パ、パパの事を嫌ってもいい。でも、まだ死ねないんだ。お前を立派に育てるまでは」

 今は分からなくてもいい。いずれパパの愛情が分かる日が来ると信じている。

『はあ? パパだと。お前は豚以下だな。お前もこの道具もただの養分だ。お前が馬鹿みたいに食べている食事と同じだ』
「……えっ? 俺の子供じゃないのか?」
『当たり前だ。考えるだけでもおぞましい。ここから出たものは俺の身体には一滴も含まれていない』
「うぎゃあああ‼︎」

 嫌悪感剥き出しの息子に息子を握り潰された。
 反抗期の息子を待つお父さん達は凄すぎる。
 回復術も無しにこんな痛みを日々耐えているなんて、普通の精神力じゃ出来ない。
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