【R18】暴力戦士妹LV68がダンジョンボスの死に際の攻撃で永遠に目覚めない呪いをかけられた。僧侶兄LV23はこのチャンスに♡♡♡する

もう書かないって言ったよね?

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第3章

第96話⑨クライマックス

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「はぁはぁ! ”ウルトラヒール〟!」

 身体は拘束されても、魔法は拘束されていない。
 潰された息子に回復術を使用した。
 みるみる息子が元気になっていく。

『何のつもりだ? 回復しても潰すだけだぞ』
「うぎゃああああ‼︎」

 卵を潰すように再び息子に息子を握り潰された。
 これだと回復が先か、潰すのが先かの恐ろしい問題が発生する。
 もちろん回復したら潰さないようにすれば問題は解決だ。

「パパが悪かった! だからもう許してくれ!」

 何が気に食わないのか知らないけど、とにかく謝るしかない。
 そりゃー産まれたばかりの子供が何考えているのか親でも分からない。

『許せだと? お前に恨みなどない。ただの暇潰しだ』
「えっ?」

 暇潰しじゃなくて、玉潰しでしょ。

『お前の影から全てを見ていた。もうすぐ俺の孕み袋が三人やって来る。そいつらを使い、この城から再び始める。我々が戻って来た事を世界に知らせてやる』
「……」

 駄目だ。息子が何を言っているのか、さっぱり分からない。
 でも、一つだけ分かった事がある。姿はママ似でも、性格は俺似だ。
 まさか急成長した理由が、俺の妻を寝取りたいなんて……
 とんでもない変態じゃないか。

『分かったら、死ね。お前のような回復馬鹿を痛めつけるほど暇じゃない』
「くっ……」

 何も分かってないけど、コイツはマズイ。
 息子の目が本気だと言っている。

『出て来い、暗黒剣』

 そして、腰のアイテム鞄から息子に導かれるように黒大剣が飛び出した。
 黒大剣の柄を握ると、全裸だった息子の身体が赤黒い古びた兵士服に包まれた。

「本気なのか? 俺を殺して何になる。何の意味もないぞ! こんな馬鹿な事はやめるんだ! 人生台無しになるぞ!」
『無意味なのはお前との会話だ。さっさと死ね』

 駄目だ。説得しようとしたのに会話を拒絶された。
 黒剣を両手で握ると、俺の首目掛けて振り抜いてきた。
 だったら、やるしかない。命懸けの親子喧嘩だ。

「”神秘の守り〟——ぐがぁ!」
『見っともなく足掻くな、豚が』

 魔法防御したのに黒剣が首にめり込んだ。
 即死は防げたけど、死は目の前だ。グググッと刃を押し込んでくる。
 拘束さえ解ければ、刃を手で押し返せるのに全然解けない。
 出来るのはウルトラヒールで回復して、刃を再生した肉で止め続ける事だけだ。

「ぐぼぉ、ごぐぼぉ……!」
『諦めろ、お前は死ぬ。血管を止められても、気管支を止められても人間は死ぬ』

 もう駄目だ。喋る余裕もない。
 助かるには三人が来るまで耐え続けるしかないのに、それも無理そうだ。
 それに例え来ても、拘束魔法で捕われる。俺も妻三人も助からない。

「ぐっゔゔゔゔ‼︎」

 だったら、黒剣を回復術でへし折るしかない。
 考えようによっては、刃を肉と肉で挟んでいる状態だ。
 ここで諦めるわけにはいかない。

『回復馬鹿が。お前に与えた職業は俺に戻った。ただの僧侶に戻ったお前に何が出来る。出来損ないの屑のくせに生きて何になる。女と交尾するだけの無意味な人生に価値を見出すな。お前は死ぬ。死ぬのなら俺の為に死ね』
「ぐぅおおおお‼︎」

 絶対に生きる。何と言われようと生きてやる。
 首の回復に全身全霊をかけ続ける。ピキィと黒剣が音を立てた。

『馬鹿な。剣が魔力に耐え切れないだと?』
「ふんがあああ‼︎」

 今が人生最大の踏ん張りどころだ。ピキィピキィと音が鳴り続ける。
 血管がブチ切れそうでも、首がブチ切られるよりはマシだ。

『チッ、剣はくれてやる。”ライフドレイン〟!』

 俺の根性に負けて息子が黒剣を手放した。
 それでも俺を殺すのを諦めてない。
 自由になった両手から棘のある植物の蔓を飛び出させた。

「ぐぅぅぅ!」

 その棘の蔓が俺の身体にグルグル巻き付いてきた。
 棘が肉に食い込み、血と生命力を吸い取っていく。

『言っただろう、回復馬鹿と遊ぶ暇はないと。これで最後だ、お前の技でトドメを刺してやる。”暗黒拳〟”バインド〟——』

 顔に巻き付いた棘の蔓の所為でよく見えない。
 それでも魔力の流れで分かる。こいつは【シックス六重暗黒拳】だ。
 俺の生命力を吸収して、それを暗黒のエネルギーに使っている。
 しかも、溜め込んだ暗黒拳をバインドで拘束して、それにさらに暗黒拳を重ねている。
 影俺との協力技を無理矢理一人で使うつもりだ。

 ——じゃねえよ。暢気に状況分析している場合じゃない。
 必殺の一撃が間もなくやって来る。
 避けなきゃ死ぬのに、避けれないから死ぬ。

「ゔあぁ~~‼︎」

 死死死死死死死死死死死死死。
 頭の中で死が満ちている。絶対の死の前に頭が働かない。

『”シックス〟』

 死が解き放たれた。
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