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問題です。3時間に1回分裂するスライムを洞窟に閉じ込めて、18時間後に洞窟を訪れて、経験値とお金を荒稼ぎしようとした少年はどうなりますか?

第7話・友達のお母さんに手を出すのは許される事ですか? 絶対に駄目です。

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「タイムリミットは残り71時間。現在の時刻は午前9時。明々後日の始業式に出るには午前8時には家を出ないと間に合わない。さて、どうするべきか………」

 夏休みの宿題は山ほど残っています。ほぼ何もやっていません。このままでは、始業式に担任の先生にカンカンに怒られて、宿題が終わるまで、放課後の教室に不良達と居残りをする事になります。それはピンチです。

「宿題、手伝って、給料あり………」

 ピッ、ピッ、ピッと素早く指を動かして、スマホを使って何やら文章を打っています。どうやら、文章を見る限りでは、友達に宿題を手伝ってもらうつもりのようです。

 お金を払って宿題を手伝ってもらおうとは、意外と姑息な手を使います。自分の力でやらないと将来苦労しますよ。

『ピロリロリーン♬』と一斉送信完了です。時給1000ゴールドの高額アルバイトです。さてさて、何人のお友達が来るのやら。

 ♦︎

「母さん。友達と一緒に宿題するけど、部屋には来なくていいからね。ジュースもケーキもいいからね」

「クーちゃん……それよりもその顔どうしたの? お友達に何か嫌な事でも言われたの?」

(嫌な事というよりも、イヤらしい事なら)

『ヘッヘッヘッ、お前の母ちゃん、美人だよな。あの母ちゃんなら、俺も一緒にお風呂に入りたいぜ』と変態の友達が何人か、母さんの事を女として見るんだよ。

 なんて言える訳がありません。とりあえず変態達にはメールを送っていないので、ひと安心です。来るのは、ロリコンと幼馴染みと1つ年上の先輩を愛する一般的な同級生達です。母さんは恋愛対象から圏外のはずです。

 でも、隠れ妹好きが潜んでいるかもしれないので、注意は怠りません。

「顔は何もしてないよ。もともと、こんな顔だったよ。ちょっと髪型を変えてみたから、雰囲気が変わったのかもね」

「そう。確かに少し髪が伸びたみたいだけど、始業式前に切らなくて大丈夫? 美容院に予約入れなくていい?」

「少し伸びたぐらいで切るなんて、お金が勿体ないよ。それに美容院で切っている事は誰にも言ったら駄目だからね。僕が美容院に行ってるなんて友達に知られたら、揶揄からかわれるんだからね」

「はいはい。分かってま~~す」

 フゥー。やっと母さんの説得が終了しました。妹のサクラちゃんと同じで、クレア母さんも美人です。30代前半の33歳、金色のブロンドヘアに、大きなFカップの胸、トドメに全身から漂う大人の色香が、男子高校生を禁断の花園へと誘惑します。クロム少年もこの歳になっても、一緒にお風呂に入るぐらいです。

 ピンポーン♬ と玄関のチャイムが鳴りました。やっと友達がやって来たようです。

「よっ、こんにちわ。久し振りだな。それとこれ、クレアさんとサクラさんに渡しといてくれよ」

 高級洋菓子店の箱を持って、男友達3人が家の中をキョロキョロと見回しています。残念ながら探している妹のサクラちゃんは出掛けています。お母さんのクレアさんはキッチンでクッキーを焼いています。会わせる必要はありません。

「プリンか………どういうつもりだ?」

「俺達、友達だろ。友達の家に行くなら、お土産を持っていくのが常識だろ。クレアさん、居るんだろ。挨拶させてくれよ」

 この夏、大人の階段を登れなかった男友達3人は、友達の33歳の美人お母さんに最後の希望を見出したようです。

『さっさとプリンを置いて、自分の家に帰って、母ちゃんのおっぱいでも××××××』と、これ以上はやめておきましょう。まだ、宿題は終わっていません。帰られると困ります。

「挨拶がしたいなら、宿題が終わった後にやらせてやるよ。さあ、2階の俺の部屋に行こうか」

(別れの挨拶を10秒程度な)

「プリンが傷んじゃうだろ。冷蔵庫に入れてきてやるよ。返してくれよ」

「俺がやるからいいよ。さっさと2階に行けよ」

(しつこいなぁ~。どういうつもりだ? お前はロリコン派だろ)

「遠慮するなよ。俺達、友達だろ?」

 他所の家の冷蔵庫を開けようとする友達が何処にいるんですか。さっさと2階に上がりなさい。

「スタン、ここは引こう。クロム、これだけは覚えておけ。夏はまだ終わってないぞ」

(いや、お前達の夏は終わりだよ。この家で宿題をやって終わる。悲しい人生だな)

 洞窟に閉じ込められたクロム少年に比べれば、海辺で女性をナンパ出来ただけマシな人生だと思います。結局は惨敗しましたが、至近距離で沢山の水着を見る事は出来ました。いい思い出にはなったでしょう。

 ♦︎

「とりあえず、教科別に答えを丸写しすれば、4人で4教科は今日中に終わるだろうから、クロムは自由研究と読書感想文ぐらいは自分で何とかしろよな」

 クロム少年の学校の夏休みの宿題は、英語、数学、国語、社会、理科と自由研究と読書感想文だけです。

「待てよ? あと1人居れば、今日中に全部の宿題を写し終わる事が出来ないか? そうだろ、クロム」

「………」

「誰か、近くにいればいいのに………なあ、誰かいないかな?」

「………」

 クロム少年はカキカキと宿題を写すのに忙しいだけです。決して、友達を無視している訳ではありません。

 それに1番近くいる人はクロム少年のお母さんぐらいしかいません。思春期真っ盛りの野獣の群れに、美人妻を放り込むのは非常に危険です。

「ああ、なんか、喉が渇いたな。お前ら、麦茶でいいか? ちょっと下に取りに行くよ」

 コラコラ、君はお客様でしょう。座ってなさい。油断も隙もならない友人達です。ちょっとでも油断すると妹の部屋に入りそうです。トイレも監視する必要がありそうです。

「飲み物なら、俺が取りに行くから、座ってろよ」

 コンコン、と部屋の扉を誰かがノックしました。誰かといっても、この家にいるのは1人しか思い浮かびません。

「お邪魔しま~す。ちょっと早いけど、皆んな、お昼ご飯に何か食べたい物ある? 出前を取ろうと思うんだけど」

「クレアさんの愛情たっぷりの手料理が食べたいです」

「あらあら♬ じゃあ、頑張ちゃおうかな?」

 少しは自重して欲しいです。それに母さんも期待させるような態度は取らないでください。ちょっと優しくしただけで、この歳の男は気があると勘違いしてしまうのです。

「ピザでいいよ。コイツら五月蝿いから、母さんも出掛けた方がいいよ。ほら、映画でも見てきなよ」

「チッ」

 明らかに数人の舌打ちが聞こえてきましたが、無視です。どうやら、本気でひと夏の思い出を友達のお母さんと経験したいようです。この飢えた狼達を家に上げたのは大きな間違いでした。

「そう、残念。それと、クーちゃん。ポケットに入っていたレシートに、女の子の連絡先が書いてあってわよ。ここに置いてくわね。ふっふふ、モテモテね」

 パータンと、優しく扉が閉められました。クレアさんは部屋から出ていきました。残ったのは、1枚のレシートと、友達の裏切り行為に気付いた3人の若者だけです。

「あっあ~~~あ! やっぱりね。やっぱり、そういう事ですか。そういう事だったんですね!」

「そういう事だな。クーちゃんは1人で大人の階段を登ったようだ。通りで連絡を無視していた訳だ。連絡も出来ないぐらいお楽しみだったんだろうな!」

 そういう事です。こんなリア充の為に宿題なんて写してられません。整形して、大人の階段登って、美人の母親と妹と1つ屋根の下で暮して。どうせ、人には言えないような、あんな事やこんな事もやっているんでしょうね。と大きな勘違いです。

 でも、証拠はレシートにあります。『連絡待ってます♡』と『♡』が動かぬ証拠です。

「ちょっと待ってよ! 勘違いだよ! 今朝、貰ったんだよ」

「そうか、今朝まで楽しんで、朝帰りして、シャワーを浴びて、『あっ! 宿題やってねぇや。金払って、負け犬どもにやってもらおう。笑笑』とそういう事なんだな。よ~~~く分かった。皆んな、帰ろう」

 ゾロゾロと帰り支度を手早く済ませると帰ろうとしています。クロム少年は慌てて、止めようとしますが、もう遅いです。

「なあ、クロム。顔がどんなに綺麗になっても、心が汚くなったら人間終わりだぜ。じゃあ、始業式、楽しみにしてるよ。せいぜい、1人で頑張るんだな」

 金で友達や宿題が手に入る訳がありません。負け犬の彼らにも負けられない誇りがあるのです。宿題が間に合わずに、担任に怒られるて泣く元友達を見る権利ぐらいはあるのです。

 ♦︎

「そこ違うよ。クーちゃん」

「母さん、ちょっと近いよぉ~」

「良いじゃない。それに整形して、クーちゃん、若い頃のパパに似てるんだもん。ちょっとぐらいはママも楽しまないと」

 肩が密着するほどの距離で、母親に宿題を教えてもらっています。まるでカップルのように仲が良いです。この現場を帰った元友達3人が見たら、嫉妬の炎で荒れ狂うでしょう。

 でも、安心してください。クロム少年はどんなに魅力的な女性でも、母親や妹に手を出すような勇敢なる戦士ではありません。せいぜい、一緒にお風呂に入るか、肩や腰や足をマッサージするぐらいです。それぐらいは許されるのです。

 




 


 

 










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