20 / 48
19
しおりを挟む
夫とキャスリーンが駆け落ち(笑)してから1年が経った。
私が最初に手紙を出して以来、一切の連絡はとっていない。
毎月質素に生活すれば食べていく事は出来る位の金額の援助はしているが、それもこちらから一方的に使用人に届けさせている。もともとあちらの要求は聞くつもりも無い。
夫は最初の頃はキャスリーンの癇癪に怯えて暮らしていたようだが今ではもう何も見えないかのように1日ボーッとして過ごしているらしい。
キャスリーンはと言うと最初は私の夫をつなぎ止めておくために家の中にこもりきりでずっと夫を誘惑してほぼ1日を裸で過ごす生活をしていた。
あの馬鹿な男もキャスリーンを怖がりながらもその誘惑に負けていたのだから呆れる他ない。
しかし贅沢出来ず自分を愛してくれる男が1人しかいない生活に耐えられなくなったのか夜な夜な外に出て男に体を売って小銭を稼ぎ始めたのだ。もちろん夫にその事は言っていない。まぁ、でも気付いているでしょ流石に・・・。
見て見ぬふりしなければこの生活には耐えていけないのでしょうね。哀れね。
「姉さん」
「あら、どうしたの?」
あれから夫の両親に領地経営していく上で1人では不安なので弟に手伝って貰いながらやろうと思うと言って侯爵家に住まわせている。将来の為ね。
「またあの2人の事を考えていたの?」
「分かった?」
弟は心配そうな顔をしている。
「別にあの男が出て行ったのがショックで考えていた訳ではないわよ?」
「それは分かっているよ」
「そう?」
私は弟の頭を撫でる。
「早く別れなよ」
弟は頭を撫ででいた私の手を真剣な顔で取る。
「あら、まだ駄目よ」
そう言って私は弟の頭から手を離し背を向ける。
背後からはため息が聞こえてくる。
そんな弟に向けて私振り向きは微笑んだ。
絶対に許さないわあの女。本当なら私はこんな生活をするような人間じゃないの!
私は誰からも愛されるのよ!幸せになる為に産まれて来たの!
こんな宝石もドレスも無い質素な姿、私には似合わないわ。
私は光輝いてこそ私なのよ。
正直この男の事はもうどうでもいいけれど・・・まだ利用価値はある。
あの女がどういうつもりでこの男と別れないのか知らないけど・・・もしかしてこの男の事が本当に好きなのかしら?だとしたらちょっとスカッとするわね。私に取られてさぞ悔しいでしょうね。あはは!
どちらにしてもまだこの男と離婚していないならまだ私にもあの女に復讐するチャンスはあるわ。
私は隣で何も知らず眠るあの女の夫を見ながら勝ち誇ったかのように嗤うのだった。
私が最初に手紙を出して以来、一切の連絡はとっていない。
毎月質素に生活すれば食べていく事は出来る位の金額の援助はしているが、それもこちらから一方的に使用人に届けさせている。もともとあちらの要求は聞くつもりも無い。
夫は最初の頃はキャスリーンの癇癪に怯えて暮らしていたようだが今ではもう何も見えないかのように1日ボーッとして過ごしているらしい。
キャスリーンはと言うと最初は私の夫をつなぎ止めておくために家の中にこもりきりでずっと夫を誘惑してほぼ1日を裸で過ごす生活をしていた。
あの馬鹿な男もキャスリーンを怖がりながらもその誘惑に負けていたのだから呆れる他ない。
しかし贅沢出来ず自分を愛してくれる男が1人しかいない生活に耐えられなくなったのか夜な夜な外に出て男に体を売って小銭を稼ぎ始めたのだ。もちろん夫にその事は言っていない。まぁ、でも気付いているでしょ流石に・・・。
見て見ぬふりしなければこの生活には耐えていけないのでしょうね。哀れね。
「姉さん」
「あら、どうしたの?」
あれから夫の両親に領地経営していく上で1人では不安なので弟に手伝って貰いながらやろうと思うと言って侯爵家に住まわせている。将来の為ね。
「またあの2人の事を考えていたの?」
「分かった?」
弟は心配そうな顔をしている。
「別にあの男が出て行ったのがショックで考えていた訳ではないわよ?」
「それは分かっているよ」
「そう?」
私は弟の頭を撫でる。
「早く別れなよ」
弟は頭を撫ででいた私の手を真剣な顔で取る。
「あら、まだ駄目よ」
そう言って私は弟の頭から手を離し背を向ける。
背後からはため息が聞こえてくる。
そんな弟に向けて私振り向きは微笑んだ。
絶対に許さないわあの女。本当なら私はこんな生活をするような人間じゃないの!
私は誰からも愛されるのよ!幸せになる為に産まれて来たの!
こんな宝石もドレスも無い質素な姿、私には似合わないわ。
私は光輝いてこそ私なのよ。
正直この男の事はもうどうでもいいけれど・・・まだ利用価値はある。
あの女がどういうつもりでこの男と別れないのか知らないけど・・・もしかしてこの男の事が本当に好きなのかしら?だとしたらちょっとスカッとするわね。私に取られてさぞ悔しいでしょうね。あはは!
どちらにしてもまだこの男と離婚していないならまだ私にもあの女に復讐するチャンスはあるわ。
私は隣で何も知らず眠るあの女の夫を見ながら勝ち誇ったかのように嗤うのだった。
102
あなたにおすすめの小説
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
婚約者を想うのをやめました
かぐや
恋愛
女性を侍らしてばかりの婚約者に私は宣言した。
「もうあなたを愛するのをやめますので、どうぞご自由に」
最初は婚約者も頷くが、彼女が自分の側にいることがなくなってから初めて色々なことに気づき始める。
*書籍化しました。応援してくださった読者様、ありがとうございます。
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】記憶を失ったらあなたへの恋心も消えました。
ごろごろみかん。
恋愛
婚約者には、何よりも大切にしている義妹がいる、らしい。
ある日、私は階段から転がり落ち、目が覚めた時には全てを忘れていた。
対面した婚約者は、
「お前がどうしても、というからこの婚約を結んだ。そんなことも覚えていないのか」
……とても偉そう。日記を見るに、以前の私は彼を慕っていたらしいけれど。
「階段から転げ落ちた衝撃であなたへの恋心もなくなったみたいです。ですから婚約は解消していただいて構いません。今まで無理を言って申し訳ありませんでした」
今の私はあなたを愛していません。
気弱令嬢(だった)シャーロットの逆襲が始まる。
☆タイトルコロコロ変えてすみません、これで決定、のはず。
☆商業化が決定したため取り下げ予定です(完結まで更新します)
【完】貴方達が出ていかないと言うのなら、私が出て行きます!その後の事は知りませんからね
さこの
恋愛
私には婚約者がいる。
婚約者は伯爵家の次男、ジェラール様。
私の家は侯爵家で男児がいないから家を継ぐのは私です。お婿さんに来てもらい、侯爵家を未来へ繋いでいく、そう思っていました。
全17話です。
執筆済みなので完結保証( ̇ᵕ ̇ )
ホットランキングに入りました。ありがとうございますペコリ(⋆ᵕᴗᵕ⋆).+*
2021/10/04
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】亡くなった人を愛する貴方を、愛し続ける事はできませんでした
凛蓮月@騎士の夫〜発売中です
恋愛
【おかげさまで完全完結致しました。閲覧頂きありがとうございます】
いつか見た、貴方と婚約者の仲睦まじい姿。
婚約者を失い悲しみにくれている貴方と新たに婚約をした私。
貴方は私を愛する事は無いと言ったけれど、私は貴方をお慕いしておりました。
例え貴方が今でも、亡くなった婚約者の女性を愛していても。
私は貴方が生きてさえいれば
それで良いと思っていたのです──。
【早速のホトラン入りありがとうございます!】
※作者の脳内異世界のお話です。
※小説家になろうにも同時掲載しています。
※諸事情により感想欄は閉じています。詳しくは近況ボードをご覧下さい。(追記12/31〜1/2迄受付る事に致しました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる