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番外編
その後のグリード1《母》
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私はグリード、かつてこの侯爵家の跡取りだった一人息子。
あの騒動の後縄でグルグル巻きにされた私はそのまま馬車に詰め込まれ今は両親が隠居生活をしている領地の家へと連れてこられた。
かつて私のものだった侯爵の爵位は妻であったアイリスの弟に引き継がれた。
その際この侯爵家に養子に入ったアイリスの弟は「ここの領地は前侯爵夫婦が・・・いや、お義父様とお義母様が大切に守ってこられた土地、これからもお2人に代わりしっかり治めて行きます」と宣言し株を爆上げしていた。腹立たしい。
まあ、そんなこんなで生活を保証された私の両親は話が終わったと思ったのと同時に私を荷物の如く馬車に詰め込みこうして領地に帰って来たという訳だ。
そして今、私は両腕を縄で後ろに縛られ両親が暮らすこの屋敷の玄関を入ったすぐの所で足に重りを置かれた状態で正座をかれこれ3時間させられている。
正直足が壊死しているんじゃないかと思うほど足の感覚はもう無い、足の感覚はどこかに出掛けてしまったらしい。
正座をしている私の目前では口の前に扇子を当てたお母様が冷たい瞳で私を見下ろしていた。
「あの、」
私が話そうとすると持っている扇子で頭を叩かれる。
それをさっきから繰り返す事・・・もう数えられない。
「自分の息子がこんなにも愚かだったとはショックで暫く立ち直れないわ」
とそれはそれは眼光鋭く言って来たお母様・・・ショックそうには見えません。とは言いません。(ちょっと空気が読めるようになった)
「お父様にも若い時は苦労させられました・・・」
その言葉にそっと後ろに控えていたお父様の肩がビクリと震えた。
あーーーー、これでお父様に助けて貰う道も絶たれた・・・。
その時!グルル・・・お腹から嫌な音が・・・。
冷や汗がダラダラと流れてくる。
こんな冷たい床の上で3時間も正座していた私の体はそれはもう冷えに冷えていた・・・。
「どうしたの、そんなに汗をかいて・・・」
お母様が静かに尋ねてくる。
・・・・・・!これは!絶対に気付いている!
絶対に気付いているはずだ!私がお手洗いに行きたい事を!!!!
だって扇子の上から見えるお母様の目がとても楽しそうに弧を描いている!
何が楽しいんだ!苦しむ息子を見て何が楽しいんですか!
「お、お手洗いに・・・」
私はダメ元でお母様にそう言う。すると意外とあっさり了承してくれた。
「あら?お手洗いに行きたいの?しょうがないわねぇ・・・あなた!足の重りを退けてあげなさい」
「は、はいいいいぃ」
お父様が足の重りに手をかける・・・ああこれでやっと解放される!そして足の重りが退けられた瞬間・・・
「ぎぃやぁぁぁあぁぁぁ」
私の雄叫びが屋敷中にこだました。
「あぁぁ、あ・・・あしがぁあぁぁ」
完全に足の血をせき止められ壊死していた足の感覚が重りを退けた途端に私の足に帰ってきた!!!
私は立ち上がる事も出来ずその場で芋虫のように転げ回る。
クスクスクス。頭上でお母様の笑う声。
「何を遊んでいるの?早くお、て、あ、ら、い行かなくていいの?」
その言葉で痛みで1度飛んだお手洗い行きたい欲求が戻ってきた!要らん!
助けを求めるようにお父様を見ると顔を背けられた!酷い!
私にはもう絶望しか無かった。
その後の事は・・・・・・・・・・・・。
あの騒動の後縄でグルグル巻きにされた私はそのまま馬車に詰め込まれ今は両親が隠居生活をしている領地の家へと連れてこられた。
かつて私のものだった侯爵の爵位は妻であったアイリスの弟に引き継がれた。
その際この侯爵家に養子に入ったアイリスの弟は「ここの領地は前侯爵夫婦が・・・いや、お義父様とお義母様が大切に守ってこられた土地、これからもお2人に代わりしっかり治めて行きます」と宣言し株を爆上げしていた。腹立たしい。
まあ、そんなこんなで生活を保証された私の両親は話が終わったと思ったのと同時に私を荷物の如く馬車に詰め込みこうして領地に帰って来たという訳だ。
そして今、私は両腕を縄で後ろに縛られ両親が暮らすこの屋敷の玄関を入ったすぐの所で足に重りを置かれた状態で正座をかれこれ3時間させられている。
正直足が壊死しているんじゃないかと思うほど足の感覚はもう無い、足の感覚はどこかに出掛けてしまったらしい。
正座をしている私の目前では口の前に扇子を当てたお母様が冷たい瞳で私を見下ろしていた。
「あの、」
私が話そうとすると持っている扇子で頭を叩かれる。
それをさっきから繰り返す事・・・もう数えられない。
「自分の息子がこんなにも愚かだったとはショックで暫く立ち直れないわ」
とそれはそれは眼光鋭く言って来たお母様・・・ショックそうには見えません。とは言いません。(ちょっと空気が読めるようになった)
「お父様にも若い時は苦労させられました・・・」
その言葉にそっと後ろに控えていたお父様の肩がビクリと震えた。
あーーーー、これでお父様に助けて貰う道も絶たれた・・・。
その時!グルル・・・お腹から嫌な音が・・・。
冷や汗がダラダラと流れてくる。
こんな冷たい床の上で3時間も正座していた私の体はそれはもう冷えに冷えていた・・・。
「どうしたの、そんなに汗をかいて・・・」
お母様が静かに尋ねてくる。
・・・・・・!これは!絶対に気付いている!
絶対に気付いているはずだ!私がお手洗いに行きたい事を!!!!
だって扇子の上から見えるお母様の目がとても楽しそうに弧を描いている!
何が楽しいんだ!苦しむ息子を見て何が楽しいんですか!
「お、お手洗いに・・・」
私はダメ元でお母様にそう言う。すると意外とあっさり了承してくれた。
「あら?お手洗いに行きたいの?しょうがないわねぇ・・・あなた!足の重りを退けてあげなさい」
「は、はいいいいぃ」
お父様が足の重りに手をかける・・・ああこれでやっと解放される!そして足の重りが退けられた瞬間・・・
「ぎぃやぁぁぁあぁぁぁ」
私の雄叫びが屋敷中にこだました。
「あぁぁ、あ・・・あしがぁあぁぁ」
完全に足の血をせき止められ壊死していた足の感覚が重りを退けた途端に私の足に帰ってきた!!!
私は立ち上がる事も出来ずその場で芋虫のように転げ回る。
クスクスクス。頭上でお母様の笑う声。
「何を遊んでいるの?早くお、て、あ、ら、い行かなくていいの?」
その言葉で痛みで1度飛んだお手洗い行きたい欲求が戻ってきた!要らん!
助けを求めるようにお父様を見ると顔を背けられた!酷い!
私にはもう絶望しか無かった。
その後の事は・・・・・・・・・・・・。
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