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番外編

アルフ

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あの約束の期限まであと1年。遠慮はしないと宣言したからには遠慮するつもりもないが、どこか諦めている自分がいることも確かだ。
きっとアイリスはこの先誰とも結婚しないだろう、これは確信に近い予感・・・。
アイリスの事は小さい時からずっと近くで見ていた俺が1番良く分かっている。



俺の記憶には物心ついた頃からずっとアイリスが一緒にいた。5歳で俺がアイリスと姉弟ではないと知ってしまうまでは本当にアイリスの事は自分の姉だと思っていた、
それなのにアイリスと血が繋がっていないと知った途端アイリスを妙に意識しだしたりして・・・あれは不思議な感覚だった。
流石にその頃はまだアイリスに対する気持ちは恋心とは違った・・・アイリスを好きだと思ったのは何時だっただろうか・・・。

そう、確かあれは俺が7歳位の時。そろそろアイリスの婚約者を探すと言う事になって・・・急な話に俺は酷く動揺した。それまでは家族ならずっと一緒にいられると思っていた。・・・けど大人になりアイリスが結婚してしまったら離れ離れになってしまうと理解したその瞬間急に俺はそれならアイリスとたとえ他人になってしまったとしても大人になって結婚してずっと一緒にいられる方を選びたいと思ったんだ。多分あれが自分の気持ちを自覚した時だったんだろう。
それから俺はアイリスの婚約話を片っ端から潰しまくった相手が気に入らないと言う一点張りで。泣いて泣いて両親を困らせたな。(遠い目)
今考えたら無茶だったな・・・。

俺がそんな事をしなければアイリスがあんな歳まで婚約者無しでいることも無く、もっといい人と結婚出来ていだろう、あの屑と結婚する事になってしまったのは俺のせいだ。
だからアイリスには絶対に幸せになって貰いたい。そりゃあ俺がアイリスを幸せに出来ればそれが1番望ましい!
でもきっと、アイリスは俺を選ばない。
だからといって俺もそう簡単には諦められない。人生は何がどうなるか分からない、 もしかしたらアイリスが俺を選んでくれる事も極々少ない可能性だがあるかもしれない・・・俺はあと1年は絶対に諦めない。だからアイリス、残りの1年どうやって俺から逃げるか頑張って考えてね。
そしてその後はどうすれば自分が世界一幸せになれるか考えて欲しい。
「さて、今日もアイリスの所へ行こう」
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