bias: bent 貴方のために、嘘をつく。

帆足 じれ

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Anecdote 教育的指導 ☆ ⚠

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 ※各種ハラスメント的な描写があります。


 LR×D崩壊の契機となった“あの日”から×ヶ月。
 
 Information Systems Department情報システム部
 

「おい、×××の進捗、どうなってんだ」

「……あ、アガリアレプト部長、それが……」

「何だこれ。進んでねえじゃねえか。どういうつもりだ、てめえ」

「……っ、すみません。実は××で躓いてしまって……」

「は? とっかかりじゃねえか。てめえの指導者メンターは何してやがる!」

「その……人員が足りず、機能していなくて……」

「あー、クソ。そうかよ……だったら、もっと早く指示仰げよ、頭悪ぃな!」

「申し訳ありませんっ!」

 モブの心の声(うわ……相変わらずキツいな、アガリアレプト部長……)

「もういい。代われ、雑魚」

「はっ、はい」

 ガタガタッ

「──ほらよ、ここにテンプレ置いとくから、あとは自力でやれ。どうしてもわからねえ場合に限り相談しろ。つーか、放置すんじゃねえ。次、同じことしたら、仕置き部屋で百敲ひゃくたたきだからな」

「ありがとうございます! 本当に申し訳ありませんでしたあぁっ!!」

「うるせえよ、とっとと進めろ、カス」

「はいっ」

 モブ(以下略)(……ふう、終わった終わった。部長、メチャクチャ厳しいけど、何だかんだ面倒見良いんだよな……)

「あのぅ……部長ぉ?」

「何だ、おめえも何か躓いてんのか」

「や、違うんですけどぉ。今の言い方はちょっとヒドイと思うんですよぉ……」

「あ?」

 モブ(以下略)(うわ……アイツ、何、余計なこと言ってんの……放っておけば良いのに……)

「と言うかぁ、パワハラに当たるのではないかとぉ……。彼も反省してますしぃ、そこまで言う必要はないかとぉ……」

「死ね!」

 ゴキッ!

「んぎゅっ」

 モブ(あーあ……だから言わんこっちゃない……)

「アガリアレプト部長、また暴力を振るわれましたね」

「トゥクルカ……何でおめえ居んだよ、ウゼえな。ここの人間じゃねえヤツが出しゃばんな」

「いいえ。目の前で不当なことが起こったわけですから、捨て置けません」

 モブ(うわー、トゥクルカさん、ヤバイって……)

「ちっ、見てたんならわかんだろ。オレはこの見当違いなクソガキに教育的指導をしただけだ」

「お言葉ですが、今のは明らかに指導の範疇を超えています。これ以上、人が減れば組織が立ち行かなくなりますので、ご遠慮ください」

「確かに筋は通ってる。だがな、使えねえ“人罪”は間引くのが正解なんだよ。特に、不毛な主張で上司の時間を溶かすようなゴミは、グーパンでわからせるのが一番手っ取り早いんだ」

「はあ……そう仰ると思いました。暴力をセーブできないなら、せめてこちらをお使いください」

「あ? ピコハン……? てめえ、ナメてんのか」

「ナメてるのは部長のほうではありませんか?」

「……なんだと?」

 モブ(ヒイィ……何でそんな角が立つ発言を……と言うか、ピコハンどこから出したの……!?)

「これはLR×Dの存続に関わる問題です。所属している全会員の命運がかかっておりますので、引くつもりはありません」

 モブ(トゥクルカさん、おとこあり過ぎやろ……)

「……わかったよ。ったく、チビのくせに気合入ってんな」

 ピコッ!

「それはお互い様ですね」

「……てめえ、やっぱりナメてんな? コラ」

 ピコピコ! ポコーンッ!!

「全力は地味に痛いです。ピコハンの破損にも繋がりますので、次回からお控えください」

「生意気なガキだ。オレ様の寛大さに感謝しろよ」

「ご理解いただき感謝します」



 -----------------


 2日後。

「──部長。これは何ですか」

「あ? 何だよ」

「先日お渡ししたピコハンの重量が増していますね」

「……気のせいだろ」

「いえ。中に重りを詰めて打撃力を上げようとなさっているのはわかっています」

「…………」

「そんなこともあろうかと、今日はこちらをお持ちしました。ピコハンは回収させていただきます」

「次はハリセンかよ。締まらねえな」


 -----------------


 さらに2日後。

「──部長。これは何ですか」

「何でもねえよ」

「ハリセンの隙間に鉄板が挟まった状態で、厳重に固定されていますね。これでは実質、鉄扇じゃありませんか」

「うるせえな。そのままだと打撃力が弱過ぎて、躾にならねえんだよ」

「いい加減になさってください。怪我をさせたら本末転倒です」

「…………」

「はあ……。そんなこともあろうかと──」

「ばっ! おめえ、またくだらねえもん持って来てんじゃねえだろうな!」

「──どうぞ、ビニールハンマーです。中身の視認性が高い透明タイプを選択しました。今後、こちらのアイテム以外は使用禁止です。もちろん、拳も含めてです」

「……何が100tだ、クソが」

 ボンッ!

「いかがですか、使い心地は」

「こんなもんに使い心地もへったくれもねえよ」

 ボンボンボンッ!

「お気に召したようで何よりです」

「お気に召してねえわ……!」

 ボンボンボンボンッ!
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