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第11話 お嬢様誘拐事件 その1
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こうして、二人以外誰もいない廊下で、一組のカップルが成立した。その実情はかなり酷いと言わざるを得ないが、そんなことは誰も気付かないだろう。ここまでは陽の思惑通りの展開だったと言っていい。しかし、当の本人はというと・・・
「(ヤベー、コイツを仮にでも恋人にしたのはミスったかも。)」
計画が成功したにも関わらず、憂鬱な気分になっていた。なぜ陽がそんなことを考えているのか?答えは簡単。唯が今陽の右腕に、コアラの様とまではいかないが強く抱きついているため、かなり煩わしいからだ。
「えへへー♪ 陽君、陽君、陽君、陽君、陽君・・・」
「(うわー、マジドン引きなんですけど・・・。つか、早く離れろよ。)」
唯はいつにも増して上機嫌である。それもそのはず、積年の恋が叶ったのだ。何度もやめようと思った。何度もつまずきそうになった。それでも彼女はあきらめなかった。なぜか?彼女は誰よりも玻座間 陽のことが好きだったからだ。彼女にとって、太陽のような存在だったからだ。だから、今彼女はこうして夢を叶えて、幸せに包まれている。人によっては、サクセスストーリーというかもしれない。
「(やっと、やっと・・・!陽君が私のモノになった・・・!正直、あとは陽君との間にこ、子供が出来れば、思い残すことはないかな。)」
唯はもうほとんど現世での生きる目的を叶えた。そう思っている。まぁ、陽のことしか考えていなかったのだから、ある意味当然とも言えるだろう。
「(ったく、オマエは黙ってATMになってるだけでいいんだよ。これだから、メンヘラストーカーは。僕に気安く触れていいと誰がいったよ?あぁん!?)」
まぁ、相手の方は微塵も唯に靡いていないのが、悲しいところだが。それにしても、コイツはガチで自分のことしか考えていない。ここまで自己中っていうのは、逆にスゴイ。一体自分はどこまで偉大な存在だと思い上がっているのか?気になるところだ。
「陽君、そろそろ教室に戻ろー?高城さんが心配してるかもしれないし・・・。」
「ああ、そうだね、高城さんを心配させるのは僕としても忍びないし、教室に戻るか。(ここまで時間かかったのは全部オマエの所為だがな。)」
僕は悪くない。そういって、全ての責任を相手に擦りつける男、玻座間 陽。果たして、どこまで突き詰めていったらそこまでの自己中になれるのか?それは自己中マスターの彼のみぞ知ることだろう。
・・・こうして、なんやかんやいろいろあったが、彼らは教室に戻ることにした。
************************
「ごめん、高城さん。待たせたね。(僕に待たせてもらえるなんて、オマエはなんて幸せ者なんだろうなぁ?せいぜい、感謝してくれよ?)」
オマエはどこからの目線で言っているんだ。仮にも、相手は高城財閥のお嬢様だぞ?無礼にも程がある。
「構いませんわ。それで、私のお誘い。乗ってくださるのかしら?」
「ええ。喜んで、引き受けさせていただきます。ただ、失礼ですが、報酬とはどのようなモノなんでしょう?(報酬がクソだったら、わかってるんだろーな?)」
どうやら陽は、終始報酬のことを考えていたようだ。相変わらず、ブレない男である。
「本来、安易に学生に渡すものでないのは承知の上ですが、金銭でどうかしら?」
「(お金キターーーーーーーーーーー!!!!!!!)
・・・ええ、構いません。もし無事に依頼を達成したら、学生の身ではありますが、有り難く頂戴させていただきます。」
「話が早くて助かりますわ。では、放課後私の迎えの車が来るので、その時一緒に私の家に来ていただきますわね?」
「分かりました。・・・あと、僕だけでなく、朝倉 唯も行っていいでしょうか?」
陽はそう言って、今も右腕にひっついている唯を優しげ?に見た。
「朝倉さんもですか?もちろん、構いませんわ。ですが、先程からあまり乗り気ではなかったのでは?」
高城は先程から全く会話に参加してこない唯は、きっと今回のことに乗り気ではなかった。と、勝手に自己解釈していたらしい。
「確かにさっきはあまり乗り気ではなかったですが、陽君が参加するとなれば、話は別です。私も参加します。」
「そうですか・・・。玻座間君が参加するからですか。そういえば、今もずっと体を密着させるぐらい仲がよろしいのですわね?」
「ええ!そうです!陽君と私はラブラブですから!!」
陽は誰にも渡さない。私のモノだ。そう聞こえて来そうなほど、唯は力強く宣言した。
「そうですか、羨ましい限りですわ。」
高城は心底羨ましい、そう思った。高城はこう見えても、ロマンチストである。だから、自分もなんとなく恋愛をしてみたいと常日頃思い続けている。だからこそなのか、目の前のカップルを見て、ふといつか自分もこんな風に運命の人に会えるだろか?いいや、会ってみせる。と、誰に言われるまでもなく、決心した。
まぁ、そんな高城の思いとは裏腹に、カップルの片割れはというと・・・
「(ひぇぇぇ、もうヤダコイツ。助けて、ドラ⚫️モン!!!!!)」
自 業 自 得 だ よ 。
「(ヤベー、コイツを仮にでも恋人にしたのはミスったかも。)」
計画が成功したにも関わらず、憂鬱な気分になっていた。なぜ陽がそんなことを考えているのか?答えは簡単。唯が今陽の右腕に、コアラの様とまではいかないが強く抱きついているため、かなり煩わしいからだ。
「えへへー♪ 陽君、陽君、陽君、陽君、陽君・・・」
「(うわー、マジドン引きなんですけど・・・。つか、早く離れろよ。)」
唯はいつにも増して上機嫌である。それもそのはず、積年の恋が叶ったのだ。何度もやめようと思った。何度もつまずきそうになった。それでも彼女はあきらめなかった。なぜか?彼女は誰よりも玻座間 陽のことが好きだったからだ。彼女にとって、太陽のような存在だったからだ。だから、今彼女はこうして夢を叶えて、幸せに包まれている。人によっては、サクセスストーリーというかもしれない。
「(やっと、やっと・・・!陽君が私のモノになった・・・!正直、あとは陽君との間にこ、子供が出来れば、思い残すことはないかな。)」
唯はもうほとんど現世での生きる目的を叶えた。そう思っている。まぁ、陽のことしか考えていなかったのだから、ある意味当然とも言えるだろう。
「(ったく、オマエは黙ってATMになってるだけでいいんだよ。これだから、メンヘラストーカーは。僕に気安く触れていいと誰がいったよ?あぁん!?)」
まぁ、相手の方は微塵も唯に靡いていないのが、悲しいところだが。それにしても、コイツはガチで自分のことしか考えていない。ここまで自己中っていうのは、逆にスゴイ。一体自分はどこまで偉大な存在だと思い上がっているのか?気になるところだ。
「陽君、そろそろ教室に戻ろー?高城さんが心配してるかもしれないし・・・。」
「ああ、そうだね、高城さんを心配させるのは僕としても忍びないし、教室に戻るか。(ここまで時間かかったのは全部オマエの所為だがな。)」
僕は悪くない。そういって、全ての責任を相手に擦りつける男、玻座間 陽。果たして、どこまで突き詰めていったらそこまでの自己中になれるのか?それは自己中マスターの彼のみぞ知ることだろう。
・・・こうして、なんやかんやいろいろあったが、彼らは教室に戻ることにした。
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「ごめん、高城さん。待たせたね。(僕に待たせてもらえるなんて、オマエはなんて幸せ者なんだろうなぁ?せいぜい、感謝してくれよ?)」
オマエはどこからの目線で言っているんだ。仮にも、相手は高城財閥のお嬢様だぞ?無礼にも程がある。
「構いませんわ。それで、私のお誘い。乗ってくださるのかしら?」
「ええ。喜んで、引き受けさせていただきます。ただ、失礼ですが、報酬とはどのようなモノなんでしょう?(報酬がクソだったら、わかってるんだろーな?)」
どうやら陽は、終始報酬のことを考えていたようだ。相変わらず、ブレない男である。
「本来、安易に学生に渡すものでないのは承知の上ですが、金銭でどうかしら?」
「(お金キターーーーーーーーーーー!!!!!!!)
・・・ええ、構いません。もし無事に依頼を達成したら、学生の身ではありますが、有り難く頂戴させていただきます。」
「話が早くて助かりますわ。では、放課後私の迎えの車が来るので、その時一緒に私の家に来ていただきますわね?」
「分かりました。・・・あと、僕だけでなく、朝倉 唯も行っていいでしょうか?」
陽はそう言って、今も右腕にひっついている唯を優しげ?に見た。
「朝倉さんもですか?もちろん、構いませんわ。ですが、先程からあまり乗り気ではなかったのでは?」
高城は先程から全く会話に参加してこない唯は、きっと今回のことに乗り気ではなかった。と、勝手に自己解釈していたらしい。
「確かにさっきはあまり乗り気ではなかったですが、陽君が参加するとなれば、話は別です。私も参加します。」
「そうですか・・・。玻座間君が参加するからですか。そういえば、今もずっと体を密着させるぐらい仲がよろしいのですわね?」
「ええ!そうです!陽君と私はラブラブですから!!」
陽は誰にも渡さない。私のモノだ。そう聞こえて来そうなほど、唯は力強く宣言した。
「そうですか、羨ましい限りですわ。」
高城は心底羨ましい、そう思った。高城はこう見えても、ロマンチストである。だから、自分もなんとなく恋愛をしてみたいと常日頃思い続けている。だからこそなのか、目の前のカップルを見て、ふといつか自分もこんな風に運命の人に会えるだろか?いいや、会ってみせる。と、誰に言われるまでもなく、決心した。
まぁ、そんな高城の思いとは裏腹に、カップルの片割れはというと・・・
「(ひぇぇぇ、もうヤダコイツ。助けて、ドラ⚫️モン!!!!!)」
自 業 自 得 だ よ 。
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