桃色人形の館 〜凌辱されたラブドール〜

田中くりまんじゅう(しゃち)

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5「陵辱されたラブドール」

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 次の日も私はここへ来た。村外れの館……。そうだな、人形館とでも呼ぼうか。ちなみに今日はエリカはいない。一応彼女の部屋のドアをノックしたのだが、返事はないし、ノブを回そうとしたけれど鍵がかかっているしで、一人でのこのこやって来たわけだ。まあいいさ。せいぜい美味しい思いをさせてもらおう。
 館の中を歩き回り、昨日と同じ部屋を開ける。そこには昨日と同じように人形たちがいた。若い女、熟した女、太った女、痩せた女、なんでもござれだ。

「人の形をしたモノとまぐわってはならん。死よりも恐ろしいことが起こるぞ!」

 なんだ!? 今、確かに聞こえた。あの時の物乞いの声だ。しかし周りを見回しても誰もいない。また幻聴か? 私は大丈夫だろうか……。いいや、気にしないでおこう。さっさとやってしまいたい。
 私は用意してきた黒いリュックを背中から下ろし、懐中電灯で照らしながら中身をまさぐる。……あった、手錠だ。
 そして昨日口内射精した少女のラブドールを探し当て、館の中の寝室まで運ぶ。それにしても意外と人形は重く、運ぶのに手間取った。
 ーーしかし美しい。昨日は暗くてよくわからなかったが、今日は月明かりで人形の美しい造形が隅々まで良く見える。栗色の髪に黒い瞳。顔は小さく、身体は白くしなやかで、手は細く、握ったら壊れてしまいそうだ。

「壊してしまいたいんだけどな」

 唇の端を歪めてくっくと笑いながら、人形の両手を後ろに回し、手錠をはめる。

「こういうのは趣向が大事だ」

 ポケットから取り出したナイフで、人形の両目を切りつける。そうすると二つの瞳は真っ二つに割れて、整った美しい顔はみる影もなくなった。
 それを眺めて私はにやあと笑う。

「何も見えない。風景を映す両の瞳はもう無い。手も自由に動かせない。俺に自由にされる女の人形がある」

 私は人形の髪を強引に掴み、匂いを嗅ぐ。人形のくせに、香水の香りがする。ーーそしてなぜだろう、温度を感じる。ちょうど人間の体温くらいの……。いやいやそんな訳はない、人形だ、ラブドールだ、生き物じゃないんだぞ。
 それから人形をベッドにうつ伏せに寝かせ、尻の方に回り、股を広げさせる。股間には隠毛が生えていて、秘部を隠していた。ところで私はパイパンが好きだ。なのでナイフで陰毛を剃ってしまう。多少まだ毛は残っているが、いいとしよう。
 そして人形の肌を撫でる。その指に剃り残した毛がチクチクと当たると、私は人間の形をしたものを自由に支配できる快感を感じた。
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