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蒼い約束
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「スッゲー、楽しいんだぜ。グラウンドの空なんか、『これでもかッ』ってくらい蒼くてさ、広くて。ワーワー歓声が聞こえて、まるで『お祭り』騒ぎなの! そん中を走ったらさ、風が遊ぶように体に絡まって、飛んでるみたいな感覚なんだぜッ」
なぁなぁ、と隆哉の袖を引っ張る彬に「知ってるよ」と呆れた声が返る。その二人を眺めて、クスリと秀行が笑みを零した。
「いいじゃん、行けば。全国」
言った秀行に、彬が「だろ?」とはしゃぎ出す。硝子の瞳で秀行を見遣った隆哉が、不満げに呟いた。
「俺に、サッカーやれって言うの?」
「だって。遺して逝ったんだろ? お前等二人の『命の恩人』が、夢をさ」
「まあ、そうだけど」
「じゃあ……」
微笑んだ秀行の言葉を継いで、彬がグッと拳を突き出す。
「じゃ、やろう。全国行こうぜ!」
「一緒に?」
「ああ! 当然」
そうさ。一緒に行こう、二人、いや三人で。行けない訳がねぇ。だって俺達は、黄金なんだから。
――なぁ? 俊介。
なぁなぁ、と隆哉の袖を引っ張る彬に「知ってるよ」と呆れた声が返る。その二人を眺めて、クスリと秀行が笑みを零した。
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「俺に、サッカーやれって言うの?」
「だって。遺して逝ったんだろ? お前等二人の『命の恩人』が、夢をさ」
「まあ、そうだけど」
「じゃあ……」
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「じゃ、やろう。全国行こうぜ!」
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