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第十二章 指名依頼
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「大変です、コーヘーさん! 私たちに指名依頼が来たですよっ!」
その日、再生屋の入り口を勢いよく開けて、チェルシーが店内に飛び込んで来た。
その姿に一瞥をくれると、佐敷瞳子は疲れたように溜め息を吐く。
「今いない…毎度ありがとう、ございました」
「ちょちょっ…待つです、トーコさん。いないなら待たせて欲しいですー」
慌てたチェルシーが、レジ台に座る佐敷瞳子へと駆け寄ってきた。
「冷やかしは…ご遠慮ください」
「分かった、分かったですー。何か買うですー!」
「おー、チェルシーいらっしゃい。ホントいつも元気だなー」
そのとき声を聞きつけた神木公平が、ひょいと店の奥から顔を覗かせる。
「なあ…っ、コーヘーさん⁉︎」
同時にチェルシーが、目を白黒させて素っ頓狂な声をあげた。
「トーコさん、一体どーいう事です⁉︎ コーヘーさんは今いないって…?」
「……居るの、忘れてた」
佐敷瞳子は再び溜め息を吐くと、顔を背けながらボソッと呟く。
「コーヘー、姿を見せるのが早すぎさね」
そのときメイが二階から下りてきて、神木公平の背中をポンと叩いた。
「えっ…と?」
「せっかくトーコがセールストークを頑張ってたのに、アンタが邪魔をしたんさね。もう少しでお買い上げいただけるとこだったのに、残念だよ」
「ええっ⁉︎」
メイからニヤニヤとした顔を向けられ、神木公平は慌てて佐敷瞳子に頭を下げる。
「悪りぃ、瞳子。俺、全然気付かなくって…」
「大丈夫、気にしないで。また次の機会に…頑張るから」
「うおおいっ! ちょっと待つですーっ!」
そのときチェルシーが、大きな声を張り上げた。
「次なんて二度と無いですー! 私はもう絶対ゼッタイ騙されないですー!」
~~~
「それで…結局、何の用?」
「そうでした! 指名依頼ですー!」
佐敷瞳子に促され、思い出したようにチェルシーがバンとレジ台を叩いた。
「王宮魔法士のレティス様から、私たちに依頼が来たんですー!」
「レティス様?」
初めて聞く名前に、神木公平が小首を傾げる。
「レティス様を知らないですか⁉︎」
「そんなに有名人なのか?」
「若くして、王宮魔法士団の筆頭にまで昇り詰めた天才さね。あまり表には出て来ないから、あくまで噂程度だけどね」
そのとき困り顔の神木公平に、メイが横から助け船を出した。
「はいですー! でもきっと素敵な人に違いないと皆んな噂してるですー」
キラキラと瞳を輝かせるチェルシーを見て、神木公平が小さく頷く。
「要は、謎のアイドルか」
「それで…そのレティス様が、一体何の用?」
そのとき佐敷瞳子が、どこ吹く風でボソッと呟く。
「ああえっと…何でも明日、王宮から遣いの人が来るとかで、朝には本部に集まるようにお母さ…本部長に言われてるですー」
言われてチェルシーが、ハッとした表情で両手をパンと叩き合わせた。
その日、再生屋の入り口を勢いよく開けて、チェルシーが店内に飛び込んで来た。
その姿に一瞥をくれると、佐敷瞳子は疲れたように溜め息を吐く。
「今いない…毎度ありがとう、ございました」
「ちょちょっ…待つです、トーコさん。いないなら待たせて欲しいですー」
慌てたチェルシーが、レジ台に座る佐敷瞳子へと駆け寄ってきた。
「冷やかしは…ご遠慮ください」
「分かった、分かったですー。何か買うですー!」
「おー、チェルシーいらっしゃい。ホントいつも元気だなー」
そのとき声を聞きつけた神木公平が、ひょいと店の奥から顔を覗かせる。
「なあ…っ、コーヘーさん⁉︎」
同時にチェルシーが、目を白黒させて素っ頓狂な声をあげた。
「トーコさん、一体どーいう事です⁉︎ コーヘーさんは今いないって…?」
「……居るの、忘れてた」
佐敷瞳子は再び溜め息を吐くと、顔を背けながらボソッと呟く。
「コーヘー、姿を見せるのが早すぎさね」
そのときメイが二階から下りてきて、神木公平の背中をポンと叩いた。
「えっ…と?」
「せっかくトーコがセールストークを頑張ってたのに、アンタが邪魔をしたんさね。もう少しでお買い上げいただけるとこだったのに、残念だよ」
「ええっ⁉︎」
メイからニヤニヤとした顔を向けられ、神木公平は慌てて佐敷瞳子に頭を下げる。
「悪りぃ、瞳子。俺、全然気付かなくって…」
「大丈夫、気にしないで。また次の機会に…頑張るから」
「うおおいっ! ちょっと待つですーっ!」
そのときチェルシーが、大きな声を張り上げた。
「次なんて二度と無いですー! 私はもう絶対ゼッタイ騙されないですー!」
~~~
「それで…結局、何の用?」
「そうでした! 指名依頼ですー!」
佐敷瞳子に促され、思い出したようにチェルシーがバンとレジ台を叩いた。
「王宮魔法士のレティス様から、私たちに依頼が来たんですー!」
「レティス様?」
初めて聞く名前に、神木公平が小首を傾げる。
「レティス様を知らないですか⁉︎」
「そんなに有名人なのか?」
「若くして、王宮魔法士団の筆頭にまで昇り詰めた天才さね。あまり表には出て来ないから、あくまで噂程度だけどね」
そのとき困り顔の神木公平に、メイが横から助け船を出した。
「はいですー! でもきっと素敵な人に違いないと皆んな噂してるですー」
キラキラと瞳を輝かせるチェルシーを見て、神木公平が小さく頷く。
「要は、謎のアイドルか」
「それで…そのレティス様が、一体何の用?」
そのとき佐敷瞳子が、どこ吹く風でボソッと呟く。
「ああえっと…何でも明日、王宮から遣いの人が来るとかで、朝には本部に集まるようにお母さ…本部長に言われてるですー」
言われてチェルシーが、ハッとした表情で両手をパンと叩き合わせた。
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