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ダンの冷酷※
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「遺言状は偽物だ」
ダンは言い切った。
いつものように佐官の軍服で執務室に現れたダンは、ソファに腰かけて、首元を緩めている。
ダンの断言も当然のこと。娘のアン王女に会うこともできないほどに深刻な病状だったリチャード国王が、遺言状を残せるとも思えない。
パメラ妃とジョージ国王の捏造であることは誰の目にも明らかだった。
それを太皇太后の名を持ち出すことで、誰も捏造を言い出せなくなった。それに貴族議会はジョージ国王を歓迎している。
アミーユに、ダンが命令する。
「お前は、ダニエル国王の臣下として、パメラとジョージを殺せ」
パメラ妃とジョージ国王を……俺が、殺す…………?
アミーユはダンに渡しかけたウイスキーグラスを取り落とす。ダンはそれをうまくキャッチして、一口煽った。
「いゃだッ、そんなの、しないっ」
アミーユは悲鳴のような声を上げた。後ずさり逃げようとするも、手首をダンに捕まえられる。ダンはソファから立ち上がると、アミーユを逃さないように腰を抱え込む。
「アミーユ、誰も死なずにことが済むはずがない」
ダンは言い捨てた。怖いほどに冷たい顔をしている。
アミーユは、瞼を苦し気に震わせている。
「アミーユ? こっち向いて?」
アミーユと目を合わせた途端に、ダンは怖い顔から優しい顔になる。眉尻の下がった顔。
だが、もうダンの中身を知っているアミーユは、その顔には騙されない。
「いやっ、いやっ」
アミーユはガタガタと震えて、逃げようともがく。
それを抑え込んで、ダンは優しい声で、甘く囁く。
「お前は、自ら手を下す必要はない。ただ命令すればいい」
「そんな、そんなのしない。絶対にできない。いやだ、お、れは、やらない」
逃げようとするアミーユをダンは放さない。
「大丈夫だよ、アミーユ」
「いやだ、いやっ」
そんなアミーユを、ダンは強引に、ベッドに押し込んだ。背中から抱え込む。
ダンは宥めるようにアミーユの耳に囁きかける。
「どのみち、パメラは生かしてはおけない。パメラこそが王室の頽廃の象徴だ。アミーユ、それくらいはわかるね?」
「いや、いやだ、できない……。俺にパメラ妃は殺せない、殺したくない」
「そうか、お前はパメラに情を抱いてるんだね?」
優しい問いかけに、アミーユはうなずいた。
「パメラには、お前が情を抱くほどの価値はない。あの人は、恐ろしい人なんだよ」
アミーユは首を横に振る。
「ち、ちがう。あの方は遺言状を作ったかもしれないけど、遺言はリチャード国王のご意思に反するとも思えない。遺言自体は正当なものかもしれない。殺すほどのことじゃない」
「パメラはただ遺言状をでっち上げただけじゃない」
「え………?」
「教えよう。アミーユがせっかくクーデターを起こしてくれたのに、リチャードの居場所を探し出せなかった理由を」
ダンは優しい声で恐ろしい話を聞かせる。ダンは聞かせながら、アミーユのシャツのボタンをはずしていく。素早く脱がせて、肌にたどり着くと、胸の突起をいたぶりはじめる。
「あっ……、ダン、やめ……、うぅ、あっ、やっ」
「リチャードはすでにこの世にいなかったんだ」
「ええっ? あっ、ダン、いやっ、はな、はなしてっ」
ダンはアミーユの両腕を片手で封じて、もう片手でアミーユの体をまさぐる。
「リチャードは、サースデン出立の危篤のときに亡くなっていたんだ」
「ええっ? ………あっ、うぅっ……」
「パメラはね、リチャードの死を隠していたんだ」
「ダン、やっ、やめ、いやっ、うぅ……っ…んぁ、あぁっ」
「すべてはジョージを王座に就かせるために」
アミーユの頭の中で真実が組みあがる。
ああ、ああ!
なんてことだ……!
王太子では次の国王を指名することができない。ジョージを次期国王とするには、リチャード王太子は国王になって、国王の名で遺言状を残さなければダニエルの王位は覆せない。
老国王の死まで、リチャード王太子の死を隠し通す。リチャード国王となったあと、即位式のお披露目までに亡くなったことにする。なぜなら、お披露目する肉体はもうどこにもないのだから。
「いやっ、うそだうそだ、そんなのうそだ」
逃げようともがくアミーユをダンはいとも簡単に抑え込み、その体をなぶる。指で体内をまさぐる。知りぬいた体をいいようにもてあそぶ。
「うそだっ、っ…んぁ、あぁっ、はぁ、あっ……」
「アミーユ、真実を見ろ。リチャードの棺を開けられなかったのは、国王の尊厳のためじゃない、中が空だったからだ」
アン王女は空の棺の前で泣いていたことになる。
アン王女は、父親に会いたがっていたが、病状が重くて許されなかった。しかし、本当は、すでにリチャード王太子は死んでいたのだ。
ダンは言い切った。
いつものように佐官の軍服で執務室に現れたダンは、ソファに腰かけて、首元を緩めている。
ダンの断言も当然のこと。娘のアン王女に会うこともできないほどに深刻な病状だったリチャード国王が、遺言状を残せるとも思えない。
パメラ妃とジョージ国王の捏造であることは誰の目にも明らかだった。
それを太皇太后の名を持ち出すことで、誰も捏造を言い出せなくなった。それに貴族議会はジョージ国王を歓迎している。
アミーユに、ダンが命令する。
「お前は、ダニエル国王の臣下として、パメラとジョージを殺せ」
パメラ妃とジョージ国王を……俺が、殺す…………?
アミーユはダンに渡しかけたウイスキーグラスを取り落とす。ダンはそれをうまくキャッチして、一口煽った。
「いゃだッ、そんなの、しないっ」
アミーユは悲鳴のような声を上げた。後ずさり逃げようとするも、手首をダンに捕まえられる。ダンはソファから立ち上がると、アミーユを逃さないように腰を抱え込む。
「アミーユ、誰も死なずにことが済むはずがない」
ダンは言い捨てた。怖いほどに冷たい顔をしている。
アミーユは、瞼を苦し気に震わせている。
「アミーユ? こっち向いて?」
アミーユと目を合わせた途端に、ダンは怖い顔から優しい顔になる。眉尻の下がった顔。
だが、もうダンの中身を知っているアミーユは、その顔には騙されない。
「いやっ、いやっ」
アミーユはガタガタと震えて、逃げようともがく。
それを抑え込んで、ダンは優しい声で、甘く囁く。
「お前は、自ら手を下す必要はない。ただ命令すればいい」
「そんな、そんなのしない。絶対にできない。いやだ、お、れは、やらない」
逃げようとするアミーユをダンは放さない。
「大丈夫だよ、アミーユ」
「いやだ、いやっ」
そんなアミーユを、ダンは強引に、ベッドに押し込んだ。背中から抱え込む。
ダンは宥めるようにアミーユの耳に囁きかける。
「どのみち、パメラは生かしてはおけない。パメラこそが王室の頽廃の象徴だ。アミーユ、それくらいはわかるね?」
「いや、いやだ、できない……。俺にパメラ妃は殺せない、殺したくない」
「そうか、お前はパメラに情を抱いてるんだね?」
優しい問いかけに、アミーユはうなずいた。
「パメラには、お前が情を抱くほどの価値はない。あの人は、恐ろしい人なんだよ」
アミーユは首を横に振る。
「ち、ちがう。あの方は遺言状を作ったかもしれないけど、遺言はリチャード国王のご意思に反するとも思えない。遺言自体は正当なものかもしれない。殺すほどのことじゃない」
「パメラはただ遺言状をでっち上げただけじゃない」
「え………?」
「教えよう。アミーユがせっかくクーデターを起こしてくれたのに、リチャードの居場所を探し出せなかった理由を」
ダンは優しい声で恐ろしい話を聞かせる。ダンは聞かせながら、アミーユのシャツのボタンをはずしていく。素早く脱がせて、肌にたどり着くと、胸の突起をいたぶりはじめる。
「あっ……、ダン、やめ……、うぅ、あっ、やっ」
「リチャードはすでにこの世にいなかったんだ」
「ええっ? あっ、ダン、いやっ、はな、はなしてっ」
ダンはアミーユの両腕を片手で封じて、もう片手でアミーユの体をまさぐる。
「リチャードは、サースデン出立の危篤のときに亡くなっていたんだ」
「ええっ? ………あっ、うぅっ……」
「パメラはね、リチャードの死を隠していたんだ」
「ダン、やっ、やめ、いやっ、うぅ……っ…んぁ、あぁっ」
「すべてはジョージを王座に就かせるために」
アミーユの頭の中で真実が組みあがる。
ああ、ああ!
なんてことだ……!
王太子では次の国王を指名することができない。ジョージを次期国王とするには、リチャード王太子は国王になって、国王の名で遺言状を残さなければダニエルの王位は覆せない。
老国王の死まで、リチャード王太子の死を隠し通す。リチャード国王となったあと、即位式のお披露目までに亡くなったことにする。なぜなら、お披露目する肉体はもうどこにもないのだから。
「いやっ、うそだうそだ、そんなのうそだ」
逃げようともがくアミーユをダンはいとも簡単に抑え込み、その体をなぶる。指で体内をまさぐる。知りぬいた体をいいようにもてあそぶ。
「うそだっ、っ…んぁ、あぁっ、はぁ、あっ……」
「アミーユ、真実を見ろ。リチャードの棺を開けられなかったのは、国王の尊厳のためじゃない、中が空だったからだ」
アン王女は空の棺の前で泣いていたことになる。
アン王女は、父親に会いたがっていたが、病状が重くて許されなかった。しかし、本当は、すでにリチャード王太子は死んでいたのだ。
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