玉座の檻

萌於カク

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青髭宰相2※

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 青髭宰相は、床に倒れ込むアミーユの髪を掴んで引っ張り上げると、顔を抑え込んだ。青髭で囲われた唇をアミーユに近づける。

 ねっとりとざらついた舌がアミーユの口内に侵入してきた。青髭がゾリゾリとして背筋を震わせた。
 いや………、いやだ…………。
 宰相は舌で、アミーユの頬の内側と歯茎をなぞる。

 宰相は、歯を固く閉ざしたアミーユの頬を片手で抑えて、唇の隙間から「力を抜けっ」と怒鳴った。
 アミーユがぶるっと肩を震わせて、上半身を預けると、腰を抱いて覆いかぶさる。

 美しい金髪碧眼が猛牛のような男に食らわれている。

 宰相の鼻息は荒く、アミーユに覆いかぶさり、アミーユの舌をズッズッとすする。
 宰相は、アミーユの舌を甘い果実か何かのように堪能して吸い上げる。
 宰相の舌は異様に長く、アミーユの喉奥まで侵入してきた。

「んっ……」

 アミーユは喉を犯されて息が詰まる。喉をグニグニと舌で荒らされる。

「んっ、むぅっ」

 アミーユの苦しそうな声を、宰相は目を細めて愉しんでいる。喉を宰相の舌先でなぶられて、アミーユはえずいて、涙がにじんできた。

 唇がやっと離れると青髭宰相は、アミーユを床に突き倒した。親衛隊に命令する。

「こいつを裸に剥け。敷布を持ってこい。ここでやる。こいつが俺の下でよがり鳴く姿をお前らにも見せてやる」

 何と悪辣なことを。正気か…………!
 アミーユは床から、宰相をにらみ上げた。
 宰相は獲物をいたぶるような目つきで、アミーユを見下ろしている。
 アミーユがアデレートのほうを見れば、王座に座ったまま、涼しい顔で扇子を仰いでいる。

「早くしろ!」

 親衛隊士らは申し訳なさそうに目を背けながら、アミーユの衣服に手をかけたものの、そこから先には進めない。

「何をもたもたやってる!」

 青髭宰相は怒鳴って、アミーユにかがみこむと、軍服のボタンを引きちぎった。ボタンが大理石の床に当たって、金属音を立てた。

「早くしろ!」

 それでも隊士らが逡巡していると、青髭は近くに立っている親衛隊士をいきなり殴った。屈強な隊士が不意のことに後ろに吹っ飛ぶ。

 アミーユはそれを見て、うつむいた。そして、ゆるゆると片腕を袖から腕を抜き始めた。

 アミーユに忌々しそうな目を向けていた青髭は、片眼鏡をはずしてハンカチで磨くと、装着し直し、アミーユをじっくりと眺める。

 隊士らは、みな悔しげに顔を歪めていた。

 アミーユが最後の一枚に手をかけて動けなくなったところで、青髭宰相はまた拳を隊士に向けて振り上げた。
 アミーユは急いで、するりとその白い身体から抜いた。

『王の間』に、若い士官が一人だけ裸で立つという異様な事態になっていたが、その裸身は彫像のように美しく、非日常は不思議とその場に違和を与えない。

「リージュ大将、敷布に横になって、自分で両足を開くんだ。よく見えるようにな」

 その場が凍り付く。

「いいか、お前ら、目を背けるな。ちゃんと見とけ!」

 アミーユは立ち尽くしていた。いくらなんでもそんなことはできない。
 しかし、青髭が親衛隊士に向けて、拳を振り上げるのを見て、従うほかなかった。

 敷布に座り、両足を広げる。
 怒りと惨めさのあまり、アミーユの全身はぶるぶると震えはじめていた。
 アミーユは羞恥に震え、白い肌が次第に真っ赤に染まり、体温を感じさせる。その体温が、彫像を生身の肉体として色づかせる。
 アミーユの羞恥によって、『王の間』に背徳感が満ち始める。

「そうじゃない、仰向けになって寝て、足を両手で持って開くんだ。自分で穴をほぐさせてもいいんだぞ!」

 アミーユは目を見開いた後、ギュッと閉じた。
 上半身を後ろに倒し、両手で膝裏を持ち、脚を開いた。しかし、開き切ることはできず、ぶるぶると太ももを震わせている。

 アミーユの秘所は晒されてしまった。
 アミーユの奥歯からは、キシキシときしむ音が鳴っている。

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