魔女っ娘珍道中~薔薇の魔女は好き勝手に生きていきます~

にわかオタクと犬好き

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魔女っ娘、領主に会う

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  私は今、ある男性と向かい合って座っている。クルムの町があるスクライド辺境伯領の領主オルト=スクライド。
  何で私がそんな貴族と向かい合って座っているのかというと、話は3日前に遡る。





  ゴブリンキングを倒し、串焼き屋のオジさんのところに行ったあと、冒険者組合へと向かった私。
  組合に行く間、町の人から感謝された。知らない人から感謝されるのってなんか居心地が悪い。
  適当に返しながら冒険者組合へ入る。組合は町とは逆の反応だった。

「“黒薔薇”だ……」

「あれが……」

「ゴブリンキングをいとも容易く倒した……」

「俺は遠くから見てたぞ。物凄い大魔法でゴブリンを一掃してた」

「なんで“黒薔薇”なんだ?」

「お前、いつ来たんだ?」

「ついたのはついさっきだ。ゴブリンキングが出たって聞いてよ」

「そうか。じゃあ知らねえか。可愛い顔してるのに敵に容赦しねぇところから薔薇、黒は髪の色だな。誰が言いだしたかは知らねぇけどこの町の冒険者で“黒薔薇”を知らねぇ奴はいねぇよ」

  なんか変な渾名付けられてるし。なによ“黒薔薇”って。恥ずかしすぎるでしょ。冒険者たちの私を見る目から畏怖の色が見える。
  まぁ、気にしても仕方ないと思い直し、レミィのもとに向かう。

「お帰りなさいロゼ。今回は本当にありがとうございます」

  私の姿を見つけたレミィがこちらにやって来て頭を下げる。

「ただいま。とりあえず、ゴブリンキングとゴブリン500体は倒したよ。まだ巣に残ってるかもしれないから注意が必要だけど」

「それはこちらにお任せください。冒険者たちに依頼して偵察をします。ゴブリンキングの死体はどうしました?」

「あるよ。買い取ってくれる?」

「もちろんです。前にブラッドコングを査定したところに持って行ってもらえますか。その間に今回の報酬と一緒に用意しておきます」

「わかった」

  査定してもらって戻ると既に報酬が用意されていた。依頼の3000000シエルとゴブリンキングの死体の買い取り金額250000シエル、あとついでにゴブリンナイトは1体15000で5体買い取ってもらった。しめて3325000シエル。
  袋に金貨3枚、小金貨3枚、銀貨2枚に小銀貨5枚が入っているのを確認して指輪に収納する。
  今回は組合からの依頼ってことで2割引かれることはなかった。それと支部長は完全にダメになっちゃったみたい。
そんな簡単に組織のトップが使い物にならなくなるって大丈夫なんだろうか組合。まぁ組合にとって今回は運が悪かったってことかな。偵察がバレて攻められたんだもんね。王都の組合から新しい支部長が赴任してくるらしいけど、どうでもいいか。
  新しい支部長が来るまでレミィは忙しくなりそうだけど頑張ってほしい。
  そのあとはレミィと少しおしゃべりして宿に帰った。宿に帰るとアンナちゃんに抱きつかれた。どうやら心配していたらしい。アンナちゃんには何も言ってないのになんで知ってるんだろうと思ったらバートンさんが騒いでたのを聞いたらしい。大騒ぎしすぎだよあのオジさん。今度会ったらオシオキだね。
  部屋に戻って音楽を聞いたり、ポーションを作ったりしながら過ごした。
  次の日、食堂に行くと知らないオジさんが厨房に立っていた。アンナちゃんに聞くとアンナちゃんのお父さんらしい。隣町にいるときクルムの町の近くでゴブリンの巣が発見されたって話を聞いて飛んで帰って来たらしい。愛されてるね。
  アンナちゃんのお父さんの名前はトバルさん。厳つい顔で、冒険者にいそうな感じだなと思ってたら元冒険者なんだって。アナベルさんと結婚して宿屋を始めたらしい。改めて見るとホントに似てない。よかったねアンナちゃん、お母さん似で。
  まぁそれはさておき、朝ごはんを食べてるとき、宿屋に鎧を着込んだ男が3人入って来た。冒険者じゃない。揃いの鎧と剣を身につけてるからどこかの兵士だと思う。
  先頭に立つ偉そうな態度の男は食堂を見回して私を見つけるといやらしい目で私を舐め回すように見る。そして私のところまでやって来る。

「ふん、こんな小娘がゴブリンの大群を倒したとはな」

  初対面の相手に随分な物言いだ。こういう相手は無視するに限る。

「こっちを見ろ小娘」

  無視する私に男はあからさまに不機嫌になる。食堂で食事をしている者も私たちの雰囲気を感じてか静かにこちらの様子を見ている。
  アンナちゃんとアナベルさんは心配そうにこちらを見ているし、トバルさんはいつでも出れるようにスタンバイしている。
  食堂にいる町の人は私に対する態度を見て男を睨み、冒険者たちは私に絡んだこの男がどうなるのか好奇心半分、恐怖半分といったところ。男は私の向かいに座る。必然的に目が合う形になる。

「この私を無視するとは良い度胸だ。覚悟はあるんだろうな」

  なんか言ってるけど無視。こういう輩とは口をきいたが最後、めんどくさいことになるのは目に見えている。
  男が引き連れて来た他の2人は1人は呆れた顔でもう1人は店の雰囲気を感じ取り不安そうに男を見ている。てっきり取り巻きだと思っていたけど、もしかしたら違うかもしれない。無視し続ける私を見て、男は不敵に笑う。

「まぁいい。お前のような小娘はいつでも処分出来る。が、今回は貴様に伝言を預かって来ている」

  伝言?こいつ、誰かの使いで来たの?それにしては随分と偉そうだ。下手に出ろとは言わないけど、もう少し友好的にするものじゃないの?使者って。

「スクライド辺境伯領領主、オルト=スクライド様より貴様に召喚命令がでている。これより領都スクリアまで同行してもらう。貴様の為にわざわざ領主様が馬車を用意して下さった。その温情に感謝し、大人しくついてこい」

  領主の差し金か。クルムの町を見ていてそんなに悪い領主じゃないと思っていたが間違っていたらしい。そう考えていると食堂にいた町の人たちが声を上げる。

「お嬢ちゃんが何をしたっていうんだ!」

「そうだ!お嬢ちゃんは町を救ってくれた恩人だぞ!」

「お嬢ちゃんを連れて行くって言うなら俺たちが相手になってやる!」

  そう言いながら男たちに敵意の目を向けるお客さん。とは言え、食堂でいつも同じ顔を見かけるだけで話したことはなかったはずなのに……なんかくすぐったい気持ちになった。

「黙れ。これは領主様の命令である。貴様ら如きが何を言おうとも覆らん」

「そんなの横暴だ!」

「……貴様、誰に向かって口をきいている」

  男はそう言って剣を抜いて町の人に向ける。

「この私にナメた口をきいたことを後悔しろ」

  男が剣を振りかぶる。後ろにいた男たちが止めようと動き出す前に私は魔法を発動する。男の持っていた剣の刃が根元から折れ、床に落ちる。空間魔法の1つで剣と剣の柄を繋ぐ空間を斬り裂いた。なので折れたというよりは斬れたというほうが正しい。
  剣を持っていた男だけでなく、ここにいる私以外の全ての人間が何が起きたのかわかっていないようだ。ただ突然、剣の刃が床に落ちたようにしか見えなかっただろう。
  私は立ち上がり、呆然と自分の剣を見つめる男に歩み寄りその腕を掴んで店の外にぶん投げた。開きっぱなしのドアから外に飛んで行く男。食堂内にいる人間は全員目を丸くしている。
  私はゆっくりとした足取りで外に出る。そこには何が起きたのかわからずひっくり返ったままの男がいた。
  男は出てきた私を見て、起き上がる。

「貴様……何をしたのかわかっているのか?」

「……」

「この私にこんな真似をしてタダで済むと思っているのか!」

  激昂する男を町の人が何事かと見る。私は男の言葉に答えず、懐に飛び込み、鎧の上から男の腹を殴る。
鎧が砕け散り、私の拳が男の腹に突き刺さる。

「ぐふぇ!」

  汚い声を上げ、くの字に崩れ落ちる。手加減したつもりだったけど、思ったより力が入ったらしい。
  出てきた男の取り巻きが驚いている。しかし、食堂内にいた客たちはやっぱりという顔をしている。

「おお!!さすがお嬢ちゃんだ!」

「すげぇな!」

「スカッとしたぜ!」

  食堂内から出てきた客がそう言ったことで状況がよく呑み込めない町の人も私が悪い訳ではないと思ってくれたようだ。
  私は崩れ落ちた男の胸倉を掴み、取り巻きたちに放り投げる。慌てて走り寄る取り巻き。

「領主に伝えなさい」

  静かにしかし有無を言わさぬ声色で言う私に取り巻きたちは怯えながらこちらを見る。

「何の用かは知らないけど、二度とこういうカスを寄越すんじゃないってね。それとそいつが目を覚ましたら言っといて。次に私の前にその顔を見せたら二度と人前に出られない顔にしてやるから」

  取り巻きたちは千切れそうな勢いで首を縦に振り、気絶している男を抱えて帰っていった。さて、ご飯の続きだ~。
  私は食堂に戻って、途中だった朝ごはんを食べた。ちなみに後でバートンさんにあんまり問題を起こさないでくれとお小言をもらった。もちろんその後にオシオキはしておいたけど。
  で、そのあとまた使者が来て結局、私は領都まで連れてこられたわけ。






「この度は部下がとんだ失礼をしたようで、本当に申し訳なかった」

  突然、そう言って頭を下げる領主。まだ若く、30代位だろうか。身体つきから鍛えてるのがわかる。少なくとも前に来た偉そうな男よりは強そうだ。
  領主の謝罪を聞きながら私はそんなことを考えていた。

「謝罪はいいわ。それより私を呼んだ用件は?」

「うむ。今回、ゴブリンの大群を討伐し町を救ってくれた君へ感謝としてこちらを用意した。受け取ってくれ」

  そう言って側にいる執事に目配せする領主。執事は私の前に袋を置く。きっとお金だよねこれ。組合からもらってるからいらないんだけど。

「いらない。私にお金を渡す余裕があるなら町の防衛費にでも使ったら?あそこの町は治安維持するくらいしか兵がいないって聞いたけど」

「うむ。確かに何度かそういう話は上がっていたのだが、最近は魔物の大群なとが出なかったので他の町を優先していてな。後回しになってしまっていた。しかし今回のことで防衛体制を見直すことになったのでそちらに予算を回すということでまとまっている」

  そうなんだ。まぁしょっちゅう問題が起こる様なところを優先してしまうのはわかる。
  別にこれは私が口を出すことではない。ただお金を受け取らない口実に使っただけ。私は領主の前に袋を置く。

「だったら尚更このお金は受け取れないわ」

「そちらの予算はきちんと確保しているぞ?」

「それでもあって困ることはないでしょ」

「……そうか。君がそこまで言うのであれば無理強いは出来んな」

  領主はそう言って袋を執事に渡す。これで私への用件は終わったかな。

「もう帰っていい?」

「まぁ、そう急ぐな。君にお願いがあるんだ」

  立ち上がった私を制し、そう言う領主。

「……何?」

  聞かないと帰してくれなさそうな雰囲気なのでもう一度座り直す。

「私には12歳になる娘と5歳の息子がいてな。娘は王都の学院に通っている」

  学院……確か貴族の子どもたちが通う魔法とかを学ぶ場所だったはず。正式名は知らないけど、皆学院って呼んでる。とりあえず最後まで話を聞いてみる。

「娘の方は特に問題はないんだ。少し気位が高いところはあるが、学院の成績も優秀で友達も出来たらしい」

  娘の方はってことはお願いっていうのは息子に関してなんだろう。

「息子は来年、学院に通うことになっているんだが、その入学試験で魔法の試験がある」

  確か学院は完全実力主義で基準になる点数を超えられないと例えそれが王族だとしても入学を拒否されるらしい。そして歯切れの悪い領主の言葉から推測するに息子に魔法を教えろといったところかな。
  息子の魔法の実力が合格基準値に達してないとかそんなところだろう。

「君に息子の家庭教師をお願いできないかと思っているんだ」

  ほらやっぱり。なんとなく予想できる答えだったから別にいいけど、1つ疑問がある。

「なんで私なの?辺境伯なんだからそういうツテとかもあるんでしょう?娘の時の家庭教師とか」

「確かにそういうツテはある。娘と同じ者に頼んだのだが、息子の問題を解決出来なかったんだ」

「それを私が解決できると?」

「わからん。もしかしたらという程度のものだ。例え息子の問題を君が解決出来なかったとしてもそれで君に責任を押しつける気はない。ただ何とか解決してやりたいのだ。これは辺境伯というより父親としての我が儘なんだがね」

「……具体的にどういう問題なの?」

  魔法に関しての問題であれば解決できる可能性はある。でも具体的に何が問題なのかわからないと何もしようがない。

「……そうだな。実際に見てもらった方がいいだろう。息子のところに案内しよう。この時間なら訓練場にいるはずだ」

  領主はそう言って立ち上がり、ドアまで歩いていく。どうやら領主自ら案内してくれるらしい。それだけ息子が心配なのか……。
  とりあえずついて行ってみますか。




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