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第2話「異変」
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7月8日 レトスア皇国 首都アタラ 陸軍教育隊基地
「あの、ここ教育隊基地ですよね?何があるんですか?俺達はどうなるんですか?戦争が始まったのと何か関係あるんですよね?どうなんですか?」
ハイトは憲兵に基地へ連れてこられたという不安から安心できる情報を聞きたい為に思い付く限りの言葉を出していく
「貴様らは上に従えば良い。余計な事は喋らず正規部隊へ配属される心構えをしとけば良いだけだ」
「そんなこと言われても!」
「ちょっとハイト!もう止めなよ」
憲兵の言葉に更に言い返していくハイトだがセルカに止められる。
その後、車から下ろされ体育館に行けとの指示を受けたハイトらは体育館へ向かう。
体育館に着くなり整列されられた。
明日ここで会うはずだった同期の人間もいる。
そうこうしているとついこの間までハイトらの教官だった彼らが正面の舞台に立ち、話しだした。
「諸君らは!これより正規部隊へ配属され各部隊で活躍するだろう!あの訓練に続く訓練の日々を思いだし!これからの部隊での生活、訓練、戦闘に生かして欲しい!尚、この後に各員指示された通りに動く事!これは命令である。以上!!」
ざわついている。
明日の予定だったのが今日になり、しかもいきなり今から正規部隊へ配属される事になったのだ。
後に全員が指示された通りに動き全員が部隊へ配属された。
ハイトは第56歩兵小隊へ配属。セルカは後方支援中隊衛生科へ配属。
また、2人は同じ師団であり何気に2人とも内心喜んでいるのである。
「よーし、お前、え~っと」
「ハイトです。ハイト・ノベティです。」
「そうか!よろしくなハイト!俺はタース・アロック、ハイトが所属する事になった第56歩兵小隊所属の第1班の班長だ」
(陽気というか、そんな感じの人なのか?でもこれが班長とは頼りない気もする…)とハイトは思ったのだった
7月9日 ワタニ駐屯地ミーティング室
「お!おはよう!ハ…ハルト?君」
「ハイトです。おはようございます。タース班長」
(やっぱりこの人ダメな人じゃないか…)ハイトは朝から幻滅する
席に座ると小隊長がミーティング室に入ってきた。
入ってきた瞬間全員が席を立ち小隊長に対して敬礼する。
ハイトはこういった時に「全員が揃った動きをし敬礼をする」というのが堪らなく好きなのだ。
軍に入ったという実感、子供の頃憧れた場面に自分も入っている。それを感じるのだ。
「我々、というよりいきなり規模の大きい話だが、我々が所属する第2軍集団が本土から大陸へ移動する事となった。
明日より大陸への輸送が開始され、我々の第56歩兵小隊は明明後日に輸送船へ乗る事になっている。
また、勘づいている奴は何人かいるだろうが大陸に到着し次第、最前線へ移動し戦闘行動へ移る。
こちらから言うことは以上だ、何か質問はあるか?………無いな。
では自分の装備品の点検などは徹底してするように、以上!!」
小隊長が退出していく。
暫くして班長が口を開き出した。
「おーおーおー、俺達にお声が掛かるの早くねーか?なぁハイト君」
「はぁ…でも最前線では全ての戦闘に勝ったってそんな所に行く必要があるんですかね?兵站を圧迫するだけじゃないですか?」
「お?なんだハイト君、怖いのか?お?お?」
ハイトは戦争が始まったのであろう日から不安な時間しか過ごしていない。そもそも戦争が始まった実感が特に無いのだから当然かもしれないが…
第1班全員は全ての装備品を持ってグラウンドに集合し各自装備品の点検をしていた。
「なあ、君!ハイトだっけ?君さっき我々が最前線に行く必要があるのかって言ってたよね?」
いきなりハイトに話し掛けてきた彼はここまでかという様な小声だった
「え、なんですか?後、すみません、誰なんですか…ね」
何せ昨日、班で紹介があったのは班長のみだったのだ当時班長には時間がないからだと言われた。本当に何なのか。
「あぁ、僕はねエラム・ルミだよ。」
「分かりました。よろしくお願いします。で、さっきの話ってのは?」
「それはね、噂で流れてきたんだけど……いってぇ!」
エラムの頭にゲンコツが落ちたのだハイトはエラムの上を見る。すると居たのは班長だった。
「装備品点検、喋らずにやれよ?お前らの命を守る物でもあるんだからな!ハハハハハ」
ニッコリと笑っている班長も装備品の点検に戻る
7月12日 ワタニ港
「これより我々は!輸送船へ乗船する!航路の安全は海軍が保障してくれている!それでは、乗船!!」
小隊長がそう言い輸送船へ乗船する、それに続き次々と輸送船へ乗船していく。
「あっちに着いたらハイトは俺の後ろに常に居ろ、まだ班のメンバーに慣れてないだろ?それにしても、すまなかったな。俺達も急に言われて時間が無かったんだ。平時だったらハイトの配属祝いのパーティーを開くつもりだったんだがな。ハハッ」
「え?あ、はい。分かりました…」
初めて班長が班長らしく見えたハイトだった。
これより彼らは最前線へ行き彼らは「戦争」を経験する事となる。
「あの、ここ教育隊基地ですよね?何があるんですか?俺達はどうなるんですか?戦争が始まったのと何か関係あるんですよね?どうなんですか?」
ハイトは憲兵に基地へ連れてこられたという不安から安心できる情報を聞きたい為に思い付く限りの言葉を出していく
「貴様らは上に従えば良い。余計な事は喋らず正規部隊へ配属される心構えをしとけば良いだけだ」
「そんなこと言われても!」
「ちょっとハイト!もう止めなよ」
憲兵の言葉に更に言い返していくハイトだがセルカに止められる。
その後、車から下ろされ体育館に行けとの指示を受けたハイトらは体育館へ向かう。
体育館に着くなり整列されられた。
明日ここで会うはずだった同期の人間もいる。
そうこうしているとついこの間までハイトらの教官だった彼らが正面の舞台に立ち、話しだした。
「諸君らは!これより正規部隊へ配属され各部隊で活躍するだろう!あの訓練に続く訓練の日々を思いだし!これからの部隊での生活、訓練、戦闘に生かして欲しい!尚、この後に各員指示された通りに動く事!これは命令である。以上!!」
ざわついている。
明日の予定だったのが今日になり、しかもいきなり今から正規部隊へ配属される事になったのだ。
後に全員が指示された通りに動き全員が部隊へ配属された。
ハイトは第56歩兵小隊へ配属。セルカは後方支援中隊衛生科へ配属。
また、2人は同じ師団であり何気に2人とも内心喜んでいるのである。
「よーし、お前、え~っと」
「ハイトです。ハイト・ノベティです。」
「そうか!よろしくなハイト!俺はタース・アロック、ハイトが所属する事になった第56歩兵小隊所属の第1班の班長だ」
(陽気というか、そんな感じの人なのか?でもこれが班長とは頼りない気もする…)とハイトは思ったのだった
7月9日 ワタニ駐屯地ミーティング室
「お!おはよう!ハ…ハルト?君」
「ハイトです。おはようございます。タース班長」
(やっぱりこの人ダメな人じゃないか…)ハイトは朝から幻滅する
席に座ると小隊長がミーティング室に入ってきた。
入ってきた瞬間全員が席を立ち小隊長に対して敬礼する。
ハイトはこういった時に「全員が揃った動きをし敬礼をする」というのが堪らなく好きなのだ。
軍に入ったという実感、子供の頃憧れた場面に自分も入っている。それを感じるのだ。
「我々、というよりいきなり規模の大きい話だが、我々が所属する第2軍集団が本土から大陸へ移動する事となった。
明日より大陸への輸送が開始され、我々の第56歩兵小隊は明明後日に輸送船へ乗る事になっている。
また、勘づいている奴は何人かいるだろうが大陸に到着し次第、最前線へ移動し戦闘行動へ移る。
こちらから言うことは以上だ、何か質問はあるか?………無いな。
では自分の装備品の点検などは徹底してするように、以上!!」
小隊長が退出していく。
暫くして班長が口を開き出した。
「おーおーおー、俺達にお声が掛かるの早くねーか?なぁハイト君」
「はぁ…でも最前線では全ての戦闘に勝ったってそんな所に行く必要があるんですかね?兵站を圧迫するだけじゃないですか?」
「お?なんだハイト君、怖いのか?お?お?」
ハイトは戦争が始まったのであろう日から不安な時間しか過ごしていない。そもそも戦争が始まった実感が特に無いのだから当然かもしれないが…
第1班全員は全ての装備品を持ってグラウンドに集合し各自装備品の点検をしていた。
「なあ、君!ハイトだっけ?君さっき我々が最前線に行く必要があるのかって言ってたよね?」
いきなりハイトに話し掛けてきた彼はここまでかという様な小声だった
「え、なんですか?後、すみません、誰なんですか…ね」
何せ昨日、班で紹介があったのは班長のみだったのだ当時班長には時間がないからだと言われた。本当に何なのか。
「あぁ、僕はねエラム・ルミだよ。」
「分かりました。よろしくお願いします。で、さっきの話ってのは?」
「それはね、噂で流れてきたんだけど……いってぇ!」
エラムの頭にゲンコツが落ちたのだハイトはエラムの上を見る。すると居たのは班長だった。
「装備品点検、喋らずにやれよ?お前らの命を守る物でもあるんだからな!ハハハハハ」
ニッコリと笑っている班長も装備品の点検に戻る
7月12日 ワタニ港
「これより我々は!輸送船へ乗船する!航路の安全は海軍が保障してくれている!それでは、乗船!!」
小隊長がそう言い輸送船へ乗船する、それに続き次々と輸送船へ乗船していく。
「あっちに着いたらハイトは俺の後ろに常に居ろ、まだ班のメンバーに慣れてないだろ?それにしても、すまなかったな。俺達も急に言われて時間が無かったんだ。平時だったらハイトの配属祝いのパーティーを開くつもりだったんだがな。ハハッ」
「え?あ、はい。分かりました…」
初めて班長が班長らしく見えたハイトだった。
これより彼らは最前線へ行き彼らは「戦争」を経験する事となる。
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