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第7話「幹部のする事」
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7月20日 16:00サド要塞付近
「こりゃぁ~見れねぇなかなか景色だな」
「あぁ、あれだけ味方が殺されたんだ。ああなって当然さ。ザマァ見ろ!」
突撃前、王国陸軍兵士の大半が原型をとどめずに無茶苦茶になったサド要塞を見ていた。
「これより突撃を敢行する!これに際しエネール中将は我々に対し『諸君らだけが戦うのでは無い。私も諸君らと同じく戦っているのだ』と!
我々のみが突撃するわけではない!先の突撃でやられた味方の分もやり返そうではないか!」
「総員突撃用意! 突撃ィイーーーーー!!!!!」
「うぉぉおおおおおお!!!!!」
突撃部隊の指揮者は兵士らを鼓舞し突撃を命令、突撃部隊は全員が突撃を開始した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
同日 17:00 サド要塞付近 サド要塞攻略司令部
「なに?敵兵士がいないだと!?どういう事だ!」
エネールは天幕の中で声を荒らげた。
何と要塞内に皇国軍兵士が居なかったのだ。物の見事に皇国軍兵士のみが居なくなっていた。銃火器等は多くが放置されていたし、死体も放置されていた。
そして砲撃で破壊された地下通路は王国軍の捜索を非常に困難にしていた。
「捜索は続行、陣地の構築を急げ。後、総司令部に打電だ…」
エネールは椅子に深く腰掛け深刻そうな面持ちでそう言った。
その後王国軍総司令部へ打電が送られた。
内容は以下の物
「我、砲撃により要塞破壊後、突撃を敢行しこれを占領せり。
1.要塞内に敵の姿は一兵も見えず、現在捜索中。
2.要塞内に敵の放棄した武器弾薬を多数鹵獲するも機密文書、通信機、暗号解読書は発見されず、現在捜索中。
3.今回の突撃において我の損害無し。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
同日 15:35 サド要塞守備隊司令部
「砲撃が…止まった?直ぐに収容した兵をもど…」
「大変です!砲撃によって大半の出入口が塞がれています!」
室内が一瞬ざわつき幹部全員が一気に青ざめた顔になる。
大半の出入口が塞がれては砲撃で破壊されたここを守ることが出来ない。たとえ破壊されたとしても劣勢の皇国にとって周囲一帯を掌握出来るこの場所は何としてでも敵の手に渡してはならない。
そんな事はこの場にいる誰もが分かっていた。
そんな中でこんな事を言った人間がいた。
「もう撤退したらどうですか?このままいてもいずれこの戦い、負けますし。」
そんな事を言ったのは皇国陸軍ハガン・ノア中佐で、彼は後退してきた1個師団の副師団長だった。
彼は撤退すべき理由、撤退の方法・順序、そしてこれまでの敵への対処での失敗例等を司令官の目を見つめながらも早口に近い速度で全てを言いきった。
「……………撤退する。直ちに書類は全てを焼却、通信機は部屋ごと爆破しろ。重傷者と死者は置いていく。軽傷者は衛生科と共に直ぐに撤退させろ。良いな!」
「し、しかし!」
司令官の指示に異を表する者が出てくるが司令官はこれを直ぐに一蹴りする。
「兵士の命を守るのも我々の仕事だろうが!
なに、撤退してめ兵力を整えて奪還すればよいだけの話。
それにここで勝っても周りの部隊が負ければ包囲され時期に終わるからな。
分かったならさっさと動け!急げ、敵は待たないぞ!誰一人として残るんじゃない!!」
こうして皇国史上最大の撤退が開始され、敵に気づかれず撤退出来たのだった。
また、軍医が医療室に伝染病、感染病患者隔離室といった嘘の札を掛けていた為にそれを発見した敵兵士を一時パニックに陥れたり等、幾つかのトラップも仕掛けられていた。
「こりゃぁ~見れねぇなかなか景色だな」
「あぁ、あれだけ味方が殺されたんだ。ああなって当然さ。ザマァ見ろ!」
突撃前、王国陸軍兵士の大半が原型をとどめずに無茶苦茶になったサド要塞を見ていた。
「これより突撃を敢行する!これに際しエネール中将は我々に対し『諸君らだけが戦うのでは無い。私も諸君らと同じく戦っているのだ』と!
我々のみが突撃するわけではない!先の突撃でやられた味方の分もやり返そうではないか!」
「総員突撃用意! 突撃ィイーーーーー!!!!!」
「うぉぉおおおおおお!!!!!」
突撃部隊の指揮者は兵士らを鼓舞し突撃を命令、突撃部隊は全員が突撃を開始した。
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同日 17:00 サド要塞付近 サド要塞攻略司令部
「なに?敵兵士がいないだと!?どういう事だ!」
エネールは天幕の中で声を荒らげた。
何と要塞内に皇国軍兵士が居なかったのだ。物の見事に皇国軍兵士のみが居なくなっていた。銃火器等は多くが放置されていたし、死体も放置されていた。
そして砲撃で破壊された地下通路は王国軍の捜索を非常に困難にしていた。
「捜索は続行、陣地の構築を急げ。後、総司令部に打電だ…」
エネールは椅子に深く腰掛け深刻そうな面持ちでそう言った。
その後王国軍総司令部へ打電が送られた。
内容は以下の物
「我、砲撃により要塞破壊後、突撃を敢行しこれを占領せり。
1.要塞内に敵の姿は一兵も見えず、現在捜索中。
2.要塞内に敵の放棄した武器弾薬を多数鹵獲するも機密文書、通信機、暗号解読書は発見されず、現在捜索中。
3.今回の突撃において我の損害無し。」
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同日 15:35 サド要塞守備隊司令部
「砲撃が…止まった?直ぐに収容した兵をもど…」
「大変です!砲撃によって大半の出入口が塞がれています!」
室内が一瞬ざわつき幹部全員が一気に青ざめた顔になる。
大半の出入口が塞がれては砲撃で破壊されたここを守ることが出来ない。たとえ破壊されたとしても劣勢の皇国にとって周囲一帯を掌握出来るこの場所は何としてでも敵の手に渡してはならない。
そんな事はこの場にいる誰もが分かっていた。
そんな中でこんな事を言った人間がいた。
「もう撤退したらどうですか?このままいてもいずれこの戦い、負けますし。」
そんな事を言ったのは皇国陸軍ハガン・ノア中佐で、彼は後退してきた1個師団の副師団長だった。
彼は撤退すべき理由、撤退の方法・順序、そしてこれまでの敵への対処での失敗例等を司令官の目を見つめながらも早口に近い速度で全てを言いきった。
「……………撤退する。直ちに書類は全てを焼却、通信機は部屋ごと爆破しろ。重傷者と死者は置いていく。軽傷者は衛生科と共に直ぐに撤退させろ。良いな!」
「し、しかし!」
司令官の指示に異を表する者が出てくるが司令官はこれを直ぐに一蹴りする。
「兵士の命を守るのも我々の仕事だろうが!
なに、撤退してめ兵力を整えて奪還すればよいだけの話。
それにここで勝っても周りの部隊が負ければ包囲され時期に終わるからな。
分かったならさっさと動け!急げ、敵は待たないぞ!誰一人として残るんじゃない!!」
こうして皇国史上最大の撤退が開始され、敵に気づかれず撤退出来たのだった。
また、軍医が医療室に伝染病、感染病患者隔離室といった嘘の札を掛けていた為にそれを発見した敵兵士を一時パニックに陥れたり等、幾つかのトラップも仕掛けられていた。
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