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46話 流れ的に……
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「あ~、腹減った」
思えば朝飯も食わずに演習場に来たからか腹から音がなる、それを聞いたミミルがスッとサンドイッチを見せてくる。
「なんだ、腹を透かしている俺の目の前で食うつもりか」
「誰もそんな性悪な事しないわよ……、そうじゃなくてお腹すいたならこれ食べなさい」
「マジで?あんがとー」
色々な種類の中から一つを手に取り一口……。
「んぐ……、うまい」
「はい、お水」
「サンキュー、母ちゃん」
「誰がお母さんよ……」
俺の言葉に対してミミルが俺の頭を軽く叩き、鼻水が出た頃にタクト達が近寄って来る。
「次はコウタさんの番ですか?」
「あ"~、鼻水がぁ……。ーーーえ?」
「?だから次はコウタさんですかって?」
「イヤイヤ…、やんねぇよ?」
「最近のお前の実力が気になるのも確かだが、何よりも精霊王の力とやらもな……?」
やべぇよ……、何かいつの間にかリーリャと戦う事になってるし……。
リーリャの方を見るとさっきまでそこに座っていた筈のリーリャの姿が見えず周りを見ると既に演習場の中央に立っているリーリャの姿が。
「…なんでそんなにやる気満々なんだ……」
ーーー このままじゃ模擬戦で死ぬことになりかねん!
そこで最後の悪足掻きと言わんばかりに周りを見るがーーー。
「うん、良いんじゃないかな?面白そうだよ」
「あんまり無茶するじゃないわよ?」
「ぼろ負けした屈辱をコウタさんも味わえばいい……」
「えっと、大怪我しないよう気を付けて下さいね!」
「さっさと逝きなさい」
「ハッハッハッ、コウタ殿なら大丈夫ですよ」
ヘリック、ミミル、ユミ、ミスティ、ヒルダ、ラウルさんから温かい声援を貰う。
「いや、止めてよ! てか、ユミは逆恨みだし、ヒルダはなんで起こってんの!?」
「フォローが下手だから」
「ひ、ひでぇ……」
「私は……、気持ちの問題よ……」
「………」
いつも通りの罵りだったら俺も流せたのに、今のヒルダは苦しそうな、悔しそうな……。そんな表情をしていた。
はぁ、なんか流れ的に行かない選択肢が無いじゃんか。
ブツブツと文句を垂れながら中央まで行くとリーリャが困ったような顔をしながら言う。
「随分お嫌そうですね」
「ぼこぼこにされるのが分かってて戦いたいと思わんよ……」
「案外、ぼこぼこにされないかもしれませんよ?」
「…なんだよ、実はゴリゴリの近接だとか?」
強化した状態ならどんな距離も一瞬で移動し、その怪力は崖すらぶち抜く……。
「どんな想像をしているのかは分かりませんが……、普通の遠距離からの魔法戦が私の戦い方です」
「魔法戦…ね………」
魔法戦というと前に戦った魔族の女性を思い出す。
リーリャは普通の、とか言ってるが絶対普通じゃないのは分かってる、多分魔族と同じ弾幕の如く魔法を撃ってくるだろう。
あの頃からそれなりに時間が経った、今の自分が何処まで食い下がれるか……。
この場所に聖女がいる、それなりの無茶をしても大丈夫だろう。
ーーーやってみるか。
「…やる気が出たようでなりよりです」
「殺る気で行くからな?」
「ふふっ、楽しみにしてます」
物腰等は柔らかいが目を見ると『自分の魔法は抜けられない』と言ってるかの様な強い物を感じた。
その自信に満ち溢れているその目を驚きに変えてやるからな……。
お互い十数メートル離れた所に向かい合って立っている、判定はアインさんがしてくれる。
俺は右手に握っている剣を何度も握り直す。
ーーー大丈夫、剣はいつも通りだし魔剣の二本もある。というかそろそろ魔剣に名前とか付けた方が良いのかな?、でもなぁ、恥ずかしいな……。
「コウタ、何をボーっとしてるんだ?」
「ん?」
「ん?じゃないだろう、準備は良いか?」
「あっ、すんません。大丈夫です」
「こちらは何時でも」
向かい側のリーリャはそう言い徐々に魔力と共に威圧感を増やしてく、その魔力量やら圧やらに冷や汗を掻きながら自分も意識を変えていく。
色々な事を考えている思考を徐々に入れ替えていく、感情や、戦いに関係無い思考が徐々に抜けていき変わりにどうやって首を取るか、何を捨てればあれに手が届くのか等の物騒な思考に変わっていく。
毎回これをした後は自分が怖くなる、自分は思考を切り替えたら平気で人を殺せるんじゃないかと……。
初めて生き物をーーー、魔物を殺した時はこの状態で無表情で殺していたらしい。もちろん正気に戻った後には自分は生き物を殺したんだと少し目眩がした、最近は切り替えた時の記憶も残るようになってきた。
これを良いと捉えるのか、悪いと捉えるのかは人それぞれだが……。
「これは……?」
「………」
リーリャが俺の雰囲気がおかしいのに気付き始めた。
ーーーお互い準備が出来上がり目を合わせる、数秒見つめ合い同時に行動を始める。
思えば朝飯も食わずに演習場に来たからか腹から音がなる、それを聞いたミミルがスッとサンドイッチを見せてくる。
「なんだ、腹を透かしている俺の目の前で食うつもりか」
「誰もそんな性悪な事しないわよ……、そうじゃなくてお腹すいたならこれ食べなさい」
「マジで?あんがとー」
色々な種類の中から一つを手に取り一口……。
「んぐ……、うまい」
「はい、お水」
「サンキュー、母ちゃん」
「誰がお母さんよ……」
俺の言葉に対してミミルが俺の頭を軽く叩き、鼻水が出た頃にタクト達が近寄って来る。
「次はコウタさんの番ですか?」
「あ"~、鼻水がぁ……。ーーーえ?」
「?だから次はコウタさんですかって?」
「イヤイヤ…、やんねぇよ?」
「最近のお前の実力が気になるのも確かだが、何よりも精霊王の力とやらもな……?」
やべぇよ……、何かいつの間にかリーリャと戦う事になってるし……。
リーリャの方を見るとさっきまでそこに座っていた筈のリーリャの姿が見えず周りを見ると既に演習場の中央に立っているリーリャの姿が。
「…なんでそんなにやる気満々なんだ……」
ーーー このままじゃ模擬戦で死ぬことになりかねん!
そこで最後の悪足掻きと言わんばかりに周りを見るがーーー。
「うん、良いんじゃないかな?面白そうだよ」
「あんまり無茶するじゃないわよ?」
「ぼろ負けした屈辱をコウタさんも味わえばいい……」
「えっと、大怪我しないよう気を付けて下さいね!」
「さっさと逝きなさい」
「ハッハッハッ、コウタ殿なら大丈夫ですよ」
ヘリック、ミミル、ユミ、ミスティ、ヒルダ、ラウルさんから温かい声援を貰う。
「いや、止めてよ! てか、ユミは逆恨みだし、ヒルダはなんで起こってんの!?」
「フォローが下手だから」
「ひ、ひでぇ……」
「私は……、気持ちの問題よ……」
「………」
いつも通りの罵りだったら俺も流せたのに、今のヒルダは苦しそうな、悔しそうな……。そんな表情をしていた。
はぁ、なんか流れ的に行かない選択肢が無いじゃんか。
ブツブツと文句を垂れながら中央まで行くとリーリャが困ったような顔をしながら言う。
「随分お嫌そうですね」
「ぼこぼこにされるのが分かってて戦いたいと思わんよ……」
「案外、ぼこぼこにされないかもしれませんよ?」
「…なんだよ、実はゴリゴリの近接だとか?」
強化した状態ならどんな距離も一瞬で移動し、その怪力は崖すらぶち抜く……。
「どんな想像をしているのかは分かりませんが……、普通の遠距離からの魔法戦が私の戦い方です」
「魔法戦…ね………」
魔法戦というと前に戦った魔族の女性を思い出す。
リーリャは普通の、とか言ってるが絶対普通じゃないのは分かってる、多分魔族と同じ弾幕の如く魔法を撃ってくるだろう。
あの頃からそれなりに時間が経った、今の自分が何処まで食い下がれるか……。
この場所に聖女がいる、それなりの無茶をしても大丈夫だろう。
ーーーやってみるか。
「…やる気が出たようでなりよりです」
「殺る気で行くからな?」
「ふふっ、楽しみにしてます」
物腰等は柔らかいが目を見ると『自分の魔法は抜けられない』と言ってるかの様な強い物を感じた。
その自信に満ち溢れているその目を驚きに変えてやるからな……。
お互い十数メートル離れた所に向かい合って立っている、判定はアインさんがしてくれる。
俺は右手に握っている剣を何度も握り直す。
ーーー大丈夫、剣はいつも通りだし魔剣の二本もある。というかそろそろ魔剣に名前とか付けた方が良いのかな?、でもなぁ、恥ずかしいな……。
「コウタ、何をボーっとしてるんだ?」
「ん?」
「ん?じゃないだろう、準備は良いか?」
「あっ、すんません。大丈夫です」
「こちらは何時でも」
向かい側のリーリャはそう言い徐々に魔力と共に威圧感を増やしてく、その魔力量やら圧やらに冷や汗を掻きながら自分も意識を変えていく。
色々な事を考えている思考を徐々に入れ替えていく、感情や、戦いに関係無い思考が徐々に抜けていき変わりにどうやって首を取るか、何を捨てればあれに手が届くのか等の物騒な思考に変わっていく。
毎回これをした後は自分が怖くなる、自分は思考を切り替えたら平気で人を殺せるんじゃないかと……。
初めて生き物をーーー、魔物を殺した時はこの状態で無表情で殺していたらしい。もちろん正気に戻った後には自分は生き物を殺したんだと少し目眩がした、最近は切り替えた時の記憶も残るようになってきた。
これを良いと捉えるのか、悪いと捉えるのかは人それぞれだが……。
「これは……?」
「………」
リーリャが俺の雰囲気がおかしいのに気付き始めた。
ーーーお互い準備が出来上がり目を合わせる、数秒見つめ合い同時に行動を始める。
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