〇〇家族

ヤマゴロウ

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第1章

第1話 同居家族

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父の死後、春香さんや恵美と七海と同居するために

堀川家の大掃除をする事になった

父の部屋をどうするか迷ったが

みんなの気持ちが落ち着くまではそのままにする事になった

「ふぅ!春香さぁ~ん!!こっちは終わりました。」

自分の部屋は毎日掃除してるため

俺は一階の廊下やリビングの掃除を終わらせた

「白くんお疲れ様。恵美~!七海~!部屋の掃除は終わったかしら~?」

春香さんが2階に向かって声をかけると慌てた様子で恵美が階段から降りながら

ドタドタドタッ

「あたしは終わった…きゃっ!」

「危ない!!」

階段で足を踏み外した恵美を抱き抱えるも重力に逆らえず尻餅をつく

「痛ッ!」

俺の上に乗っかる形で恵美が心配そうに声をかける

「お、お兄ちゃん!大丈夫!?」

「あ、ああ。問題なぁっ!?」

答えようするが右手に柔らかな感触を感じ目を向けると

恵美のお胸様をワシワシしてる事に気がつき、驚きの声をあげる。

慌てて手を離し謝罪

「ご、ごめん……。」

「へ? なんで謝るのお兄ちゃん?あたしが助けてもらったのに変なの。ふふっ♪」

えっ? てっきり怒られるかとおもったのに

胸をワシワシしてしまったのにいいのか?

あっ!そうか。きっと助けてもらったという嬉しさが勝って気にしなかったのかな?

よし!そういう事にしておこう!!

「そ、そうだな。ハハッ!階段は危ないから次からは気をつけろよ?」

「はぁ~い!」

「お姉さまは少し落ち着いた方が宜しいですよ。」

恵美の元気な声に反応し階段から降りてきたのは七海

「七海は掃除終わったの?」

「愚問です、お母様。20分前には終わっております。」

そんなに早く終わってたなら手伝って欲しかったなぁ。とは言えない。

「じゃあ、掃除が終わったから今日はみんなでご飯に行きましょうか?」

「「「はーい!」」」

俺もノリよく返事をし外食にいく準備を整える

それにしても、あの3人すごく仲がいいな

輪の中に俺が入って乱すような事がないだろうかと少し心配になった。

部屋に戻るとベッドが荒れている事に違和感を少し感じる

(あれ?朝整えなかったっけ??)

不思議に思いつつも、やってなかったかもと思い直し

ベッドメイクを終えた俺はショルダーの鞄を持ち

みんなと夕食へ向かった

夕食は七海の希望で寿司になった。

父さんも母さんもいないけど

ワイワイと喋りながらの夕食が楽しくて

温かい気持ちになった。

「引越しの具体的な日っていつなんですか?」

「3月の下旬になるかしら。私の仕事が少しバタバタしちゃって遅くなりそうなのよ。寂しい思いをさせちゃってごめんなさいね。」

「気にしないでください。父さんが仕事の時はいつも1人だったので慣れてますよ。」

あの時、俺の弱い部分を見せすぎたせいか

春香さんは俺に対して甘々な優しさを見せてくれる。

抱きしめられた時のお胸様の感触が思いだ……さ……

おぉっと、いかんいかん。春香さんは母さん春香さんは母さん……。

でだ、この話は置いておくとして。

話は変わるのだが、いま現状問題点が2つある。

1つ目は、ずっと俺の左手を何故か七海が握っているのだ。

めっちゃ可愛いから、まあいいのだが年下とはいえ1つしか変わらない女の子と

手を繋ぐのはどうなのよ、そこの青少年?

俺に気があるんじゃね?とか

このままキスしちゃおっかなーとか考えてもおかしくないよね!!

でもさ、見た目ちびっ子なんだよ。引き剥がせないっつーかなんというか

俺の指をさ、きゅっ!って感じで持ってるんだもの

すっごいもどかしい感じわかる?

当店では女の子をお取り扱いしておりませんでした、チェリーでした。

んで、2つ目

寿司屋に来てるんだけどさ

まあお察しの通り、廻るピン○ドラムではなく

回るお寿司屋さんです。

それで座席が

寿司レーン
恵美  白
春香  七海

↑こんな感じなのだが

この2月とか3月とかの時期が微妙な寒さじゃん

で、店内も暖房がかかってて暑いから当然のごとく上着を脱ぐじゃん

春香さんも恵美も七海も俺も薄着に大変身なわけよ

それで前の座席の恵美が寿司を取るために席を立ち

前屈みで寿司に手を伸ばすたびに……。

その……。

………見えるのよ苺ちゃんが。

貧……げふんげふんっ!そのつつましいお胸様のせいか

先っぽの苺ちゃんがチラチラ見えちゃって。

なんでノーブラ やねーん!サイズないんかーい!ルネッサーンス!

それでさお寿司を取ったらめっちゃ笑顔で「いっぱい取っちゃった♪えへへっ」

なんて言われたら、お兄ちゃんイチゴ狩りしちゃうぞー!!

……ってなるんだよチクショー!!!

これだからチェリー君は……。

黙れ!お前らもどうせ同類だろうがチェリーどもがっ!ぺっ!!

で、エロエロと…いや、色々と大変なのですよ。

前途多難だなコリャ。



夕食も終わり会計を払おうとして

何故か春香さんのお胸様に埋もれたゆえに

屈服し、ご馳走になりました。色んな意味で。



引越しの日までに何回か

食事だけでも家族一緒にという春香さんのお願いに屈服し

外食に出かけたり、ショッピングをしたりと充実した日々を過ごした



そして来たる引越し当日

堀川家の前に1台のトラックが止まり

引越し業者が荷物を運び入れている

ご近所の奥様方も気になるようで

井戸端会議の話題に

「どなたか引っ越してくるのかしら?」

「先日、堀川さんがなくなられたから親族の方じゃないかしら。」

……とヒソヒソと話している。

父さんの再婚が公にされていない為

家族や親族以外は誰も知らないので仕方ない。

説明する気もないので話しかけることもない。

ご近所付き合いは春香さんにお任せします。丸投げ。

荷物の運び入れが終わり

荷解きなどは女性陣にお任せし

家具の配置換えなどを手伝ってなんとか夜までに

生活できる最低限は確保できた。

「だいぶ汚れちゃったのでお風呂の用意してきますね。」

「白くんありがとね。私もこれが終わったらお夕飯の準備するから。」

「夕飯の準備手伝いましょうか?父さんが料理ダメだったから料理はできる方なんですよ。」

「ありがとう。でも今日は同居記念日だから、お義母さん目一杯美味しいものつくっちゃおっかなぁ~。うふふ♪」

「じゃあ、すぐにお風呂の用意してきますんで1番に入ってください。」

「ありがとね。白くん♪」

(お風呂の用意をしたら少し小説の続きでも書こうかなっと。)

お風呂の用意を終えた俺は、時間を忘れ

自室にて執筆活動に勤しんでいた。

コンッコンッ!

部屋をノックする音で急激に現実へ引き戻される

「お兄ちゃん、お風呂空いたよ~」

扉の前で恵美が告げる

「ありがとう恵美。もう少ししたら入るよ。」

と答えると部屋の前から離れる足音が聞こえた。

(ここだけ書き終えたら今日は終わりにしよう。)

10分後

小説を書き終えた俺は着替えを持って風呂に向かう

洗面所兼脱衣所に入るなりピンクの布が目に入る

(ん? っ!?こ、これはっ!!)

丸めたティッシュのようなピンクのパンツが

無造作に放置されているではないかっ!!

このまま放置もいかんな。と思い親指と人差し指で摘むと

フワッと女の子の匂いが漂う。

ええ、匂いやぁ~ ほわわわわ~ん

……ってアホッ!!家族のパンツでなにやってんねんっ!!

心の中で葛藤しながら

パンツを洗濯カゴの中に放り込んだ。



ザッパァァァン

湯船に浸かり100数えたらあがろう!なんて

こどもの時を思い出していたら

お湯の表面に浮かぶ、ちぢれたナニカ。

こ、これは幻のポ毛モン!!

いやいや待て待て。俺もいま入ってるわけだ

俺のかもしれない可能性が25%ある。

ゲットして自爆スキルしかない可能性もある。

そっと排水溝に流そうじゃないか。

心の中の悪魔【待て!!お前はそれでいいのか?美人未亡人か美少女女子高生のポ毛モンかもしれないんだぞ?神棚に飾り、子々孫々と受け継いでいかなくてどうする!】

心の中の天使【だめよっ!!そんな奴の言葉に耳を貸さないで!あなたの家族なのよ!!そんなことをして見つかったら嫌われてしまうわっ!!!】

天使の言葉に、それもそうだなと思ったので。

優しく排水溝に流した。それはまるで涙のようで……

な、な、泣いてなんかいないんだからねっ!!

さて冗談はさておき

少々、長湯をしてしまったので夕飯まで

部屋でまったりしようと思い浴室の扉を開けると

そこには……全裸の七海がいた………。

「ご、ごごごごめぇーん!!」

俺は慌てて浴室に戻り湯船にダイビングする

てかさ、なんでいんの? 入ってるの知らなかったの?

あぁ、長湯してたから気づかなかったのかも知れん

悪いことしたなぁ。はぁ……。

冷静になってから再び謝ろうと声をかけようと思ったが遮られてしまう

「お兄様!申し訳ありません。誰も入ってないかと思い来てしまいました。」

「そ、その。俺も長湯しちゃったからさ……。ごめんな七海。」

「あの、もしよろしければお背中お流しましょうか?」

へっ? なんて言った? お背中? 流す?

「い、いやいや、ダメダメダメダメ!あ、あがったら呼びにいくから、部屋に戻ってて。」

「かしこまりましたお兄様。」

脱衣所から出て行く音がして深く息を吐く。

てか、どういう流れ?

全裸同士で向かい合って

お互い謝りあって

背中流しましょうかって普通なる?

姉妹兄弟はいなかったけどさ

えっ!俺が間違ってる?

あかん、なんも分からんとにかく部屋へ戻ろう。

お風呂から上がった俺は

部屋の外から七海に声をかけ、自室に戻った

ベッドにダイブ

しばらくボーっとして考える

(あっ!確か佐藤のやつが姉貴は家だとパンツ1枚でうろつくとか言ってたな。)

(家だと無防備になるからあんな事故が起こったんだな。)

(脱衣所に鍵は必要かも知れないな。春香さんに相談するか。)

すると1階から恵美の声が聞こえてきた。

「ななみー、お風呂上がったー?「はい。」じゃあ、お兄ちゃん呼んできてー。」

階段を登る音が聞こえノックされる

コンッコンッ!

「お兄様、お夕飯のお時間です。」

「う、うん。すぐ行くから先行ってて。」

先程のことを思い出し恥ずかしくなってしまう。

「では、お兄様お待ちしております。」

階段を降りて行く音を聞き、また脱衣所の事を思い出す。

(後でちゃんと謝ろう!!)

覚悟を決めた俺はリビングへ向かう

リビングの中からは3人の楽しそうな声が聞こえる

とても温かく心が落ち着く

(なんだかんだ俺はもう3人を本当の家族だと思ってたんだな。春香さんじゃなくて母さんって呼んだらどんな顔するだろう?)

想像したら自然と笑顔になっていた

さあ、今日から新しい家族のスタートの日だ

立派な息子として、自慢できる兄として

これからみんなを支えていこう

ガチャっ!

リビングの扉を開ける

「ごめんごめん、おまた……せぇぇぇぇええええええええええええ!!!!!!!」

俺はそのまま意識を失った。
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