[完結]奪ってもいいでしょうか?[R18]

仲 奈華 (nakanaka)

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17 .後にしてもいいでしょうか?

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「キャー」
「侵入者だわ」
「お前達何者だ!」

黒の兵服を身に着けた人物達は、舞踏会場へ乱入してきた。
貴族達が慌てふためき、入り口付近から逃げていく。

中央に立っているのは、ロザリーの彼氏のドS男だ。

私の隣のロザリーが大声で言った。
「ジン!来てくれたのね。逢いたかったわ」

ロザリーは迷わずジンの所へ駆け寄って行った。

私は、ついにドM嬢の告白が見られると思い、胸を高鳴らせた。

「ロザリー。君も来ていたのか?俺達はミーナ様を迎えに来た」

(違う!そうじゃない。空気が読めない男だわ。頑張ってロザリー)

私は、心の中で応援していると、ジンと目が合ってしまった。私は思わずローガンの後ろに隠れる。

「ミーナ様!むかえに…」

「ジン!私が好きなのは貴方なの!貴方と一緒にいる時だけ、私は心の底から喜びを感じる事ができるの。お願い。私と結婚してください」

「「ええーー?」」

侵入者らしき人物に、急に公爵令嬢が愛の告白をして会場内が騒めき、愕きの声が上がる。

「まさか!ロザリー公爵令嬢が平民に告白するなんて!」
「王子の婚約者なのに、でもまあ、タリム王子もねえ」
「素敵だわ。ロザリーお姉様。一生ついていきます」

黒服の侵入者達も騒めいている。
「ジン。王都で何をしていたら、公爵令嬢からプロポーズされる事になるのだ」
「お前、神宝を探していたはずじゃ」
「えらい美人の娘だな。玉の腰じゃないか」

長身で黒服を着た筋肉質な体をしたジンは、告白後すぐに抱き寄って来たロザリーに、困った表情で言った。
「ロザリー。今はそれどころじゃない。ちょっと離れてくれ。後で話し合おう」

「愛しているの。貴方だけが好きなの。本当よ。信じて。」

タリム王子がワナワナ震えながら雄叫びを上げる。

「ロザリー・グロッサー!俺という婚約者がありながら!どういう事だ。こんな、なよなよとした男が俺よりもいいというのか!」

ロザリーが、反論し叫ぶ。
「うるさい。くそ豚!邪魔しないで。ジンは最高の男よ。太さ、長さ、耐久性、器用さ全て貴方は足元にも及ばないわ」

タリムの取り巻きに紛れ込んでいたルーナお義姉様がロザリーへ向かって言った。

「貴方!愛されていない婚約者のくせに、タリム様を批判しないで。タリム様だって、5分間立つのだから!なにも知らないくせに」

騒めきと笑い声が巻き起こる。
「えっ?まさか、タリム王子ってそんなに短いの?」
「まあ、後継者ができるのかしら」
「女遊びが激しいって聞いたけど、見てあの体。おかしいと思ったのよね。自分は寝ているだけなのかしら」

王妃が叫ぶ。
「貴方達お黙りなさい。タリム王子は、この国の王位継承者です。」

どさくさに紛れて、ジンがロザリーを横に押しのけ、私めがけて走りこんできた。

「ミーナ様!お願いします。我々と共にミンティア王国へ」

バキッ!ドーン。

ジンは、ローガンの長い脚に思いっきり蹴られ、ぶっ飛ばされ黒服達をなぎ倒していった。

「俺の婚約者に近づくな!衛兵!乱入者達を捉えろ!」

どSプロ男は、蹴り飛ばされる姿もやっぱり芸術的だ。私はそう思った。




美しい金髪を靡かせながら、ロザリー公爵令嬢がジンに駆け寄り、倒れたジンの側に座り込む。
「ジン!愛しているわ。起きて!私を置いて逝かないで。まだ貴方にやってほしい事が沢山あるの!」

白豚がわめいている。
「ロザリー・グロッサー!お前!お、お、俺という婚約者がいながら!」

ルーナお義姉様が、涙を流しながら白豚に縋りついている。
「タリム様!私がいるじゃないですか?そんな女なんて、うううう。私を愛しているって言ったのに。うううう」

「「ミーナ様!」」

倒れこんだ黒服の人達が私に向かって手を伸ばしながら呼びかけてきた。

「ミーナ。彼奴らを知っているか?」

(うーん。ジンの関係者みたいだけど。私は、見た事も会ったこともない人達ばかりだわ)

衛兵が、会場に入って来て、黒服の男達を捉え縛っていく。

ロザリーは、自分の特製縄を使い、ジンの両手を縛り、気を失った彼を満足そうに抱きしめていた。

乱入者達に名前を呼ばれた私は、会場内の注目を集めてしまったらしい。周囲から沢山の視線を感じる。

「いいえ、全然知らないわ。ローガン。ここから離れましょう」





私は、ローガンの手を引き、阿鼻叫喚の舞踏会場を後にした。
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