もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中

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新たな目標

根本的問題

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あとね。根本的問題について。

「そもそも、男同士って、事実婚なのが暗黙の了解なのでは?後継のいらない三男さんとか。後継が必要な場合も、事実婚で遠縁から養子を貰って後継にするのではなかったのですか?
平民はあるみたいだけど、貴族はそうだって聞きましたが?」

「うん。確かに、法整備まではまだ進んでいないからね。私とサフィの婚姻を機に、同性同士でも正式な婚姻を認める法案をだそうかとはおもっていたのだけれど……。ミカとキースもそれに合わせて、とは思っていたんだ。
私もまさか、婚約報告でそのまま式を挙げて戻るとは思っていなかった」


そう。婚約とか結婚とかは、異性どうしの場合とは違ってどちらかがどちらかの養子になる形での入籍になる。
なので結婚式=入籍報告というのが一般的なのだ。

あ、一応述べておきますが、俺は例外ですよ?
聖女だから、ルー親子曰く子供が産める。なので女性と同じように同性でも正式な婚姻が可能。
男の俺が子供を産むだなんて、むちゃくちゃ「ひえー!」なのだけれども、ルーがポンと魔法で外に出すって言ってたから、それならば……あり?
いや、それもやっぱり抵抗はあるのですが、そこはまだ考えないでおきましょう。
とにかく、そういうわけで俺だけは例外なのです。

でも、ミカミカとキースは聖女そうじゃない。
なので二人とも跡継ぎじゃない人同士が可能な「事実婚」組なのだと理解していたのだけれど。

「辺境のあの脳筋な感じだと、キース、婿入りさせられちゃってるよね?
たぶんだけど。普通に入籍しちゃってるね?!ありなの?
それがいけるならば、うちがミカミカをお嫁に貰いたかった!ズルい!!」

「そういう問題でもないんだけどね……。
恐らく、辺境はごり押しで入籍したという事実を作って、後からこちらに正式な婚姻だと認めさせ、後追いの形で法整備を進めさせる心づもりなのだろう」

「要は『ちんたら法整備なんぞ待ってられっか!法がないなら作らせればいいじゃない!』ってことだよね?
レオン!舐められてるよ?!いいの?!
二人が結婚するのは嬉しいけど、勝手にされちゃったのはゆるせませぬ!!
俺たち抜きなんてありえないから!!
よし!婚姻保留で!」

「………は?」

「いきなり準備もなしに友人も呼べずにゴリラだけで結婚なんて、二人だって納得してないはず!きっと強引に押し切られたに違いないの。
俺は、ゲイルとか、団長とか、ギルド長とか、ブリードとか、ティガマリとか、キースの友達を呼んで、家族も一緒にしたかった!ミカミカだってそうでしょ?
絶対にレオンに祝ってほしかったはず!俺にも!!
つまり、辺境であげたのは、式ではありません。式の予行練習です!」

「………は?」

「なので、二人さえ良いのならば、式のやり直しを要求致します所存!!」

サフィ……とレオンが頭を抱えた。

「私も、式に出席できなかったのは大変遺憾なのだが……さすがにそれは……。一応辺境はミカの家族なのだしね?
やはりご両親が決めたことに口を出すというのは……」

「ミカミカはずっとレオンと一緒でしょう?何歳から一緒なの?」

「5歳からかな。私の側近候補ということで城に来てね。自分から『俺、レオンに付く』と言ってくれたんだ。そこからは、兄弟のように育って。どんな時も側で支えてくれた……」

レオンが遠い目をしながらほほ笑んだ。

「ミカが居たから、私はここまでこれたんだ。そしてサフィと出会ったおかげで、生きる楽しさを知ったんだ」

「つまり、ミカミカは、家族よりもレオンを選んでくれたんでしょ?兄弟のように育ったってことは、辺境に帰らずにずっと王城で一緒にいたんだよね?」

「うん。辺境はここに通うには遠すぎるからね。王城に住み込みで、私のそばにいてくれたんだ」

それで、あの事件の時も、一番そばで支えてくれた。辛い時も苦しいときも、二人で一緒に乗り越えてきたんだよね。

「じゃあ、ミカミカの一番の家族はレオンじゃん。辺境は産んでくれた人、血の親ではあるんだけど、大事な人ではあるんだけど、ミカミカが選んだ一番の家族はレオン。でしょ?
誰よりもお互いにずっと側にいて支え合ってきたんだもの。一番お祝いしてほしいのはレオンだと思う」

それにね。
辺境は確かにミカミカの家族かもだけど、キースの家族は辺境にひとりもいなかったでしょ。
辺境で式を挙げたってことは、キースは家族にお祝いしてもらえなかったってことなんだよ?
そんなの許せないっ!
少なくとも、俺はキースの家族だと自負している。ゲイルだって。なんならレオンだって。
こっちのみんながキースの家族。
結婚なら、両方の家族から「良かったね」「幸せになってね」ってされなきゃダメでしょおよ!
居ないのならばともかく、少なくとも、祝いたい人がここにいるのですから!!




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