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第10章 結婚式
祝福
しおりを挟む公開設定を忘れてしまい、おとといは更新なしになってました!楽しみにして下さった方、申し訳ないっ
※※※※
真っ白なアーチの前で、改めて隣に立つ俺の最愛と目を見交わす。
フィオの瞳は隠しきれぬ喜びに輝き、いつもの白皙も興奮で僅かに色付いている。
恐らくフィオから見た俺も同じだろう。
出会って、7年で俺たちは恋人となった。
初めは単に「痩せっぽちの子供を拾った」だけだった。倒れている子供を見過ごせぬという義務感に近い気持ち。
それが「この冷え切った子供を温めてやりたい」という庇護欲に変わり、いつしか「幸せに甘やかしてやりたい」という保護欲に、さらに「幸せにしてやるのは俺だ」という独占欲に変わっていた。
どこから愛に変わっていたのかは分からない。
ただ「特別」にした段階で、既に俺はフィオに惚れていたのかもしれない。
フィオは「痩せて冷え切った子供」「守るべき相手」から、いつのまにか「幸せに頬を緩める大人の男」「をお互いに守り守られることを許した唯一の相手」になっていた。
当たり前のように俺のそばに居続け、俺に甘やかされ、気付かぬウチに俺を守り甘やかし、かけがえのない存在になったフィオ。
こいつに出会わなければ、俺は心の中に満たされぬ穴を抱えて生きることになっただろう。
こいつだけは、俺が存分に甘やかして愛しても壊れない。幸せそうに笑ってしなやかに受け止め、俺をそのままでいさせてくれる。
あれから1年。
ついに俺たちは正式な番として皆に認められる。
なんだかんだと、ルーが言ったとおりだ。
運命ってやつだったんだな。
「ルー、お前も関係者、いや関係フェンリルだろ?式に出ろよ」
ボン!とルーが姿を現した。
「待ってたよおゲイル!
えへへー!おめでとう!」
「最初にお前に聖女だとか言われたときはコイツなに言ってんだと思ったが、結局は上手くいったな?」
ニヤリと笑ってみせれば、ルーが自慢げに胸を張る。
「無意識に惹かれ合う運命なんだって言ったでしょ?ちゃんと交わって浄化できたしこれでもう安心!僕もママに褒めてもらったよー!
あ、あのね。ママがゲイルたちにお祝いしてくれるって言ってたから、楽しみにしてて!」
「ママ?祝い?なんだかわからんが、まあ楽しみにしとく!」
「ルー、ありがとうございます。あなたのおかげですね?」
「んーん。僕はなにもしてないよお。勝手にゲイルがフィオを拾って、普通に好きになっただけ!」
「そうだな!勝手に拾ったのは俺だな!」
「ふふふ。運命ですよ?」
なんてウダウダやってたら、ルーが痺れを切らした。
「ゲイル、みんなが待ってるよ?早く行かなきゃ。
もしかして、怖いの?」
くるりと目を回して揶揄ってくるルーに、俺は鼻に皺を寄せた。
「はあ?んなわけあるか!ちと感傷に浸ってただけだろ?」
「感慨深いです。まさかこんな幸せな日が来るなんて……このアーチの向こうには未来があるのですね」
「ああ。俺たち、正式に夫夫として認められるんだぜ?すげえよな」
なんて言っていたら、急にでっかくなったルーに背中を押し出された。
「うわ!何すんだよルー!」
「はよう行けというに!」
「わかったわかった」
フィオが前に立ち笑顔で俺に手を差し出した。
「さあ、ゲイル、行きましょう」
光を背負うフィオは、眩しいくらいに輝いてみえた。
「ああ」
しっかりとフィオの手を掴んで、俺は未来へと踏み出す。
白いゲートの向こうにあるのは幸せな未来。
「行こう!」
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